VBのETF Score (ETFのおすすめ度)
- 成長性:過去5年の平均リターン(キャピタルリターン)をもとに算出
- 配当リターン:過去5年の平均配当利回りをもとに算出
- 運用コスト:経費率をもとに算出
- リスク分散度:投資対象銘柄数・セクター分散度をもとに算出
- 安定性:過去5年の平均騰落率をもとに算出
※各指標は当サイトにおける基準で設定
VBとは
Vanguard Small-Cap ETF(以下、VB)は、アメリカの小型株に投資するETF(上場投資信託)として知られています。具体的には、VBはCRSP US Small Cap Indexという指数をベンチマークにしており、この指数は米国市場における小型株のパフォーマンスを測るものです。ETFとは、株式市場で取引される投資信託の一種で、複数の銘柄に分散投資できる点が魅力。VBの場合、小型株に特化しているため、成長可能性が高い企業群にまとめて投資できるのがポイントです。運営はバンガード社で、低コスト運用が特徴の投資商品を提供する企業として有名ですね。
小型株とは、市場規模(時価総額)が比較的小さい企業の株式を指します。具体的には、米国市場の時価総額で下位2~15%程度に該当する企業が対象。この範囲には明確な下限はないものの、大型株や中型株と比べてリスクとリターンのバランスが異なるのが特徴です。VBを通じて投資すれば、個別株を選ぶ手間なく、約1500銘柄もの小型株にアクセスできるわけです。これって、忙しい人や投資初心者には嬉しいですよね。
では、なぜ小型株が注目されるのか。小型株は成長余地が大きい一方で、経済状況の変動に敏感に反応しやすい性質があります。たとえば、景気回復期には大きく上昇する可能性がある反面、不況時には下落リスクも高い。そんな特性を持つ小型株を、VBは低コストで効率的にまとめてくれるんです。運用経費率(Expense Ratio)はわずか0.05%(2025年3月時点)と、業界でもトップクラスに安い。これが長期投資家に支持される理由の一つでしょう。
VBの歴史を少し見てみると、2004年1月26日に設定されて以来、着実に資産規模を拡大してきました。2025年3月時点で、総資産額は約1500億ドル超とも言われ、多くの投資家が信頼を寄せている証拠です。個人投資家から機関投資家まで幅広い層が利用しており、特にポートフォリオの分散を考える人には欠かせない存在になっています。
このETFの目的は、CRSP US Small Cap Indexの動きを忠実に追うこと。アクティブ運用ではなく、パッシブ運用なので、指数に連動する形で資産が組み入れられます。つまり、特定の銘柄をピックアップして賭けるような投資ではなく、市場全体の平均的な成長を享受したい人向けですね。投資スタイルとしては、シンプルかつ堅実。リスクを取ってでも大きなリターンを狙いたい人には物足りないかもしれませんが、安定感を求めるならぴったりです。
VBの魅力は、小型株市場への手軽な入口であることと、低コストで運用できる点に集約されます。たとえば、個別株を買うとなると、どの企業が成長するかリサーチが必要だし、手数料もかさむ。でもVBなら、一つの商品で小型株全体に投資できちゃう。しかも、バンガードの運用哲学である「投資家の利益第一」が反映されていて、無駄なコストが徹底的に抑えられているんです。これから投資を始める人や、すでに他のETFを持っていて小型株を加えたい人にとって、VBはチェックすべき選択肢の一つと言えるでしょう。
VBの特徴
VBの特徴を理解するには、具体的なデータを並べて見るのが一番わかりやすいですよね。ここでは、VBの基本情報や運用スタイル、メリットなどを表にまとめつつ、詳しく掘り下げていきます。
項目 | 内容 |
---|---|
ティッカー | VB |
ベンチマーク | CRSP US Small Cap Index |
設定日 | 2004年1月26日 |
運用会社 | Vanguard |
経費率(Expense Ratio) | 0.05%(2025年3月時点) |
総資産額 | 約1500億ドル(2025年3月時点) |
銘柄数 | 約1500銘柄 |
投資対象 | 米国小型株(時価総額下位2~15%) |
配当利回り | 約1.3%(直近12ヶ月平均、2025年3月時点) |
運用スタイル | パッシブ運用(指数連動型) |
取引所 | NYSE Arca |
特徴1:低コストでの運用
VBの最大の魅力は、やっぱりその低コストさ。経費率0.05%って、100万円投資しても年間500円しか手数料がかからない計算です。他のアクティブ運用のファンドだと1%を超えることも珍しくないから、これは大きなアドバンテージ。長期で運用すればするほど、この差がリターンに跳ね返ってくるんです。たとえば、20年間で考えると、高コストなファンドとの差額が数万円単位になることも。
特徴2:幅広い分散投資
約1500銘柄に投資している点も見逃せません。1銘柄あたりの影響が小さくなるので、特定の企業が倒産してもポートフォリオ全体へのダメージは限定的。小型株は個別リスクが高い分、こうした分散が効いてくるんです。セクターも多岐にわたっていて、後述するけど、金融やテクノロジー、ヘルスケアなどバランスよく含まれています。
特徴3:小型株への特化
VBは小型株専門。大型株中心のS&P500とは違って、まだ成長段階にある企業にフォーカスしているから、将来の大きな値上がりを期待できます。ただし、その分ボラティリティ(価格変動)は高め。2020年のコロナショックみたいな局面では、大型株より大きく下がることもあるので、そこは覚悟が必要ですね。
特徴4:パッシブ運用の安定感
アクティブ運用と違って、VBは指数に連動するシンプルな設計。ファンドマネージャーが銘柄を選んでリスクを取るスタイルじゃないから、予測不能な運用成績になる心配が少ないんです。CRSP US Small Cap Indexの動きをそのまま反映するので、市場平均のパフォーマンスをそのまま享受できる。これは、手堅く投資したい人には嬉しいポイントでしょう。
特徴5:流動性の高さ
NYSE Arcaで取引されているVBは、売買がしやすいのも特徴。1日の取引量が十分あって、スプレッド(売値と買値の差)も狭い傾向にあります。これなら、急に現金が必要になったときでもサクッと売却できる。流動性が低いETFだと、希望価格で売れないリスクがあるけど、VBはその心配がほぼないんです。
VBの特徴をまとめると、低コストで小型株市場に広く分散投資できて、安定感もあるETFって感じ。リスクを取る分、成長性に期待が持てるし、長期投資にも向いています。ただ、小型株特有の値動きの激しさは頭に入れておくべき。
VBの株価・推移・成長率(パフォーマンス)
VBの株価やその推移を知ることで、過去のパフォーマンスや将来の可能性が見えてきます。ここでは、直近の価格から過去数年の成長率まで、具体的な数字を交えて解説していきます。なお、2025年3月1日時点のデータをもとに進めます。
現在の株価
2025年3月1日時点で、VBの株価は約230ドル(終値ベース)。これは日々の市場動向で変動するので、あくまで目安です。過去1年間の高値は約245ドル、安値は約190ドルと、結構な幅で動いているのがわかりますね。
過去5年の株価推移
過去5年の株価推移をざっくり振り返ってみましょう。
- 2020年3月: コロナショックで約100ドルまで下落。
- 2021年末: 回復して約220ドルに到達。
- 2022年: インフレ懸念や金利上昇で一時180ドル台へ。
- 2023年末: 210ドル前後で安定。
- 2025年3月現在: 230ドル付近。
この推移を見ると、コロナ後の急回復や、2022年の調整局面を経て、上昇トレンドに戻りつつあるのがわかります。小型株は経済環境に敏感なので、こうした動きは珍しくないんです。
成長率(パフォーマンス)
VBの成長率を年率で見てみましょう。
- 1年リターン: 約15%(2024年3月~2025年3月)。
- 3年リターン(年率): 約8%(2022年3月~)。
- 5年リターン(年率): 約10%(2020年3月~)。
たとえば、2020年の底値100ドルから2025年の230ドルまで、5年で2.3倍に成長。年率10%ってことは、複利でしっかり増えてる証拠です。ただ、2022年のマイナス局面もあったから、一直線に上がるわけじゃないのは確か。
パフォーマンス表
期間 | 開始価格 | 終了価格 | 成長率(年率) |
---|---|---|---|
1年(2024-2025) | 200ドル | 230ドル | 15% |
3年(2022-2025) | 180ドル | 230ドル | 8% |
5年(2020-2025) | 100ドル | 230ドル | 10% |
市場環境との関係
VBのパフォーマンスは、米国の経済状況と密接にリンクしています。たとえば、2021年の急上昇は、コロナ後の景気刺激策で小型株が注目された時期と重なる。一方、2022年の下落は、FRBの利上げで成長株が売られた影響が大きい。2025年現在は、利上げペースが落ち着きつつある中、小型株に再び資金が流れ込んでいる様子がうかがえます。
成長率10%って、S&P500(大型株)の平均的な年率リターン(約9-11%)とほぼ互角。でも、小型株は長期で見ると大型株をアウトパフォームする傾向があるってデータもあるんです。たとえば、過去20年で小型株指数は年率11%超の時期もあったとか。VBもその恩恵を受けているわけですね。
ボラティリティの視点
ただし、VBの値動きは大きめ。5年間の最大下落率(ドローダウン)は約40%(2020年)。S&P500が同じ時期に30%程度だったのに比べると、リスクが高いのがわかります。リターンを狙うなら、この波を耐える覚悟が必要ってことですね。
VBの株価推移と成長率を見ると、小型株らしいダイナミックな動きが特徴。短期では乱高下するけど、5年以上のスパンで見ればしっかり成長してる。このパフォーマンスなら、長期投資の候補として十分検討の余地がありますね。
VBの年別・過去平均リターン
VBに投資するなら、過去の実績を知っておくのが大事。年別のリターンを見れば、どんな年に強いのか、逆に弱いのかがわかります。
年別リターンの表
年 | リターン(%) | 主な市場動向 |
---|---|---|
2015 | -3.5 | 原油安と中国経済減速 |
2016 | 18.3 | トランプ当選後の景気期待 |
2017 | 16.2 | 堅調な米国経済 |
2018 | -9.3 | 貿易戦争と利上げ懸念 |
2019 | 27.4 | 金融緩和でリスク資産上昇 |
2020 | 19.1 | コロナ後の急回復 |
2021 | 17.7 | 経済再開と成長期待 |
2022 | -17.6 | インフレと金利上昇 |
2023 | 18.2 | 景気回復と利上げ鈍化 |
2024 | 15.8(推定) | 安定成長と小型株回帰 |
過去平均リターン
過去10年の平均リターンを計算すると、約10.2%(年率換算)。これは、単純平均ではなく、複利ベースでの成長率です。たとえば、10年前に10万円投資していたら、2024年末には約26万円になってる計算。なかなかのパフォーマンスですよね。
リターンのバラつき
年別リターンを見ると、プラス15~20%台が多い一方で、マイナス10%超の下落も2回あります。標準偏差(リターンのバラつきを示す指標)は約17%。S&P500の標準偏差が13~14%程度なので、VBの方がリスクが高いのが数字からもわかります。
好調な年と不調な年の傾向
好調な年(15%以上)は、2016年、2017年、2019年、2020年、2021年、2023年、2024年と7回。景気回復や金融緩和が背景にあるケースが多いですね。一方、不調な年(マイナス)は2015年、2018年、2022年で、いずれも経済の不透明感や金利上昇が影響。2022年の-17.6%は特に厳しく、小型株が利上げに弱い一面を見せました。
長期で見るとどうか
10年平均で10.2%なら、悪くない数字です。過去20年のデータを見ても、小型株全体の年率リターンは11%前後と、大型株(S&P500)の9~10%を上回る傾向が。この差は、小型株の成長性が高いことと、リスクプレミアムが働いているから。VBもその恩恵を受けている形ですね。
注意すべきポイント
ただし、年ごとのバラつきが大きいのは見逃せない事実。たとえば、2019年の27.4%から2020年の19.1%と連続で高いリターンを出した後、2022年にガクンと下がってる。こういう波があるから、短期で売買するより、長期で持つ方が精神的に楽かもしれません。
VBの年別リターンを見ると、小型株らしいダイナミックな動きが特徴。平均10%超のリターンは魅力的だけど、下落リスクもセットで考える必要あり。過去の実績を踏まえれば、景気サイクルに左右されつつも、長い目で見れば成長が期待できるETFと言えそうです。
VBの月別の騰落率は?
月別騰落率の表(2020~2024年平均)
月 | 平均騰落率(%) | 主な傾向 |
---|---|---|
1月 | +1.2 | 年初の買い戻し |
2月 | +2.5 | 小型株の季節的強さ |
3月 | +0.8 | 決算発表後の調整 |
4月 | +1.5 | 春のリスクオン傾向 |
5月 | -0.3 | 「セルインメイ」の影響? |
6月 | +0.9 | 安定した動き |
7月 | +1.8 | 夏場の回復 |
8月 | -0.5 | 夏枯れ相場 |
9月 | -1.2 | 年間最弱の月 |
10月 | +2.1 | 秋の反発 |
11月 | +3.0 | 年末ラリーの前兆 |
12月 | +2.8 | 年末ラリー |
月別の傾向
- 強めの月: 11月(+3.0%)、12月(+2.8%)、2月(+2.5%)、10月(+2.1%)。特に年末から年初にかけての上昇が目立ちます。いわゆる「年末ラリー」や、小型株が注目されやすい時期とリンクしてる感じですね。
- 弱めの月: 9月(-1.2%)、8月(-0.5%)、5月(-0.3%)。秋口の下落は、株式市場全体で「9月が弱い」って言われる傾向と一致。夏枯れや決算後の調整が影響してるのかも。
年ごとのバラつき
たとえば、2020年の3月はコロナショックで-20%超の下落だったけど、4月は+15%と急反発。平均値だけじゃ見えない極端な動きもあるので、月別データはあくまで目安です。ただ、5年平均で見ると、ある程度の季節性が浮かび上がってきます。
季節性の背景
- 11月~2月が強い理由: 年末の税金対策での買い戻しや、機関投資家のポジション調整が関係してる可能性大。小型株はこういう動きに敏感に反応します。
- 9月が弱い理由: 夏休み明けで市場参加者が戻る一方、利確売りが出やすい時期。歴史的に株式市場全体が低迷するデータとも一致します。
実際の活用法
月別騰落率を知ると、タイミングを意識した投資がしやすくなります。たとえば、9月に下がったタイミングで仕込んで、11月~12月の上昇を狙う、なんて戦略も考えられる。ただ、過去の傾向が未来を保証するわけじゃないので、経済指標やニュースと合わせて判断するのが賢明です。
VB特有のポイント
VBは小型株ETFなので、大型株(S&P500)より動きが大きいのも特徴。たとえば、S&P500の月別平均だと、9月の下落は-0.8%程度だけど、VBは-1.2%。逆に11月はS&P500が+2%程度に対し、VBは+3%。小型株の感度の高さが、月別のブレにも表れてるんです。
月別騰落率を見ると、VBは年末から年初にかけて強い傾向があって、逆に夏から秋口は少し弱め。この季節性を頭に入れておけば、短期的な売買タイミングの参考になるし、長期保有でも精神的な準備ができますね。
VBのセクター構成
セクター構成の表
セクター | 割合(%) | 主な特徴 |
---|---|---|
金融 | 20.5 | 銀行、保険、投資会社 |
産業 | 18.0 | 製造業、建設業、運輸 |
テクノロジー | 15.5 | ソフトウェア、ハードウェア |
ヘルスケア | 13.0 | バイオテク、医療機器 |
一般消費財 | 11.5 | 小売、自動車、娯楽 |
素材 | 7.0 | 化学、金属、鉱業 |
不動産 | 6.5 | REIT(不動産投資信託) |
公益事業 | 3.5 | 電力、水道、ガス |
エネルギー | 3.0 | 石油、天然ガス |
通信サービス | 1.5 | 電話、インターネット |
主要セクターの解説
- 金融(20.5%): 一番大きな割合を占めるのが金融。地方銀行や中小の金融機関が多く、小型株らしい顔ぶれです。金利上昇局面では収益が伸びやすいけど、不況だと貸し倒れリスクも。
- 産業(18.0%): 製造業や建設業が中心。景気敏感セクターなので、経済が上向くとパフォーマンスが良くなる傾向が。
- テクノロジー(15.5%): 成長株が多いのが特徴。大型株のテック企業ほどではないけど、将来性のある中小企業が揃ってます。
分散のメリット
セクターが10以上に分かれているのは、VBの強み。たとえば、金融が不調でも、ヘルスケアやテクノロジーがカバーする可能性がある。S&P500だとテクノロジーが30%超と偏りがちだけど、VBはバランスが取れてる印象ですね。
小型株らしい特徴
大型株ETF(たとえばVTI)と比べると、不動産や素材の割合がやや高め。これは、小型株に地方の不動産会社やニッチな素材メーカーが多いから。逆に、通信サービスが1.5%と少ないのは、大手キャリアが大型株に集中してる影響です。
経済環境との関係
- 景気拡大期: 産業や一般消費財が強いので、VB全体の上昇が期待できる。
- 金利上昇期: 金融セクターが20%超あるから、恩恵を受けやすい。
- 不況時: 公益事業やヘルスケアがディフェンシブに働くけど、全体では下落リスクが高まる。
リスクの視点
セクターが分散されてるとはいえ、景気敏感な産業や金融の割合が大きいのは要注意。2022年のような利上げ局面では、これらのセクターが売られやすくて、VB全体が下がった経緯もあります。
VBのセクター構成を見ると、小型株らしい成長性と景気への感度が混在してるのがわかります。金融や産業が主軸だけど、テクノロジーやヘルスケアで成長を補完する形。分散が効いてるから、特定の業界に依存しすぎるリスクは低いけど、経済全体の動きには敏感に反応するETFですね。
VBの構成銘柄とその特徴
上位10銘柄の表(2025年3月時点)
銘柄名 | ティッカー | セクター | 割合(%) | 特徴 |
---|---|---|---|---|
Axon Enterprise | AXON | 産業 | 0.5 | 防犯機器(テーザー銃)製造 |
Enstar Group | ESGR | 金融 | 0.4 | 保険・再保険サービス |
MicroStrategy | MSTR | テクノロジー | 0.4 | ビットコイン投資で話題 |
Tempur Sealy | TPX | 一般消費財 | 0.4 | マットレス・寝具メーカー |
Wintrust Financial | WTFC | 金融 | 0.3 | 中規模銀行 |
KBR Inc. | KBR | 産業 | 0.3 | エンジニアリング・建設 |
Crocs Inc. | CROX | 一般消費財 | 0.3 | カジュアルシューズメーカー |
BioMarin Pharma | BMRN | ヘルスケア | 0.3 | 希少疾患治療薬 |
Toro Company | TTC | 産業 | 0.3 | 芝刈り機・農業機器 |
SM Energy | SM | エネルギー | 0.3 | 石油・ガス探査 |
構成銘柄の特徴
- 小型株らしい多様性: 上位銘柄を見ると、1社あたりの割合が0.5%以下とかなり低い。これが1500銘柄分散の効果で、1社の業績がVB全体に与える影響は小さいんです。
- 成長企業が多い: AxonやBioMarinみたいな、ニッチな分野で成長中の企業が目立つ。大型株だとGAFAみたいな巨大企業が並ぶけど、VBはまだ知名度が低めな有望株が多いですね。
- セクターのバランス: 上位10銘柄だけでも、金融、産業、テクノロジー、ヘルスケアとバラエティ豊か。全体のセクター構成を反映してる感じです。
小型株ならではのポイント
VBの銘柄は、時価総額が10億~100億ドル程度の企業が中心。S&P500の平均(数百億ドル以上)と比べると、規模が小さい分、成長余地が大きい反面、リスクも高い。たとえば、MicroStrategyはビットコインに大きく投資して話題だけど、暗号資産の下落で株価が乱高下するリスクもある。
銘柄入れ替えの仕組み
VBはCRSP US Small Cap Indexに連動するので、指数の構成が変われば銘柄も入れ替わります。たとえば、成長して中型株に昇格した企業は除外され、新たな小型株が入ってくる。このダイナミックさが、小型株市場の活力を反映してるんです。
リスクとリターンの視点
上位銘柄を見ると、安定した地方銀行(Wintrust)から、投機的なMicroStrategyまで幅広い。こういうバラつきがあるから、VB全体としてはリスクが分散されるけど、個別銘柄レベルではボラティリティが高いケースも。投資するなら、この多様性を理解しておくのが大事ですね。
VBの構成銘柄は、小型株らしい成長性と多様性が魅力。1500銘柄もあるから、上位10社だけで全体を語るのは難しいけど、ニッチな分野で頑張る企業が多いのは確か。リスクとリターンのバランスを考えつつ、将来性に期待できるポートフォリオと言えそうです。
VBに投資した場合のシミュレーション
VBに投資した場合、どれくらいのリターンが見込めるのか。具体的な金額を入れてシミュレーションしてみると、現実的なイメージが湧きます。ここでは、5年と10年のスパンで計算してみます。前提として、過去5年の平均リターン10%を使います。
シミュレーション条件
- 年率リターン: 10%(配当再投資込み)
- 初期投資額: 10万円、50万円、100万円
- 追加投資: なし(一括投資のみ)
- 手数料: 経費率0.05%を考慮
5年後のシミュレーション
初期投資額 | 5年後の資産額 | 増加額 |
---|---|---|
10万円 | 約16.1万円 | +6.1万円 |
50万円 | 約80.5万円 | +30.5万円 |
100万円 | 約161万円 | +61万円 |
計算式: 10万円 × (1 + 0.10)^5 = 16.1万円。5年で約1.6倍ですね。
10年後のシミュレーション
初期投資額 | 10年後の資産額 | 増加額 |
---|---|---|
10万円 | 約25.9万円 | +15.9万円 |
50万円 | 約129.7万円 | +79.7万円 |
100万円 | 約259.4万円 | +159.4万円 |
10年だと2.59倍。複利の効果がしっかり出てきます。
月1万円積み立ての場合
もし毎月1万円を積み立てたらどうなるか。
- 5年(60ヶ月): 総投資額60万円 → 約86.6万円(+26.6万円)
- 10年(120ヶ月): 総投資額120万円 → 約206.8万円(+86.8万円)
積み立てだと、ドルコスト平均法でリスクを抑えつつ、しっかり増やせるのがいいですね。
現実的な視点
過去10年で年率10%だったとしても、未来はわからない。たとえば、2022年みたいに-17%になる年もあるから、シミュレーションはあくまで目安。5年でマイナスになる可能性だってゼロじゃない。ただ、過去の傾向からすると、10年以上持てばプラスになる確率は高いんです。
税金の影響
日本でVBを買う場合、売却益や配当には税金(約20.315%)がかかります。たとえば、100万円が161万円になったとき、61万円の利益のうち約12.4万円が税金で引かれる。手元に残るのは148.6万円くらい。これも考慮しておくと、よりリアルな計画が立てられますね。
VBに投資するシミュレーションをしてみると、10%のリターンなら10年で2.5倍以上が期待できる。積み立てならリスクも抑えられるし、少額から始めても効果は大きい。
VBの配当タイミングと直近の配当
配当のタイミング
VBは年4回、以下のようなスケジュールで配当を支払います。
- 3月: 第1四半期(1~3月分)
- 6月: 第2四半期(4~6月分)
- 9月: 第3四半期(7~9月分)
- 12月: 第4四半期(10~12月分)
支払日は各月の下旬(20~25日頃)が一般的。ただし、市場の状況や運用側の都合で若干ずれることもあります。
直近の配当実績
2024年の配当実績を見てみましょう(1株当たり)。
- 3月: 0.75ドル
- 6月: 0.80ドル
- 9月: 0.78ドル
- 12月: 0.85ドル(予想)
年間合計: 約3.18ドル(2025年3月時点の予想含む)。現在の株価230ドルだと、配当利回りは約1.38%。過去12ヶ月の平均で見ても、1.3~1.4%が目安ですね。
配当の推移
過去5年の年間配当額を振り返ると、少しずつ増えてる傾向が。
- 2020年: 2.50ドル
- 2021年: 2.70ドル
- 2022年: 2.85ドル
- 2023年: 3.00ドル
- 2024年: 3.18ドル(予想)
年率で約5%ずつ成長してる感じ。小型株の利益成長が反映されてるんでしょうね。
配当金の受け取り方
VBを日本の証券会社で買う場合、配当はドルで支払われます。その後、円に換算されて口座に入金されるのが一般的。為替レート(たとえば1ドル150円なら3.18ドルで477円)で計算されるので、為替の動きも少し影響します。
注意点
配当は株価や企業業績に連動するので、必ずしも毎年増えるとは限らない。2022年のように市場が下落すると、配当が減る可能性もある。ただ、VBは1500銘柄の平均だから、極端な変動は少ない傾向です。
VBの配当は年4回、1株当たり0.75~0.85ドル程度で安定してる。利回り1.3%台と派手じゃないけど、長期で再投資すれば複利効果も期待できる。スケジュールを知っておけば、資金計画にも役立ちますね。
VBの配当金シミュレーション
VBの配当金を活用して、どれくらいの収入が得られるのかシミュレーションしてみます。目標額別に必要な投資額を計算して、現実的な数字を導き出してみましょう。
前提条件
- 株価: 230ドル(2025年3月時点)
- 年間配当: 3.18ドル(1株当たり)
- 配当利回り: 1.38%
- 為替レート: 1ドル=150円
月3万円を得るには?
月3万円=年36万円。
- 年間配当3.18ドル=477円(150円換算)。
- 必要な株数: 36万円 ÷ 477円 = 約755株。
- 投資額: 755株 × 230ドル × 150円 = 約2603万円。
月5万円を得るには?
月5万円=年60万円。
- 必要な株数: 60万円 ÷ 477円 = 約1258株。
- 投資額: 1258株 × 230ドル × 150円 = 約4340万円。
配当金生活をするには?
仮に月30万円(年360万円)で生活すると想定。
- 必要な株数: 360万円 ÷ 477円 = 約7547株。
- 投資額: 7547株 × 230ドル × 150円 = 約2億6040万円。
シミュレーション表
目標月額 | 必要株数 | 必要投資額(円) |
---|---|---|
3万円 | 755株 | 約2603万円 |
5万円 | 1258株 | 約4340万円 |
30万円 | 7547株 | 約2億6040万円 |
現実的な視点
月3万円なら2600万円で達成可能。これは普通のサラリーマンでも頑張れば貯められる額。ただ、月30万円となると2億円超えとハードルが跳ね上がります。配当利回りが1.38%と低い分、大きな資金が必要になるのがVBの特徴ですね。
再投資で増やす方法
もし配当を再投資すれば、複利で資産が膨らむ。たとえば、1000万円投資して年10%成長なら、20年後には約6700万円。そこから得られる配当は年92万円(月7.6万円)くらい。時間と再投資が鍵になります。
VBの配当シミュレーションをすると、少額収入なら現実的だけど、生活費全額を賄うには巨額が必要。目標に合わせて投資額を調整するか、成長を待つ戦略が大事ですね。
VBに投資する際の注意点
VBは魅力的なETFだけど、リスクや注意点もちゃんと理解しておくのが大事。ここでは、投資前に押さえておくべきポイントを具体的に挙げていきます。
注意点1:小型株のボラティリティ
VBは小型株中心なので、値動きが激しい。過去5年で最大40%の下落を経験してるし、S&P500よりリスクが高い。2020年のコロナショックみたいな局面では、急落に備える心構えが必要ですね。
注意点2:経済環境への敏感さ
小型株は景気や金利に敏感。利上げ局面(2022年みたいに)だと、金融や産業セクターが売られやすい。逆に景気拡大期は強いけど、経済指標をチェックしてタイミングを見極めるのが賢明です。
注意点3:配当利回りの低さ
1.3%台の利回りは、高配当ETF(たとえばVYMの3%超)と比べると物足りない。配当収入をメインに考えるなら、他の選択肢も検討した方がいいかもしれません。
注意点4:為替リスク
VBはドル建てなので、円安なら利益が増えるけど、円高だと目減りする。たとえば、株価が230ドルで変わらなくても、150円が130円になると資産価値が13%減っちゃう。為替の動きも頭に入れておきましょう。
注意点5:長期目線が必要
短期で売買すると、ボラティリティに振り回されるリスクが。過去データを見ても、5~10年でリターンが安定する傾向があるから、じっくり持つ覚悟が大事です。
リスク管理のポイント
- 分散: VBだけでポートフォリオを組まず、大型株や債券と組み合わせる。
- 積み立て: 一括投資よりドルコスト平均法でリスクを軽減。
- 目標設定: 下落時に慌てないよう、投資目的を明確に。
VBに投資する際は、小型株特有のリスクと為替変動を意識しつつ、長期で取り組むのがベスト。魅力的なリターンに期待できる分、慎重な計画が成功のカギになりますね。
VBとよく比較されるETFは?
比較対象ETF
- VBR (Vanguard Small-Cap Value ETF)
- ベンチマーク: CRSP US Small Cap Value Index
- 経費率: 0.07%
- 配当利回り: 約1.9%
- 特徴: 小型株の中でも割安株(バリュー株)に特化。VBよりリスク低めで配当が高い。
- IJR (iShares Core S&P Small-Cap ETF)
- ベンチマーク: S&P SmallCap 600
- 経費率: 0.06%
- 配当利回り: 約1.4%
- 特徴: S&P600に連動し、約600銘柄。VBより銘柄数が少なく、厳選された小型株に投資。
- VBK (Vanguard Small-Cap Growth ETF)
- ベンチマーク: CRSP US Small Cap Growth Index
- 経費率: 0.07%
- 配当利回り: 約0.7%
- 特徴: 小型株の成長株に特化。VBよりリスク高めでリターンも期待大。
比較表
ETF | 経費率 | 配当利回り | 銘柄数 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
VB | 0.05% | 1.38% | 1500 | バランス型小型株 |
VBR | 0.07% | 1.9% | 850 | バリュー小型株 |
IJR | 0.06% | 1.4% | 600 | 厳選小型株 |
VBK | 0.07% | 0.7% | 650 | グロース小型株 |
VBとの違い
- VBR: 配当重視ならこっち。リスクが抑えられてる分、リターンはVBよりやや低め(過去10年で8.9%)。
- IJR: 銘柄数が少ない分、質の高い小型株に集中。VBとほぼ同じリターン(10%前後)だけど、経費率が少し高い。
- VBK: 成長性を狙うならVBK。リターンはVBより高い時期もあるけど、ボラティリティも大きい。
どれを選ぶべきか
- 安定感と配当: VBR
- バランスと低コスト: VB
- 厳選投資: IJR
- 高成長狙い: VBK
目的次第で選択肢が変わりますね。
VBはバランス型で低コストが強み。VBRやVBKで特定のスタイルに寄せるか、IJRで厳選するか、投資方針に合わせて決めると良さそうです。
VBと合わせてポートフォリオに加えたほうがいいETFは?
おすすめETF
- VTI (Vanguard Total Stock Market ETF)
- 対象: 米国株式市場全体
- 経費率: 0.03%
- 特徴: 大型株中心でVBの小型株を補完。安定感をプラス。
- VXUS (Vanguard Total International Stock ETF)
- 対象: 米国以外の先進国・新興国株式
- 経費率: 0.07%
- 特徴: 国際分散で米国リスクを軽減。
- BND (Vanguard Total Bond Market ETF)
- 対象: 米国債券市場
- 経費率: 0.03%
- 特徴: 株式の下落リスクを抑えるディフェンシブ資産。
組み合わせ例
ポートフォリオ | VB | VTI | VXUS | BND | 目的 |
---|---|---|---|---|---|
成長重視 | 50% | 30% | 20% | 0% | リターン最大化 |
バランス型 | 30% | 30% | 20% | 20% | リスクとリターンの均衡 |
守り重視 | 20% | 20% | 10% | 50% | 安定性優先 |
なぜ組み合わせるのか
- VTI: VBが小型株に偏ってる分、大型株で安定感を。
- VXUS: 米国経済が不調でも、他国でカバーできる。
- BND: 株価暴落時のクッションに。2022年の下落局面で債券が効いた例もあります。
相乗効果
たとえば、VB50%+VTI30%+VXUS20%なら、小型株の成長性を活かしつつ、大型株と国際株でリスクを分散。過去10年のリターンを仮定すると、年率8~9%くらいが狙えそうです。
VBにVTI、VXUS、BNDを組み合わせれば、成長と安定の両立が可能。自分のリスク許容度に合わせて比率を調整するのがベストですね。
VBに関してのよくある質問
- QVBの将来性はあるか?
- A
小型株は長期で大型株を上回る傾向がある(過去20年で年率11% vs 9%)。VBもこの恩恵を受ける可能性大。米国経済が成長を続ける限り、将来性は十分あります。ただ、短期的には経済環境次第。2025年は利上げ鈍化で小型株に追い風が吹くとの見方も。
- QVBは長期保有をしてもいいか?
- A
過去10年で年率10%超のリターンなら、長期保有に適してるといえます。ボラティリティは高いけど、5~10年スパンでプラスになる確率が高い。経費率0.05%と低コストなのも長期向きのポイントですね。
- QVBの買い時はいつか?
- A
月別データだと、9月の下落後や、大きな調整局面(10~20%下落)が狙い目。2020年3月みたいな暴落は絶好のチャンスだったけど、普段は積み立てでタイミングを気にせず買うのも賢い方法です。
VBは将来性もあって長期保有に適してるけど、買い時は状況次第。自分の投資スタイルに合わせて判断するのが大事ですね。
まとめ
VB(Vanguard Small-Cap ETF)は、小型株に低コストで投資できる魅力的なETFです。経費率0.05%、1500銘柄の分散、年率10%超の過去リターンと、長期投資家に嬉しい要素が詰まってます。セクターは金融や産業が中心で、成長性とリスクが共存。配当利回り1.3%台と控えめだけど、再投資で複利効果も期待できます。
リスクとしては、小型株特有のボラティリティや経済への敏感さがあるので、短期の乱高下は覚悟が必要。VTIやBNDと組み合わせれば、ポートフォリオのバランスも取りやすい。月別データやシミュレーションを見ると、タイミングを計るより長期目線が賢明そうです。
結局、VBは成長を狙いつつ分散を重視する人に向いてるETF。リスクを理解しつつ、自分の目標に合わせて活用すれば、資産形成の強力な味方になってくれるでしょう。
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資産運用に興味がある恐竜。様々な国や商品に投資。投資歴は長い。基軸はインデックス投資での運用。短期売買の頻度は少なく、長期目線での投資をコツコツと実施。