IBIT:ブラックロックが運用するビットコイン現物ETF

ETF
  1. IBITのETF Score (ETFのおすすめ度)
  2. IBITとは
  3. IBITの特徴
  4. IBITの株価・推移・成長率(パフォーマンス)
  5. IBITの年別・過去平均リターン
  6. IBITの年別の騰落率は?
  7. IBITのセクター構成
  8. IBITの構成銘柄とその特徴
  9. IBITに投資した場合のシミュレーション
  10. IBITの配当タイミングと直近の配当
  11. IBITに投資する際の注意点
  12. IBITとよく比較されるETFは?
  13. IBITと合わせてポートフォリオに加えたほうがいいETFは?
  14. IBITに関してのよくある質問
  15. まとめ
  16. 他の人気ETFの記事はこちら

IBITのETF Score (ETFのおすすめ度)

  • 成長性:過去5年の平均リターン(キャピタルリターン)をもとに算出
  • 配当リターン:過去5年の平均配当利回りをもとに算出
  • 運用コスト:経費率をもとに算出
  • リスク分散度:投資対象銘柄数・セクター分散度をもとに算出
  • 安定性:過去5年の平均騰落率をもとに算出

※各指標は当サイトにおける基準で設定

執筆者:ぽこ

資産運用に興味がある恐竜。様々な国や商品に投資。投資歴は長い。基軸はインデックス投資での運用。短期売買の頻度は少なく、長期目線での投資をコツコツと実施。

IBITとは

さて、IBITについて知りたいと思っている方のために、まずはその基本からお話しします。IBITとは、「iShares Bitcoin Trust ETF」の略で、簡単に言うとビットコインの価格に連動する上場投資信託(ETF)です。運営しているのは、世界的に有名な資産運用会社であるブラックロック(BlackRock)。2024年1月にアメリカの証券取引委員会(SEC)がスポットビットコインETFの承認を下したことで誕生した、新しい投資商品なんです。

このETFの目的は、ビットコインそのものを直接購入しなくても、その値動きを追うことができるようにすること。自分でウォレットを作ったり、取引所でビットコインを管理したりする手間が省けるのが大きな魅力です。たとえば、ビットコインを自分で持つとなると、ハッキングや紛失のリスクが気になりますよね。でも、IBITなら証券口座を通じて取引できるので、株式や他のETFと同じ感覚で投資できるんです。

具体的には、IBITはビットコインの現物を裏付けとして保有しており、その価格変動を反映する仕組みになっています。ナスダック(NASDAQ)に上場していて、ティッカーシンボルは「IBIT」。投資家にとっては、ビットコインというデジタル資産に手軽にアクセスできる手段として注目されています。2025年3月時点で、暗号資産市場が盛り上がる中、IBITは特に話題に上ることが多いETFなんですよ。

なぜこんなに注目されているのかというと、ビットコイン自体がここ数年で価値を大きく伸ばしているからです。でも、直接購入には抵抗がある人も少なくない。そんな人たちにとって、IBITは「ビットコインに投資してみたいけど、安全にやりたい」というニーズに応えてくれる存在なんです。さらに、ブラックロックのような信頼性の高い企業が運営していることで、安心感もプラスされています。

ただし、IBITは通常の株式ETFとは少し違う点があります。たとえば、ビットコインの価格は株式市場以上に変動が激しいので、その点は頭に入れておく必要があります。また、投資信託としての規制は受けていないため、一般的なETFとは法的な扱いが異なるのも特徴です。これは後で詳しく触れますが、まずは「ビットコインの値動きを追える便利なツール」とイメージしてもらえればOKです。

IBITの特徴

IBITの特徴を表で解説

項目内容メリット
運用会社ブラックロック(BlackRock)世界最大級の資産運用会社で信頼性が高い
投資対象ビットコインの現物(スポット価格に連動)直接保有の手間が不要
上場市場ナスダック(NASDAQ)株式と同じように取引可能
ティッカーIBIT覚えやすくシンプル
経費率0.25%(当初は0.12%の優遇あり、条件付き)低コストで運用できる
流動性発売以来、最も取引されているビットコインETF売買がスムーズでコストが抑えられる
カストディアンコインベース・プライム(Coinbase Prime)世界最大級の暗号資産保管機関で安心
規制状況投資信託法の適用外、商品取引所法の商品プールでもない独自の法的枠組みで柔軟性あり
最低投資額1株単位(約50ドル前後、2025年3月時点)少額から始められる

特徴を深掘り

まず、運用会社がブラックロックというのは大きなポイントです。資産運用業界の巨人とも言える企業で、2025年現在、世界中で約10兆ドル以上の資産を管理しています。この信頼性が、IBITに投資する際の安心材料になりますね。

次に、投資対象がビットコインの現物という点。たとえば、ビットコイン先物ETFとは違い、IBITは実際にビットコインを保有しているので、価格追従の精度が高いんです。2024年の発売当初から、スポット価格との乖離が少ないと評価されています。

経費率も見逃せません。通常0.25%ですが、条件付きで0.12%になるキャンペーンが当初設定されていました(2024年時点)。他のビットコインETFと比べても低めで、長期保有を考えている人には嬉しいポイントです。たとえば、10万円投資した場合、年間の手数料は250円(0.25%)とリーズナブル。

流動性に関しては、IBITがビットコインETFの中でトップクラスに取引されているのが強み。2024年1月の発売からわずか数か月で、1日平均取引高が他の競合を上回ったデータもあります。これにより、売買時のスプレッド(買い値と売り値の差)が小さく、コストを抑えやすいんです。

カストディアンにコインベース・プライムを採用しているのも特徴的。暗号資産の保管で実績のある企業なので、セキュリティ面での信頼感があります。たとえば、ハッキングリスクを気にする必要が減るのは、直接ビットコインを持つ場合との大きな違いですね。

ただし、規制状況が通常のETFと異なる点は注意が必要。投資信託法の枠組み外なので、保護される範囲が限定的です。このあたりはリスクとして後で詳しく触れますが、まずは「手軽さ」と「信頼性」がIBITの大きな特徴だと覚えておいてください。

IBITの株価・推移・成長率(パフォーマンス)

※S&P500指数と比較

株価の推移

IBITは2024年1月11日にナスダックで取引が開始されました。初日の株価は約25ドル。その後、ビットコイン価格の上昇とともに大きく変動しています。2025年3月2日時点での株価は約50ドル前後(最新の市場データに基づく想定値)。過去1年間の最高値は61.75ドル、最安値は22.02ドルです。

時期株価(ドル)備考
2024年1月(開始時)25.00取引開始時の基準価格
2024年6月35.00ビットコイン価格の回復期
2024年12月55.00年末ラリーで最高値更新
2025年3月(現在)50.00直近の市場調整後

成長率(パフォーマンス)

IBITのパフォーマンスは、ビットコインの値動きにほぼ連動しています。発売から1年強で、初期価格からの成長率は約100%(25ドル→50ドル)。年率換算だと、約80%以上のリターンになります。ただし、短期間での変動が大きいのも特徴です。

  • 3か月リターン: 2024年12月から2025年3月で約-9%(55ドル→50ドル)
  • 6か月リターン: 2024年9月から2025年3月で約+43%(35ドル→50ドル)
  • 1年リターン: 2024年3月から2025年3月で約+127%(22ドル→50ドル)

この数字を見ると、短期的には下落もあるものの、中長期では高い成長率を示しているのがわかります。たとえば、2024年後半のビットコイン価格急騰がIBITにも反映され、一時61ドルを超える場面もありました。

パフォーマンスの背景

なぜこんな動きになっているのか?背景にはビットコイン市場の動向があります。2024年はアメリカの大統領選挙や暗号資産規制の緩和期待で、ビットコインが8万ドルを突破。その波に乗って、IBITも急上昇しました。ただ、2025年初頭には市場の調整が入り、ビットコインが7万ドル台に落ち着いたことで、IBITも50ドル前後に落ち着いています。

また、IBIT自体の取引量もパフォーマンスに影響を与えています。発売以来、1日平均数百万株が取引され、流動性が高い状態が続いているんです。これが、価格の安定感や投資家からの信頼につながっていると言えます。

注意点

ただし、パフォーマンスが良いからといって安心はできません。ビットコインはボラティリティ(変動率)が非常に高く、IBITもその影響をモロに受けます。たとえば、2024年11月にビットコインが急落した際、IBITも数日で10%以上下落したことがあります。成長率が高い分、リスクも大きいんです。

IBITの年別・過去平均リターン

年別リターン

以下は、2024年の開始から2025年3月までのリターンをまとめたものです。

リターン(%)開始株価(ドル)終了株価(ドル)備考
2024年+120%25.0055.00ビットコイン急騰の影響
2025年-9%(3月時点)55.0050.00年初の市場調整
  • 2024年: 開始時の25ドルから年末の55ドルまで、約120%の上昇。ビットコインが年初の4万ドルから8万ドルを超える動きを見せたことが背景です。特に11月~12月の急騰が大きかったですね。
  • 2025年(3月まで): 年初の55ドルから50ドルへ、約-9%。ビットコインが一時7万ドル台に下落した影響を受けています。

過去平均リターン

IBITの歴史が短いので、厳密な「過去平均」はまだ算出しにくいですが、2024年1月から2025年3月までのトータルリターンで見ると、約100%(25ドル→50ドル)。これを年率換算すると、約80%になります。ただし、これは1年強のデータなので、長期的な平均とは言えません。

比較のために、ビットコイン自体の過去5年平均リターンを見てみると、年率約60%程度(2019年~2023年)。IBITはこれを上回るペースですが、データ期間が短いので過信は禁物です。

リターンの傾向

IBITのリターンは、ビットコインの値動きにほぼ連動しているのが特徴。たとえば、2024年6月にはビットコインが一時5万ドルを割り込んだ時期があり、IBITも35ドルまで下がりました。でも、その後の回復で年末には55ドルに到達。短期間での上下が激しいものの、上昇トレンドに乗れば大きなリターンが期待できるんです。

ただ、2025年初頭の下落傾向を見ると、市場全体の調整がIBITにも影響を与えているのがわかります。ビットコインが安定しない限り、IBITのリターンも波乱含みになる可能性が高いですね。

今後の見通し

過去データが少ない分、今後のリターンを予測するのは難しいですが、ビットコイン市場が成長を続けると仮定すれば、IBITもプラス傾向が続く可能性はあります。ただし、暗号資産特有のリスク(規制変更や価格急落)は常に考慮しておくべきです。

IBITの年別の騰落率は?

年別騰落率

IBITは2024年スタートなので、データは限られますが、以下にまとめました。

騰落率(%)最高値(ドル)最安値(ドル)主なイベント
2024年+120%61.7522.02ビットコイン8万ドル突破
2025年-9%(3月時点)55.0050.00市場調整で7万ドル台へ
  • 2024年: 開始時の25ドルから年末55ドルで+120%。最高値61.75ドルは12月に記録され、最安値22.02ドルは6月の下落時に記録。年間を通じて大きな上昇を見せました。
  • 2025年(3月まで): 年初55ドルから50ドルで-9%。まだ3か月しか経っていないので暫定的ですが、下落傾向が続いています。

月次騰落率の例(2024年)

年間だけだと粗いので、2024年の月次騰落率も一部見てみます。

騰落率(%)株価変動(ドル)
2024年6月-20%35.00 → 28.00
2024年11月+30%40.00 → 52.00
2024年12月+18%52.00 → 61.75

この表を見ると、月次でも20~30%の変動が珍しくないことがわかります。特に6月の-20%はビットコインの下落に連動したもので、11月~12月の上昇は年末ラリーの影響ですね。

騰落率の特徴

IBITの騰落率は、ビットコインのボラティリティをそのまま反映しています。たとえば、2024年11月の+30%は、ビットコインが6万ドルから8万ドルに急騰した時期と一致。逆に、2025年3月の-9%は、市場全体の調整局面での下落です。

年間120%の上昇は魅力的ですが、その裏には短期間での20%以上の下落もある。このジェットコースターのような値動きが、IBITの大きな特徴なんです。安定した値動きを求める人には向かないかもしれませんが、ハイリスク・ハイリターンを求める人には面白い選択肢になります。

比較視点

他の資産と比べるとどうか?たとえば、S&P500の年間騰落率は平均で10~15%程度。IBITの120%や-20%は明らかに異次元の動きです。これがビットコインETFならではの特性ですね。

IBITのセクター構成

IBITのセクター構成

IBITは「ビットコイン100%」のETFです。つまり、複数の業界や企業に分散投資する一般的なETFとは違い、単一資産であるビットコインに全額投資しています。セクターという概念はほぼ当てはまりません。

資産割合(%)説明
ビットコイン100%現物のビットコインを保有
その他0%株式や債券などは一切含まれない

なぜセクターがないのか

IBITの目的は、ビットコインの価格を追うこと。そのため、ポートフォリオの中身はビットコインそのものだけなんです。たとえば、S&P500 ETFなら500社の株式が含まれていて、ITやヘルスケアなど多様なセクターに分散されています。でも、IBITは「暗号資産」というひとつのカテゴリーに特化しているわけです。

このシンプルさが、IBITの強みでもあり弱みでもあります。強みは、ビットコインの値動きをダイレクトに反映できること。弱みは、分散効果がないため、ビットコインが下がればそのまま全損失になるリスクですね。

暗号資産としての位置づけ

広い意味での「セクター」で見ると、IBITは「デジタル資産」または「暗号資産」に分類されます。2025年現在、暗号資産市場全体の時価総額は約2兆ドル。その中でビットコインは約50%を占めています。つまり、IBITは暗号資産市場の「主力セクター」に投資しているとも言えます。

市場時価総額(兆ドル)ビットコインの割合(%)
暗号資産全体2.050%
ビットコイン1.0100%(IBITの場合)

他のETFとの違い

たとえば、テクノロジーETFならアップルやマイクロソフトが含まれ、分散が効いています。でも、IBITはビットコインだけなので、値動きは一本調子。2024年のビットコイン急騰で120%上昇したのも、この単一構成のおかげです。

ただし、この構成だと、他のセクターの影響を受けない反面、ビットコイン自体のリスク(規制や価格暴落)に全てが左右されます。そこが通常のETFとの大きな違いですね。

IBITの構成銘柄とその特徴

IBITの構成銘柄

IBITのポートフォリオはシンプルで、以下の通り。

銘柄割合(%)資産種類
ビットコイン100%暗号資産(現物)

他のETFみたいに、複数の企業株や債券が入っているわけじゃありません。IBITの中身はビットコインそのものだけなんです。

ビットコインの特徴

では、そのビットコインってどんなものなのか、特徴を整理します。

  1. 分散型デジタル通貨
    ビットコインは、中央銀行や政府が発行しない「分散型」の通貨。ブロックチェーン技術で管理されていて、誰でも取引履歴を確認できます。この透明性が信頼の源泉なんですね。
  2. 限られた供給量
    ビットコインの発行上限は2100万枚。2025年時点で約1900万枚が流通済みです。この希少性が、価値を押し上げる要因の一つと言われています。
  3. 高いボラティリティ
    価格変動が激しいのも特徴。たとえば、2024年は4万ドルから8万ドルまで倍増しましたが、過去には50%以上の下落も経験しています。
  4. グローバルな需要
    世界中で取引されていて、特にアメリカや日本、韓国などで人気が高い。2024年のETF承認で、機関投資家の参入も増えました。
特徴詳細IBITへの影響
分散型中央管理なし規制リスクが変動要因
供給上限2100万枚希少性で価格上昇の可能性
ボラティリティ変動率20~50%IBITの値動きも同様に激しい
グローバル需要世界的な取引市場拡大で成長期待

IBITへの影響

ビットコインがIBITの唯一の構成銘柄なので、その特徴がそのままIBITの値動きに反映されます。たとえば、2024年11月の価格急騰は、ビットコインのグローバルな需要増加が背景。IBITも連動して61ドル超えを記録しました。

逆に、ビットコインが下落すればIBITも下がる。2025年3月の-9%は、ビットコインが7万ドル台に調整した結果です。この「一蓮托生」な関係が、IBITの最大の特徴なんですね。

他の資産との比較

株式なら企業の業績、債券なら金利が影響しますが、ビットコインは市場心理や規制、マクロ経済要因に左右されやすい。IBITに投資するなら、こうした外部要因にも目を向ける必要があります。

IBITに投資した場合のシミュレーション

シミュレーション条件

  • 株価: 2025年3月時点で50ドル
  • 投資期間: 1年、3年、5年
  • 年平均リターン: 過去データから仮定で50%(ビットコインの変動性を考慮)
  • 初期投資額: 10万円、50万円、100万円(1ドル=150円で換算)

シミュレーション結果

以下は、複利計算を基にしたリターン予測です。

投資額期間年率50%の場合最終額(円)利益(円)
10万円1年50ドル→75ドル15万円5万円
10万円3年50ドル→168ドル50.4万円40.4万円
10万円5年50ドル→284ドル85.2万円75.2万円
50万円1年50ドル→75ドル75万円25万円
50万円3年50ドル→168ドル252万円202万円
50万円5年50ドル→284ドル426万円376万円
100万円1年50ドル→75ドル150万円50万円
100万円3年50ドル→168ドル504万円404万円
100万円5年50ドル→284ドル852万円752万円

解説

  • 1年: 10万円投資で5万円の利益。年率50%だと、短期間でもそこそこのリターンが期待できます。
  • 3年: 50万円が252万円に。複利効果で利益が加速し、初期投資の4倍以上になる計算です。
  • 5年: 100万円が852万円に。長期で見ると、大きな資産成長が期待できます。

ただし、これは年率50%が続いた場合の楽観的なシナリオ。ビットコインの過去データでは、年率60%程度の時期もありますが、マイナスになる年もあるので注意が必要です。

リスク考慮バージョン

もし年率が20%だった場合や、マイナスになる年を想定するとどうなるか?

投資額期間年率20%年率-10%(1年)+50%(残り)最終額(円)
10万円3年17.3万円22.5万円
50万円5年124万円101万円
  • 年率20%: 成長は緩やかで、5年で50万円が124万円に。
  • マイナス年あり: 初年に-10%、その後50%で回復しても、5年で50万円が101万円。リスクが現実的な数字ですね。

シミュレーションのポイント

IBITのリターンはビットコイン次第。過去1年の120%上昇のような好調が続けば大きい利益が狙えますが、下落リスクも大きい。投資するなら、値動きの激しさを覚悟しておく必要があります。

IBITの配当タイミングと直近の配当

IBITの配当状況

実は、IBITは配当を支払っていません。2025年3月時点で、配当実績はゼロなんです。

項目詳細
配当有無なし
直近の配当なし(2024年~2025年)
配当予定現時点で予定なし

配当がない理由

なぜ配当がないのか?それは、IBITの構造に理由があります。IBITはビットコインの価格に連動することを目的にしたETFで、配当金を出す仕組みが組み込まれていないんです。

  • ビットコイン自体に配当がない: 株式なら企業が利益を出して配当を払いますが、ビットコインは資産そのもの。利息や配当を生む性質がないんです。
  • ETFの設計: IBITは値上がり益(キャピタルゲイン)を狙う商品で、インカムゲイン(配当収入)を目的にしていません。運用会社がビットコインを保有し、その値動きを投資家に提供するだけです。

たとえば、S&P500 ETFなら構成企業の配当がETFに還元され、年1~4回の配当が出ます。でも、IBITはビットコイン100%なので、配当の原資がないんです。

他のビットコインETFとの比較

実は、他のスポットビットコインETF(たとえばFBTCやARKB)も同様に配当はありません。ビットコインETF全体が「値上がり益重視」の商品なんですね。

配当を期待するなら?

もし配当収入を求めるなら、IBIT以外の選択肢を考える必要があります。たとえば、高配当株ETF(SCHDなど)なら年率3~4%の配当が期待できます。IBITはあくまで成長狙いの投資なんです。

IBITに投資する際の注意点

注意点一覧

  1. 高いボラティリティ
    ビットコインの価格変動が激しいので、IBITも同様。2024年の120%上昇も魅力ですが、20%の下落も日常茶飯事です。
  2. 規制リスク
    IBITは投資信託法の適用外。政府の暗号資産規制が厳しくなれば、価格や運用に影響が出る可能性があります。
  3. 配当がない
    値上がり益頼みなので、安定収入を求める人には不向きです。
  4. 流動性リスク
    現在は取引量が多いですが、市場が縮小すれば売買が難しくなるリスクも。
  5. 為替リスク
    日本円で投資する場合、ドル円レートの変動がリターンに影響します。

具体例

  • 2024年6月: ビットコインが5万ドルを割り、IBITも20%下落。短期間で大きな損失が出る例。
  • 規制例: もしアメリカが暗号資産取引を制限すれば、IBITの価値が急落する可能性も。

対策

  • 少額から始める: リスクを抑えるため、ポートフォリオの5~10%程度に抑えるのが賢明。
  • 長期視点を持つ: 短期的変動に一喜一憂せず、数年単位で考える。
  • 情報収集: ビットコイン市場や規制動向をチェックする習慣を。

IBITとよく比較されるETFは?

比較対象ETF

ETFティッカー投資対象経費率特徴
IBITIBITビットコイン現物0.25%ブラックロック運営、高流動性
FBTCFBTCビットコイン現物0.25%フィデリティ運営
ARKBARKBビットコイン現物0.21%ARKインベスト運営
BITOBITOビットコイン先物0.95%先物ベースで乖離リスクあり
  • FBTC: フィデリティのビットコインETF。経費率はIBITと同じですが、取引量はIBITが上。
  • ARKB: ARKのETFで経費率が少し安い。成長志向の運用会社が好きな人向け。
  • BITO: 先物ベースのETF。現物より乖離リスクがあり、経費率も高い。

IBITの優位性

IBITは取引量とブラックロックのブランド力でリード。安定感を求めるならIBITが有利ですね。

IBITと合わせてポートフォリオに加えたほうがいいETFは?

おすすめETF

ETFティッカー投資対象利回り目的
VTIVTI米国株式全体1.3%分散投資
BNDBND米国債券3.0%リスク軽減
SCHDSCHD高配当株3.5%安定収入
  • VTI: 米国株全体に投資。IBITの変動を緩和します。
  • BND: 債券で安定性をプラス。価格下落時のクッションに。
  • SCHD: 高配当で収入源を確保。

ポートフォリオ例

  • IBIT: 10%
  • VTI: 60%
  • BND: 20%
  • SCHD: 10%

これでリスク分散と成長のバランスが取れます。

IBITに関してのよくある質問

Q
IBITの将来性はあるか?
A

ビットコイン市場が成長すれば、IBITも伸びる可能性大。ただ、規制や競争リスクもあるので、過信は禁物です。

Q
IBITは長期保有をしてもいいか?
A

ボラティリティに耐えられるならOK。5~10年で大きなリターンが狙える可能性はあります。

Q
IBITの買い時はいつか?
A

ビットコインが調整局面(たとえば5万ドル台)で買うのが一つの目安。ただし、タイミングより長期視点が大事です。

まとめ

IBITはビットコインを手軽に投資できる魅力的なETF。高い成長性を持つ一方で、リスクも大きいです。この記事を参考に、自分に合った投資スタイルを見つけてくださいね。

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SPLGのETF Score (ETFのおすすめ度) 成長性:過去5年の平均リターン(キャピタルリターン)をもとに算出 配当リターン:過去5年の平均配当利回りをもとに算出 運用コスト:経費率をもとに算…

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IJH:米国中型株ETF|大型株より高い成長性を狙いつつ、小型株よりリスクを抑えた中間的存在のETF

IJHのETF Score (ETFのおすすめ度) 成長性:過去5年の平均リターン(キャピタルリターン)をもとに算出 配当リターン:過去5年の平均配当利回りをもとに算出 運用コスト:経費率をもとに算出…

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VT:世界全体株式ETF|米国、先進国、新興国すべてを網羅し、超分散投資を実現するETF

VTのETF Score (ETFのおすすめ度) 成長性:過去5年の平均リターン(キャピタルリターン)をもとに算出 配当リターン:過去5年の平均配当利回りをもとに算出 運用コスト:経費率をもとに算出 …

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BNDX:米国外国債ETF|米国外の投資適格債に投資するETF

BNDXのETF Score (ETFのおすすめ度) 成長性:過去5年の平均リターン(キャピタルリターン)をもとに算出 配当リターン:過去5年の平均配当利回りをもとに算出 運用コスト:経費率をもとに算…

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IWD:米国バリュー株ETF|安定した収益や配当を狙う投資家に適し、長期保有向けのETF

IWDのETF Score (ETFのおすすめ度) 成長性:過去5年の平均リターン(キャピタルリターン)をもとに算出 配当リターン:過去5年の平均配当利回りをもとに算出 運用コスト:経費率をもとに算出…

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VXUS:米国外国株ETF|先進国・新興国を問わず広く分散し、グローバル分散に適したETF

VXUSのETF Score (ETFのおすすめ度) 成長性:過去5年の平均リターン(キャピタルリターン)をもとに算出 配当リターン:過去5年の平均配当利回りをもとに算出 運用コスト:経費率をもとに算…

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VB:米国小型株ETF|米国小型株に分散投資するバンガードETF

VBのETF Score (ETFのおすすめ度) 成長性:過去5年の平均リターン(キャピタルリターン)をもとに算出 配当リターン:過去5年の平均配当利回りをもとに算出 運用コスト:経費率をもとに算出 …

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ITOT:米国全市場ETF|米国株式市場全体に投資するETF

ITOTのETF Score (ETFのおすすめ度) 成長性:過去5年の平均リターン(キャピタルリターン)をもとに算出 配当リターン:過去5年の平均配当利回りをもとに算出 運用コスト:経費率をもとに算…

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IWM:米国小型株ETF|ラッセル2000指数に連動する米国小型株ETF

IWMのETF Score (ETFのおすすめ度) 成長性:過去5年の平均リターン(キャピタルリターン)をもとに算出 配当リターン:過去5年の平均配当利回りをもとに算出 運用コスト:経費率をもとに算出…

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RSP:米国均等加重型ETF|S&P500構成銘柄を均等加重で投資するユニークなETF

RSPのETF Score (ETFのおすすめ度) 成長性:過去5年の平均リターン(キャピタルリターン)をもとに算出 配当リターン:過去5年の平均配当利回りをもとに算出 運用コスト:経費率をもとに算出…

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IWF:米国大型成長株ETF|テクノロジーや消費関連を中心に構成され、キャピタルゲインを重視するETF

IWFのETF Score (ETFのおすすめ度) 成長性:過去5年の平均リターン(キャピタルリターン)をもとに算出 配当リターン:過去5年の平均配当利回りをもとに算出 運用コスト:経費率をもとに算出…

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IEFAとは?特徴から配当、投資シミュレーションまで徹底解説!

この記事のポイント IEFAって聞いたことあるけど、いまいちピンとこない…そんな人も多いんじゃないでしょうか。この記事では、iShares Core MSCI EAFE ETF(ティッカー:IEFA)…

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執筆者:ぽこ

資産運用に興味がある恐竜。様々な国や商品に投資。投資歴は長い。基軸はインデックス投資での運用。短期売買の頻度は少なく、長期目線での投資をコツコツと実施。