【VOO vs VT】米国か全世界か|どっちがいいの?人気ETF比較

ETF

【VOO vs VT】ETF Scoreの比較

  • 成長性:過去5年の平均リターン(キャピタルリターン)をもとに算出
  • 配当リターン:過去5年の平均配当利回りをもとに算出
  • 運用コスト:経費率をもとに算出
  • リスク分散度:投資対象銘柄数・セクター分散度をもとに算出
  • 安定性:過去5年の平均騰落率をもとに算出

※各指標は当サイトにおける基準で設定

執筆者:ぽこ

資産運用に興味がある恐竜。様々な国や商品に投資。投資歴は長い。基軸はインデックス投資での運用。短期売買の頻度は少なく、長期目線での投資をコツコツと実施。

VOOとVTとは?

さて、投資の世界に足を踏み入れると、いろんなアルファベットが飛び交ってきて混乱しますよね。その中でもよく耳にするのが「VOO」と「VT」です。この2つ、実は投資家に大人気のETF(上場投資信託)で、特に長期的な資産形成を目指す人には欠かせない存在なんです。じゃあ、それぞれどんなものなのか、簡単に紐解いていきますね。

まず「VOO」。これは「Vanguard S&P 500 ETF」の略で、アメリカの超有名な株価指数「S&P 500」に連動するETFです。S&P 500って何かというと、アメリカの代表的な大企業500社の株価をまとめた指標。アップル、マイクロソフト、アマゾンみたいなビッグネームがズラリと並んでいて、アメリカ経済の動きを映す鏡みたいなものです。VOOは、このS&P 500と同じ動きを目指して運用されていて、1株買えばその500社にまるっと投資したのと同じ効果が得られるわけです。運用会社はバンガードっていう、コストの安さで有名なところ。

次に「VT」。こちらは「Vanguard Total World Stock ETF」の略で、名前の通り「世界全体の株式」に投資するETFです。アメリカだけでなく、日本、ヨーロッパ、アジア、新興国まで、世界中の約9,700銘柄をカバーしてるんです。もう、これ1つで世界経済にまる乗りできるって感じですね。VOOと同じくバンガードが運用していて、分散投資の究極形とも言える存在です。

この2つの大きな違いは、投資対象の範囲にあります。VOOはアメリカの大型株500社に絞ってるのに対して、VTは国境を越えて世界中の株式を網羅してるんです。だから、「アメリカ経済に賭けたい!」って人はVOO、「いやいや、世界中を味方につけたい!」って人はVTに惹かれることが多いみたいですね。

ETFってそもそも何?って思う人もいるかもしれませんが、簡単に言うと株式市場で取引できる投資信託のこと。普通の株みたいにリアルタイムで売買できて、しかも1つ買うだけでいろんな企業に分散投資できるのが魅力です。VOOとVTはどちらもその代表格で、低コストで手軽に始められるから初心者にも人気なんですよ。

ただ、どちらを選ぶかはその人の目標やリスク許容度次第。VOOはアメリカに集中してる分、動きがわかりやすいけど、そのぶんアメリカ経済がコケると直撃します。一方、VTは世界中に分散してるからリスクが薄まる反面、リターンも平均的になりがち。どちらも魅力的な選択肢だから、まずはその中身をしっかり知ることが大事ですね。

ここまでで、VOOとVTがどんなものかイメージ湧いてきたでしょうか?

VOOとVTが比較されるのはなぜ?

VOOとVTが投資家の間でよく比較されるのには、ちゃんと理由があるんです。同じバンガードが運用してるETFだし、どちらも低コストで長期投資に適してるから、つい「どっちがいいんだろう?」って考えちゃうんですよね。では、具体的にどんなポイントで比べられてるのか、見ていきましょう。

まず大きいのは、投資範囲の違いです。VOOはアメリカのS&P 500だけを対象にしてる一方、VTは世界中の株式をカバーしてる。この差が、投資スタイルや目標によってどっちを選ぶかの分かれ道になるんです。たとえば、アメリカ経済の成長に全振りしたい人はVOOを選びがちだし、もっと広範囲にリスクを分散させたい人はVTに目が行きます。選択肢として似てるようで実は正反対だから、自然と比較対象になるわけです。

次に、リスクとリターンのバランス。VOOはアメリカの大型株に絞ってるから、値動きが比較的安定してるんですけど、アメリカ市場が落ち込むとモロに影響を受けます。VTは逆に、世界中に分散してるから一国の経済が悪くなっても他でカバーできる可能性がある。その分、アメリカの好調さが薄まったリターンになることも。この「安定感と分散度」の違いが、投資家にとって大きな関心事なんですね。

それから、コストの低さも比較ポイント。VOOの経費率は0.03%、VTは0.07%と、どちらも激安なんですが、微妙にVTの方が高い。この差が長期で見るとどう影響するのか、計算好きな投資家はシミュレーションしてみたくなっちゃうんです。実際、数百万円を何十年も運用すると考えると、数パーセントの違いでも結構な金額になるから、気にする人が多いのも納得です。

また、人気と知名度も関係してきます。S&P 500はニュースでもよく出てくるし、投資のベンチマークとして超有名。VOOはその動きをそのまま追えるから、わかりやすくて安心感があるんです。一方、VTは「世界全体」っていう壮大なコンセプトが魅力で、グローバル志向の人に響く。この「身近さ」と「スケール感」のコントラストも、比較される理由のひとつですね。

最後に、投資家の間で「どっちが儲かるか」っていうシンプルな疑問も大きいです。過去のデータを見ると、アメリカ市場が強い時期はVOOが有利だったり、世界経済がバランスよく成長するとVTが安定したり。結局、未来の市場がどうなるか次第なんですけど、だからこそ過去の実績や特徴を比べて「自分に合うのはどっちか」を見極めようとするんですよね。

こうやって見てみると、VOOとVTが比較されるのは、似てる部分と違う部分が絶妙に絡み合ってるからなんです。

VOOとVTの特徴比較

項目VOO (Vanguard S&P 500 ETF)VT (Vanguard Total World Stock ETF)
運用会社バンガードバンガード
投資対象S&P 500(米国の大型株500社)FTSE Global All Cap Index(世界約9,700銘柄)
地域アメリカのみアメリカ、ヨーロッパ、アジア、新興国など世界中
設立年2010年9月7日2008年6月24日
経費率0.03%0.07%
銘柄数約500社約9,700社
資産総額約1.28兆ドル(2024年9月時点)約430億ドル(2024年9月時点)
取引所NYSE ArcaNYSE Arca
最低投資額1株分(約534ドル、2025年1月時点)1株分(約120ドル、2025年1月時点)
配当利回り約1.22%(過去12ヶ月平均)約1.88%(過去12ヶ月平均)
リスク分散度アメリカ大型株に集中世界中に分散

この表を見ると、VOOとVTの違いがパッと浮かび上がってきますね。まず投資対象の範囲が全然違う。VOOはアメリカのトップ500社に絞ってるから、集中投資の色が強い。一方、VTは約9,700銘柄と桁違いに多くて、世界中にリスクをばらけさせてるのが特徴です。

経費率も注目ポイント。VOOの0.03%は業界でも最低クラスで、長期投資するならコストがほとんど気にならないレベル。VTの0.07%も十分安いけど、VOOと比べるとわずかに高い。この差は、世界中の株式をカバーする運用コストが反映されてるんでしょうね。

資産総額も面白い違いがあって、VOOは1.28兆ドルと巨大な規模。投資家の信頼度や人気の高さがうかがえます。VTは430億ドルとVOOに比べると小さいけど、これでも十分大きなETF。世界分散型としてはトップクラスです。

配当利回りも見逃せません。VTの1.88%はVOOの1.22%より高め。これは新興国や小型株を含んでる影響で、配当を出す企業が多いからかも。一方、VOOは大型株中心で成長重視だから、配当は控えめなんですね。

リスク分散度を考えると、VOOはアメリカ経済に依存してる分、市場が好調ならリターンも期待できるけど、落ち込むと影響がモロに出ます。VTは逆に、世界中でカバーしてるから局地的なリスクには強いけど、突出したリターンは狙いにくい。このバランスが投資家にとって大きな選択肢になるんです。

VOOとVTのパフォーマンス比較(株価推移・成長率)

 

投資するなら、やっぱりどれくらい儲かるのかが気になりますよね。VOOとVTのパフォーマンスを比べるには、株価の推移と成長率をチェックするのが一番。ここでは、過去のデータを基に、2つのETFがどんな動きをしてきたのか見ていきます。

まず株価推移から。VOOは2010年の設立時、1株あたり約50ドルからスタート。2025年1月時点では約534ドルまで成長してます。一方、VTは2008年の設立時が約40ドルで、同じく2025年1月時点で約120ドル。この単純な株価だけ見ると、VOOの方が圧倒的に伸びてるように見えますね。でも、VTの方が銘柄数が多い分、1株あたりの値動きが小さくなるのは当然なので、成長率で比較するのが公平です。

過去10年間(2015~2024年)の年平均成長率(CAGR)を計算すると、こんな感じになります。

  • VOO: 約13.07%
  • VT: 約9.30%

VOOがVTを上回ってるのがわかります。これは、やっぱりアメリカ市場がこの10年で特に強かったから。アップルやテスラみたいな大型株が牽引して、S&P 500がぐんぐん伸びたんです。一方、VTは世界中に分散してるから、アメリカ以外の成長が遅い地域(たとえば新興国)が足を引っ張った形ですね。

ここで、株価推移をグラフ的にイメージしてみましょう(実際のグラフは出せませんが、頭の中で描いてみてください)。VOOは、特に2010年代後半から2020年代にかけて急カーブで上昇。特にコロナ後の回復期にアメリカ経済が力強く戻ったタイミングでグッと伸びました。VTも同じ期間で右肩上がりだけど、傾きはVOOほど急じゃない。世界経済全体の平均的な成長を反映してるから、安定感はあるけど爆発力は控えめです。

成長率の差を具体的な数字で見ると、たとえば10年前に1万円投資してたら

  • VOO: 約3.4万円(13.07%×10年)
  • VT: 約2.4万円(9.30%×10年)

この差、1万円が10年で1万円分も開くって結構大きいですよね。ただ、VTの安定感も捨てがたい。たとえば2022年のアメリカ市場の下落時、VOOは約-18%落ちましたが、VTは-15%程度で済んだデータもあります。分散のおかげで、下げ幅がマイルドになるんです。

パフォーマンスだけで見ると、VOOが「攻め」のETF、VTが「守りもできる」ETFって感じですね。

VOOとVTの年別・過去平均リターン比較

VOO リターン (%)VT リターン (%)
20151.38-1.87
201611.968.77
201721.8324.49
2018-4.38-9.76
201931.4926.82
202018.4016.61
202128.7119.63
2022-18.11-17.92
202326.2921.65
20242.40(YTD)3.77(YTD)
平均12.009.22

※2024年は3月2日時点の年始からのリターン(YTD)。過去データは概算値で、小数点以下は多少異なる場合あり。

この表を見ると、VOOとVTのリターンが年によってどう違うか、傾向が浮かび上がってきますね。まず平均リターンでみると、VOOが12.00%、VTが9.22%と、VOOの方が約2.8ポイント高い。これは、アメリカ市場がこの10年で好調だった証拠です。特に2019年や2021年みたいなアメリカ経済がバリバリ伸びた年は、VOOがVTを大きく引き離してます。

でも、面白いのは負けた年もあるってこと。2017年はVTが24.49%でVOOの21.83%を上回ってるし、2024年の途中経過でもVTが3.77%でVOOの2.40%をリード。これは、アメリカ以外の市場が強かった時期にVTの分散効果が活きた結果ですね。逆に2018年や2022年の下落相場では、VOOの方が下げ幅が小さかった年もあるけど、差はそこまで大きくない。VTの分散が下落リスクを少し和らげてるのがわかります。

過去平均リターンで見ると、VOOが安定して高いリターンを出してる印象。ただ、VTも平均9%超えは立派で、世界経済全体に投資するなら十分な数字です。リスクを取ってリターンを狙うか、安定感を重視するかで、どっちが魅力的に映るか変わってきますね。

VOOとVTの年別の騰落率比較

VOO 騰落率 (%)VT 騰落率 (%)
20151.38-1.87
201611.968.77
201721.8324.49
2018-4.38-9.76
201931.4926.82
202018.4016.61
202128.7119.63
2022-18.11-17.92
202326.2921.65
20242.40(YTD)3.77(YTD)

まず目を引くのは、上昇時の違い。2019年のVOOは31.49%と爆発的な伸びを見せてますが、VTは26.82%と少し控えめ。2021年もVOOが28.71%でVTの19.63%を大きく上回ってます。これは、アメリカの大型株が好調な年に、VOOの集中投資が効いてるってことですね。一方、2017年みたいにVTが24.49%でVOOの21.83%を抜く年もある。世界市場がバランスよく伸びると、VTの力が発揮されるんです。

下落時の騰落率も面白い。2018年はVOOが-4.38%で済んだのに対し、VTは-9.76%と倍近く落ち込んでます。新興国とか小型株が弱かった影響でしょうね。でも2022年はVOOが-18.11%、VTが-17.92%とほぼ互角。アメリカ市場が大きく下がった年は、VTの分散効果も限定的だったみたいです。

全体のボラティリティ(値動きの幅)を考えると、VOOの最大上昇は31.49%、最大下落は-18.11%。VTは最大上昇が26.82%、最大下落が-17.92%。数字だけ見ると、VOOの方が上がりも下がりも大きい印象ですね。ただ、VTの方が安定してるかというと、そう単純でもない。年によってバラつきがあるから、リスクの感じ方は投資期間や市場環境次第です。

この騰落率の動きを見ると、VOOはアメリカ経済の波に乗りやすい一方、VTは世界全体の平均的な動きを追う傾向が強いってことがわかります。

VOOとVTのセクター構成比較

セクターVOO 割合 (%)VT 割合 (%)
テクノロジー28.123.5
金融12.615.2
ヘルスケア13.111.8
一般消費財10.510.1
資本財8.79.3
通信サービス8.17.2
エネルギー4.24.5
生活必需品6.26.8
素材2.44.2
公益事業2.52.9
不動産2.62.5

※割合は2024年時点の概算値で、時期により多少変動あり。

VOOのセクター構成を見ると、やっぱりテクノロジーが28.1%でダントツ。アップル、マイクロソフト、NVIDIAみたいな企業が牽引してるS&P 500らしいですね。次にヘルスケア(13.1%)、金融(12.6%)と、アメリカ経済の柱となる産業がしっかり入ってます。エネルギーや素材みたいな伝統産業は割合が低めで、成長株中心の構成が特徴です。

一方、VTは世界全体をカバーしてるだけあって、少しずつ平均化されてます。テクノロジーは23.5%でVOOより低いけど、それでも一番多いのはアメリカの影響が大きいから。金融が15.2%とVOOより高めなのは、ヨーロッパや新興国の銀行株が含まれるからでしょう。素材(4.2%)とかエネルギー(4.5%)もVOOより少し多いのは、新興国の資源系企業が多い影響ですね。

この違いをざっくり言うと、VOOは「アメリカのハイテク成長株」に寄った構成で、VTは「世界のバランス型」って感じ。たとえば、テクノロジー株が暴落するとVOOの方がダメージ大きそうだけど、金融や素材が強い時期はVTが安定するかもしれない。分散の効果がセクターにも表れてるんです。

投資先の産業にこだわりがある人には、このセクター構成が決め手になることも。例えば、テクノロジーに期待大ならVOO、もっと幅広い産業に分散したいならVTって選び方ができますね。

VOOとVTの構成銘柄比較

VOOの上位10銘柄(2024年9月時点)

順位企業名割合 (%)
1アップル7.53
2マイクロソフト6.47
3NVIDIA3.09
4アマゾン3.09
5メタ・プラットフォームズ2.25
6アルファベット (A)2.01
7アルファベット (C)1.68
8テスラ1.45
9バークシャー・ハサウェイ1.35
10JPモルガン・チェース1.20

VTの上位10銘柄(2024年9月時点)

順位企業名割合 (%)
1アップル3.80
2マイクロソフト3.30
3NVIDIA1.50
4アマゾン1.50
5メタ・プラットフォームズ1.10
6アルファベット (A)1.00
7台湾セミコンダクター (TSMC)0.85
8アルファベット (C)0.80
9テスラ0.75
10バークシャー・ハサウェイ0.70

VOOの上位銘柄を見ると、アメリカの超有名企業がズラリ。アップルとマイクロソフトだけで13%以上を占めてて、テクノロジー株の比重が大きいのがわかります。NVIDIAやアマゾンも目立ってて、成長株中心の構成ですね。全500銘柄のうち、上位10社で約30%を占めるから、トップ企業のパフォーマンスがVOOの動きを大きく左右します。

VTの方は、同じアメリカ企業が多いけど、割合がぐっと下がってます。アップルが3.80%でトップだけど、VOOの半分くらい。注目は7位の台湾セミコンダクター(TSMC)。VOOには入ってない海外企業が顔を出してて、世界分散の特徴が表れてます。上位10社の合計は約15%程度で、VOOよりずっと分散されてるのがわかりますね。

この違いは、投資対象の範囲そのもの。VOOはS&P 500の500社に集中してるから、上位銘柄の影響が強い。一方、VTは9,700銘柄もあるから、1社あたりの割合は小さくなって、自然と分散効果が高まるんです。アメリカ以外からもTSMCみたいな有力企業が入ってくるのも、VTの魅力ですね。

構成銘柄を見ると、VOOは「アメリカの大企業に賭ける」ETF、VTは「世界の有力企業を薄く広く持つ」ETFって感じがします。

VOOとVTに投資した場合の成長率シミュレーション比較

実際にお金を投じたとき、どれくらい増えるのか気になりますよね。ここでは、VOOとVTに投資した場合の成長率をシミュレーションで比較してみます。過去10年の実績をもとに、具体的な数字で将来をイメージしてみましょう。

仮に、2015年に100万円を投資したとします。年平均成長率(CAGR)はVOOが13.07%、VTが9.30%(2015~2024年の実績)。複利で計算すると、10年後の2025年にはこうなります。

  • VOO: 100万円 × (1 + 0.1307)^10 = 約342万円
  • VT: 100万円 × (1 + 0.0930)^10 = 約244万円

差額は約98万円。VOOの方が100万円近く多く増えてますね。表にしてみると、年ごとの成長がわかりやすいです。

年数VOO 資産額 (万円)VT 資産額 (万円)
0 (2015)100100
1113109
5185156
10 (2025)342244

VOOの成長ペースがVTを徐々に引き離していくのが見えますね。5年目で約30万円差、10年目で約100万円差。この差は、アメリカ市場の高いリターンが反映された結果です。

じゃあ、もっと長期ならどうなるか。20年でシミュレーションしてみると

  • VOO: 100万円 × (1 + 0.1307)^20 = 約1,171万円
  • VT: 100万円 × (1 + 0.0930)^20 = 約595万円

20年だと差が576万円に広がります。VOOのリターンが複利で効いてくるから、長期になるほど差が開きやすい。ただ、これは過去10年のデータに基づく仮定。未来も同じ成長率が続く保証はないですよ。

リスクも考慮してみましょう。VOOはアメリカに集中してるから、市場が落ち込むと一気に下がる可能性が。たとえば2022年の-18%が続けば、100万円が82万円に減る。VTは-17%でも83万円と、少しマシ。分散効果で下落が和らぐ可能性はありますね。

成長率だけで見ると、VOOが優勢。でも、VTの安定感も捨てがたい。このシミュレーションを参考に、自分のリスク許容度で判断するのが大事です。

VOOとVTに投資した場合の配当金シミュレーション比較

成長率も大事だけど、配当金も投資の楽しみですよね。VOOとVTはどちらも配当を出してるので、どれくらいもらえるのかシミュレーションしてみます。過去の配当利回りを使って、具体的な金額を計算してみましょう。

現在の配当利回りは、VOOが約1.22%、VTが約1.88%(過去12ヶ月平均)。仮に100万円を投資したとして、1年目の配当はこうなります。

  • VOO: 100万円 × 0.0122 = 1.22万円
  • VT: 100万円 × 0.0188 = 1.88万円

初年度だとVTが0.66万円多いですね。VTの方が利回りが高いから、配当狙いの人には魅力的。ただ、配当は株価の成長と一緒に増えていく可能性もあるので、10年シミュレーションしてみます。成長率(VOO: 13.07%、VT: 9.30%)を加味して、毎年配当を再投資しない場合で計算。

年数VOO 資産額 (万円)VOO 配当 (万円)VT 資産額 (万円)VT 配当 (万円)
0 (2015)1001.221001.88
11131.381092.05
51852.261562.93
103424.172444.59

10年後だと、VOOの配当が4.17万円、VTが4.59万円。VTの方が年間配当は多いままだけど、資産額の差でVOOが追い抜く可能性も。もし配当を再投資するなら、複利効果でさらに差が縮まるかもしれないですね。

20年だとどうなるか。

  • VOO: 1,171万円 × 0.0122 = 14.29万円
  • VT: 595万円 × 0.0188 = 11.19万円

ここではVOOの資産額が大きくなった分、配当もVTを逆転。利回りの高さより、成長率の差が効いてくるんです。配当狙いならVT、成長+配当の両取りならVOOって感じですね。

配当金の使い道(再投資か生活費か)で、どっちがいいかは変わります。

VOOとVTどちらがおすすめ?(観点別)

て、ここまでいろんな角度からVOOとVTを比べてきました。結局どっちがいいのか、観点別に整理して、おすすめポイントを挙げてみますね。自分の投資スタイルに合う方を選ぶ参考にしてください。

1. リターンを重視する場合

  • おすすめ: VOO
  • 理由: 過去10年の平均リターンはVOOが12.00%、VTが9.22%。アメリカ市場の成長力に賭けるなら、VOOの方が高いリターンを期待できます。特にテクノロジー株の勢いが続くなら、さらに差が開くかも。

2. リスク分散を重視する場合

  • おすすめ: VT
  • 理由: VTは世界9,700銘柄に分散してるから、アメリカ経済が落ち込んでも他でカバーできる可能性が。VOOはアメリカ頼みなので、下落リスクが集中しがちです。

3. 配当金を重視する場合

  • おすすめ: VT
  • 理由: 配当利回りはVTが1.88%でVOOの1.22%より高い。配当を定期収入にしたいなら、VTの方が有利。ただ、長期で資産が大きくなるとVOOの配当額が逆転する可能性も。

4. コストを重視する場合

  • おすすめ: VOO
  • 理由: 経費率はVOOが0.03%、VTが0.07%。わずかな差だけど、数百万円を何十年も運用すると、VOOの方がコスト面で有利になります。

5. シンプルさを重視する場合

  • おすすめ: VOO
  • 理由: S&P 500は知名度が高く、動きがわかりやすい。VTは世界中をカバーしてる分、複雑で追いにくいと感じる人も。初心者ならVOOの方が扱いやすいですね。

6. グローバル志向の場合

  • おすすめ: VT
  • 理由: アメリカ以外にも投資したい、将来は新興国が伸びると信じるならVT。これ1つで世界経済にまる乗りできるのは、他にない魅力です。

結局、攻めの投資でリターンを狙うならVOO、守りを固めつつ世界に分散したいならVTって感じですね。両方少しずつ持つって手もありですよ

まとめ

VOOとVT、どちらもバンガードの優秀なETFだけど、特徴もパフォーマンスも全然違いますね。ここまでの比較を振り返って、ポイントを整理してみます。

VOOはアメリカのS&P 500に連動するETFで、大型株500社に集中投資。過去10年のリターンは12%超えで、成長率も配当含めたトータルリターンも優秀。テクノロジー株の勢いに乗ってるから、攻めの投資に向いてます。ただ、アメリカ経済に依存してる分、リスクもそこそこ大きい。

VTは世界約9,700銘柄をカバーするETFで、分散投資の王道。リターンは9%台とVOOに劣るけど、世界中にリスクをばらけさせられるのが強み。配当利回りも1.88%と高めで、安定感を求める人にはぴったりです。

株価推移や騰落率を見ても、VOOはアメリカの波に乗りやすいけど上下が激しく、VTは平均的でマイルドな動き。セクターや銘柄でも、VOOはテクノロジー中心、VTはバランス型と性格が分かれます。シミュレーションだと、VOOの方が資産成長は早いけど、VTは配当や安定感で勝負できる。

結局どっちがいいかは、投資の目的次第。リターンを追い求めるならVOO、リスク分散やグローバル投資ならVT。コストやシンプルさも考慮して、自分に合う方を選んでみてください。両方持ってバランス取るのも賢い選択肢ですよ。

投資は未来を予測するゲーム。VOOとVT、どちらを選んでも、長く続ければきっと成果が出ます。じっくり考えて、第一歩を踏み出してみてくださいね。

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