XLK:米国テクノロジー株ETF|米国の情報技術セクターに特化したセクターETF。アップルやマイクロソフトなど世界的IT企業が多数

ETF
  1. XLKのETF Score (ETFのおすすめ度)
  2. XLKとは
  3. XLKの特徴
  4. XLKの株価・推移・成長率(パフォーマンス)
  5. XLKの年別・過去平均リターン
  6. XLKの年別の騰落率は?
  7. XLKのセクター構成
  8. XLKの構成銘柄とその特徴
  9. XLKに投資した場合のシミュレーション
  10. XLKの配当タイミングと直近の配当
  11. XLKの配当金シミュレーション
  12. XLKに投資する際の注意点
  13. XLKとよく比較されるETFは?
  14. XLKと合わせてポートフォリオに加えたほうがいいETFは?
  15. まとめ
  16. 他の人気ETFの記事はこちら

XLKのETF Score (ETFのおすすめ度)

  • 成長性:過去5年の平均リターン(キャピタルリターン)をもとに算出
  • 配当リターン:過去5年の平均配当利回りをもとに算出
  • 運用コスト:経費率をもとに算出
  • リスク分散度:投資対象銘柄数・セクター分散度をもとに算出
  • 安定性:過去5年の平均騰落率をもとに算出

※各指標は当サイトにおける基準で設定

執筆者:ぽこ

資産運用に興味がある恐竜。様々な国や商品に投資。投資歴は長い。基軸はインデックス投資での運用。短期売買の頻度は少なく、長期目線での投資をコツコツと実施。

XLKとは

テクノロジー分野に興味がある人なら、一度は耳にしたことがあるかもしれない「XLK」。正式名称は「Technology Select Sector SPDR Fund」で、アメリカのテクノロジーセクターに特化したETF(上場投資信託)です。運営しているのはステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズという会社で、S&P 500の中でも特にテクノロジー関連企業に焦点を当てた「テクノロジー・セレクト・セクター指数」を追跡する形で設計されています。このETFは、1998年に設定されて以来、投資家にとって手軽にテクノロジー業界へアクセスできる手段として人気を集めてきました。

具体的に言うと、XLKはアップルやマイクロソフトといった誰もが知る巨大テック企業から、半導体やITサービスなど幅広い分野の企業をカバーしています。テクノロジー業界って、日々進化してるじゃないですか。スマートフォンやクラウドサービス、AIなんかが日常生活に浸透する中で、このセクターの成長性に注目が集まるのも納得ですよね。XLKはその波に乗るためのツールとして、個人投資家から機関投資家まで幅広く利用されています。

特徴的なのは、XLKが「パッシブ運用」というスタイルを取っている点です。つまり、特定の指数に連動するように運用されていて、アクティブファンドみたいにファンドマネージャーが個別銘柄をガンガン選んで売買するわけじゃないんです。これによって運用コストが抑えられ、投資家にとっては手数料が安く済むメリットがあります。実際、経費率は0.08%(2025年1月時点)と、かなり低水準。1万円投資しても年間8円しか手数料がかからない計算ですから、コスパの良さは抜群です。

投資対象がアメリカのテクノロジー企業に限定されているのもポイント。グローバルな視点で見ると中国や欧州の企業は含まれないので、アメリカ経済やドル建て資産に依存する形になります。テクノロジーって景気に敏感な面もあるけど、イノベーションが止まらない分野でもあるので、長期的な成長を期待する人には魅力的な選択肢と言えるでしょう。

ただし、XLKは分散性がそこまで高くない「非分散型ファンド」に分類されます。テクノロジーセクターに特化している分、リスクもその業界に集中しちゃうんですよね。たとえば、テック企業の株価が一斉に下がるような局面では、影響を受けやすいってことです。それでも、アメリカのテクノロジー業界が世界をリードしている現状を考えれば、XLKが持つ可能性は見逃せません。

XLKの特徴

項目内容
正式名称Technology Select Sector SPDR Fund
運用会社ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ
設定日1998年12月16日
経費率0.08%(2025年1月31日改定後)
投資対象S&P 500のテクノロジー・セレクト・セクター指数に連動
銘柄数約65銘柄(2025年3月時点)
資産規模約700億ドル(2025年3月時点)
取引所NYSE Arca
配当頻度四半期ごと(3月、6月、9月、12月)
運用スタイルパッシブ運用(指数追跡型)

まず注目したいのは、経費率の低さ。0.08%ってことは、100万円投資しても年間800円しか手数料がかからないんです。アクティブファンドだと1%を超えることも珍しくないので、このコストの安さは大きな魅力です。運用会社がステート・ストリートっていうのも安心材料。ETF業界では超大手ですから、信頼性はバッチリですね。

投資対象がテクノロジー・セレクト・セクター指数に連動している点も大事。S&P 500の中からテクノロジー関連企業だけをピックアップしているので、セクター特化型としてはかなり集中しています。銘柄数は約65と、広範な分散型ETFに比べると少ないですが、その分テクノロジー業界の大手企業にしっかりフォーカスできているわけです。

資産規模が700億ドルっていうのも驚きですよね。投資家からの信頼が厚い証拠だし、流動性も高いから取引がスムーズ。NYSE Arcaで取引されているので、株と同じ感覚で売買できる手軽さもポイントです。配当が四半期ごとに出るのも嬉しいところで、定期的なキャッシュフローを求める人には使い勝手がいいでしょう。

運用スタイルがパッシブ型なのも特徴的。指数に連動するように銘柄を揃えているので、ファンドマネージャーの裁量が入りにくいんです。これがコストを抑える秘訣でもあり、テクノロジーセクター全体の動きをそのまま反映する形になります。ただ、逆に言えば市場が下落したときも逃げ場がないので、その点は頭に入れておく必要があります。

XLKの株価・推移・成長率(パフォーマンス)

 

※S&P500指数と比較

2025年3月8日時点でのXLKの株価は、約230ドル前後(為替レート次第で円換算は変動)。過去5年間の推移を見ると、2019年末の約91ドルから順調に上昇していて、年平均成長率(CAGR)は約20%近くに達しています。コロナ禍の2020年は一時的に下落したものの、すぐに回復して2021年には200ドルを突破。2022年は市場全体の調整で少し伸び悩んだ時期もありましたが、2023年以降はまた上昇トレンドに戻っています。

成長率を具体的に見てみると、以下の表が参考になります。

期間成長率(年平均、CAGR)
過去1年(2024-2025)約15%
過去3年(2022-2025)約18%
過去5年(2020-2025)約20%
過去10年(2015-2025)約19%

この数字を見ると、XLKのパフォーマンスがどれだけ安定して高いかがわかります。特に過去10年で19%の年平均成長率って、S&P 500全体(約11%)を大きく上回っていて、テクノロジーセクターの強さが際立っています。2024年から2025年にかけての15%も、インフレや金利上昇懸念がある中でしっかり結果を出している証拠です。

株価の推移には波もあります。たとえば、2022年の年初から年末にかけては約25%下落した時期もありました。これはテック株全体が金利上昇や景気後退懸念で売られた影響。でも、2023年にはその反動で40%近く上昇するなど、リバウンド力も見逃せません。短期的なブレはあるけど、長期で見れば右肩上がりのトレンドが続いているのが特徴です。

このパフォーマンスを支えているのは、やっぱりテクノロジー業界のイノベーション力。クラウドやAI、5Gなんかの技術が進む中で、XLKに含まれる企業がその恩恵をフルに受けているんです。ただ、市場全体のリスクオフムードや規制強化の動きには敏感に反応するので、株価が急に動くこともありますね。

XLKの年別・過去平均リターン

リターン(%)
20155.6%
201614.8%
201734.3%
2018-1.6%
201950.0%
202043.7%
202134.5%
2022-27.7%
202355.6%
202418.2%
20253.0%(3月時点)

この表を見ると、XLKのリターンが年によって結構バラつくのがわかります。2019年や2023年みたいに50%を超える爆発的な年もあれば、2022年のようにマイナス27%と大きく落ち込む年もある。平均すると、過去10年間(2015-2024)の年平均リターンは約19.8%。これは配当を再投資した場合の数字で、単純な株価上昇だけだと少し低くなります。

特に目立つのは、好調な年のリターンがとにかく高いこと。2017年、2019年、2020年、2023年は軒並み30%超えで、テクノロジー業界の成長が加速した時期とリンクしています。逆に2018年や2022年みたいなマイナス年は、金利上昇や景気懸念がテック株に打撃を与えたタイミング。こういう波があるからこそ、短期より長期で持つのが賢い戦略かもしれません。

過去20年(2005-2024)の平均リターンも見てみると、約14.5%くらい。インフレ調整後でも11%を超えるので、資産を増やす力は相当強いです。ただ、2008年の金融危機みたいな時期には50%近く下落したこともあるから、安定感だけを求める人には少しハードルが高いかもしれませんね。

XLKの年別の騰落率は?

騰落率(%)
20153.8%
201613.0%
201732.1%
2018-3.2%
201947.5%
202041.2%
202132.8%
2022-29.0%
202353.4%
202416.5%

配当を除いた騰落率だと、リターンより少し低めに出ますね。それでも、2019年の47.5%とか2023年の53.4%みたいな年は、株価だけでこれだけ伸びてるってすごいことです。逆に2022年の-29%は、配当を加えてもマイナス幅が大きいままだったから、結構厳しい年だったのがわかります。

この騰落率の波を見ると、XLKはテクノロジーセクターの勢いに乗るか、逆にそのリスクをモロに受けるかの両極端な動きをしやすいですね。たとえば、2020年はコロナでデジタル化が加速して41.2%上昇。2022年は金利が上がって成長株が売られて-29%。こういう外部環境の影響がダイレクトに出るのが特徴です。

過去の傾向からすると、好景気やテックブームのときは大きく跳ねるけど、景気後退や規制強化の局面では大きく下がる可能性も。2025年はまだ3月時点で3%程度のプラスですが、年後半にどうなるかは経済指標やテック企業の決算次第でしょう。

XLKのセクター構成

セクター構成比率(%)主な企業例
ソフトウェア約30%マイクロソフト、アドビ
半導体・半導体装置約25%エヌビディア、インテル
テクノロジーハードウェア約20%アップル
ITサービス約15%IBM、ビザ
通信サービス約10%ベライゾン

このデータは2025年3月時点の目安で、構成比率は市場の動きや指数の調整で多少変わります。一番大きいのはソフトウェアで、全体の3割くらい。マイクロソフトみたいな巨人がここに入っていて、クラウドやAI関連の成長が反映されていますね。

次に多いのが半導体で25%。エヌビディアとかAMDが牽引役で、AIチップやゲーム需要の拡大が追い風になってます。テクノロジーハードウェアはアップルが大部分を占めていて、iPhoneやMacの売上が影響します。ITサービスはビザとかマスターカードみたいな決済系も含まれるから、ちょっと意外な顔ぶれも。

通信サービスが10%くらい入ってるのも面白いポイント。ベライゾンとかAT&Tみたいな企業が該当するけど、これってテクノロジーっていうよりインフラ寄りですよね。それでも指数の定義上、XLKの一部として組み込まれています。

全体的に見ると、ソフトウェアと半導体が過半数を占めていて、まさに「成長分野」にフォーカスしてる感じ。ハードウェアやITサービスは安定感を補完する役割かな。ただ、こういう集中型だからこそ、半導体不足とかソフト規制みたいなイベントがあると、影響がモロに出るんです。

XLKの構成銘柄とその特徴

銘柄構成比率(%)特徴
アップル約20%スマホ・PCの王者、イノベーション力
マイクロソフト約18%クラウドとAIで成長、安定性も抜群
エヌビディア約10%半導体、特にAIチップで急成長
ブロードコム約5%半導体とインフラ向けソリューション
アドビ約3%クリエイティブソフトのトップ

この5社だけで全体の半分以上を占めてるんです。上位2社のアップルとマイクロソフトだけで約38%って、かなり集中度が高いですよね。アップルはiPhoneやApple Watchで有名だけど、最近はサービス事業(Apple Musicとか)も伸びてて、収益の多角化が進んでいます。

マイクロソフトはAzureっていうクラウドサービスが好調で、AI分野でも存在感を増してる。エヌビディアはAIブームの立役者で、GPUの需要が爆発的に増えて株価も急上昇。ブロードコムは地味だけど、データセンター向けの半導体で安定した成長を続けてます。アドビはPhotoshopとかIllustratorでクリエイターに支持されてて、サブスクモデルで収益が安定してるのが強み。

この構成を見ると、XLKは「テクノロジーの勝ち組」に投資してる感じが強いですね。ただ、上位銘柄に依存してる分、これらの企業の業績が悪化すると影響が大きいのも事実。たとえば、アップルの新製品がコケたり、エヌビディアのチップ供給が滞ったりすると、XLK全体が揺れます。

XLKに投資した場合のシミュレーション

XLKに投資したらどれくらい資産が増えるのか、具体的なシミュレーションで見てみましょう。ここでは、過去の実績をもとに、異なる投資額で計算してみます。

仮に、2015年に10万円を投資したケースを想定。2015年末の株価が約43ドルで、2025年3月が230ドルだとすると、ドルベースで約5.35倍。為替を1ドル=100円で固定すると、こんな感じになります。

投資額(円)評価額(円)リターン(%)
201510万円10万円
202010万円約43万円330%
202510万円約53万円430%

10年で5倍以上って、すごいですよね。年平均リターンが19%くらいだから、複利効果もバッチリ効いてます。もし毎月1万円積み立ててたら、2025年までに総投資額120万円が約300万円くらいになってる計算。積み立てだとリスクも分散できるから、初心者にもおすすめです。

もっと大きな額、たとえば100万円投資してたら、2025年には約535万円。配当も再投資すれば、さらに増える可能性があります。ただ、2022年みたいに大きく下がる年もあるから、タイミングによっては含み損を抱える時期もあるでしょう。

XLKの配当タイミングと直近の配当

XLKの配当ってどのタイミングで出るのか、直近のデータはどうなってるのか、気になりますよね。配当狙いの投資家にとっては大事な情報なので、しっかり確認していきましょう。

XLKは四半期ごとに配当を支払っていて、具体的には3月、6月、9月、12月の年4回。支払日は各月の下旬(20日前後)になることが多いです。2024年の配当実績を見てみると、以下の通り。

支払月1株当たり配当(ドル)
3月0.385
6月0.385
9月0.385
12月0.385

年間だと1株当たり1.54ドルで、株価230ドルだと配当利回りは約0.67%。テクノロジーETFにしては低めだけど、成長重視のセクターだから仕方ないですね。2025年3月の配当も0.385ドルが予想されていて、直近の傾向は安定しています。

配当額は株価や構成銘柄の業績によって多少変動するけど、ここ数年は0.3~0.4ドルで推移してる感じ。成長株が多いから配当より株価上昇を狙う人が多いETFではありますね。

XLKの配当金シミュレーション

XLKで月3万円を得るには?

月3万円だと、年間36万円。1ドル=150円で換算すると、年間2400ドル必要です。配当が1株当たり1.54ドルだから、必要な株数は約1560株。株価230ドルで計算すると、投資額は約35万8800ドル(約5382万円)。結構な額ですね。

XLKで月5万円を得るには?

月5万円だと年間60万円、ドル換算で4000ドル。必要な株数は約2600株で、投資額は59万8000ドル(約8970万円)。配当利回りが低い分、元手がかなり必要になります。

XLKで配当金生活をするには?

仮に月50万円(年間600万円、4万ドル)で生活するとしたら、株数は約2万5975株。投資額は約597万2500ドル(約8億9587万円)。現実的じゃない額だけど、XLKだけで生活するのは厳しいってことがわかりますね。配当より成長狙いがメインのETFです。

XLKに投資する際の注意点

XLKに投資する前に、いくつか気をつけておきたいポイントがあります。リスクを把握しておけば、賢い判断ができるはずです。

まず、テクノロジーセクターに特化してる分、分散性が低いこと。景気後退や金利上昇でテック株が売られると、XLKも一緒に下がります。2022年の-29%はその典型例ですね。次に、上位銘柄への依存度が高い点。アップルやマイクロソフトがコケると影響が大きいです。

為替リスクもあるので、円安・円高の動きにも注意。ドル建て資産だから、為替が動くとリターンが変わっちゃいます。あと、配当利回りが低いから、インカム狙いだと物足りないかもしれません。成長期待がメインって割り切るのが大事です。

最後に、規制リスク。テック企業は独占とかプライバシーで政府から目をつけられやすいので、そういうニュースが出ると株価が反応します。リスクを理解した上で投資を検討しましょう。

XLKとよく比較されるETFは?

ETF特徴経費率
VGTバンガードのテクノロジーETF、幅広い銘柄数0.10%
QQQナスダック100連動、テック中心0.20%
IYWiシェアーズのテックETF、中小型も含む0.39%

VGTはXLKより銘柄数が多くて分散性が高いけど、経費率が少し上。QQQはナスダック100だからテック以外も少し入ってるし、経費率も高め。IYWは中小型株もカバーしてるけど、手数料がネック。XLKはコストと集中度のバランスがいい感じですね。

XLKと合わせてポートフォリオに加えたほうがいいETFは?

ETFセクター特徴
XLVヘルスケア安定性が高い
XLF金融景気回復時に強い
XLEエネルギーインフレに強い

XLVはヘルスケアで、景気に関係なく需要が安定。XLFは金融で、金利上昇局面で恩恵を受けやすいです。XLEはエネルギーだから、原油価格の上昇でカバーできます。XLKの成長性とこれらの安定性をミックスすると、バランスが取れますね。

まとめ

XLKはテクノロジーセクターに特化したETFとして、成長性とコストの安さが魅力です。株価は過去10年で大きく伸びていて、リターンの高さは見逃せません。ただ、セクター集中や為替リスクもあるから、ポートフォリオ全体でバランスを取るのが大事。配当は控えめだけど、長期で資産を増やしたい人には有力な選択肢です。リスクを理解しつつ、テクノロジーの未来に投資してみるのも面白いかもしれませんね。

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