【BND vs AGG】米国債券ETFの代表格|どっちがいいの?人気ETF比較

BND・AGG ETF

この記事のポイント

BNDの経費率0.03%対AGGの0.04%、配当利回り3.5%対3.4%。コスト重視ならBND、流動性や純資産額ならAGG
BNDは国債40%・社債18%、AGGは国債42%・社債15%、流動性調整によるリスクと安定性の差がある
毎月分配でBNDは月29.4円、AGGは28円(1口、円換算)、30年累計配当はBND約210万円、AGG約204万円

BNDとAGGの特徴

ぽこ

BNDは低コスト、AGGは流動性! どっちも安定感バッチリだよ!

BND(バンガード・トータル債券市場ETF)とAGG(iシェアーズ・コア米国総合債券ETF)は、米国債券市場全体に投資するETFです。どちらも低コストで安定性を重視する投資家に選ばれますが、運用会社や細かな構成に違いがあります。

まず、BNDはバンガード社が運用し、ブルームバーグ米国総合債券インデックスをベンチマークにしています。一方、AGGはブラックロック社が運用し、同じく類似のインデックスを追跡します。純資産額はAGGが約1,052億ドル、BNDが約1,026億ドル(2024年3月時点)とほぼ同等で、信頼性はどちらも高いです。経費率はBNDが0.03%、AGGが0.04%とわずかにBNDが低コストです。

構成銘柄数はBNDが約11,079、AGGが約11,633と、BNDの方が若干多いですが、分散度はほぼ同じ。両者とも米国国債やモーゲージ債が中心で、投資適格債券(BBB以上)がほぼ100%を占めます。AGGは浮動調整を採用し、流動性の低い債券を除外する点が特徴です。

項目BNDAGG
運用会社バンガードブラックロック
経費率0.03%0.04%
純資産額約1,026億ドル約1,052億ドル
構成銘柄数約11,079約11,633
ベンチマークブルームバーグ米国総合債券ブルームバーグ米国総合債券(浮動調整)

BNDとAGGのパフォーマンス比較(株価推移・成長率)

ぽこ

リターンもリスクもほぼ一緒! 金利の動きに気をつけてね!

 

BNDとAGGの株価推移やリターン、リスクを比較すると、両者のパフォーマンスは非常に近いものの、微妙な差が見られます。過去10年間(2015~2024年)のデータを基に、年別リターンとリスクを分析します。

株価推移
両ETFは債券価格に影響する金利動向に敏感です。2022年以降、FRBの急激な利上げにより債券価格が下落しましたが、分配金を含むトータルリターンは安定しています。過去10年の年平均トータルリターンはBNDが約2.8%、AGGが約2.7%とほぼ同等2022年の下落率はBNDが約13.1%、AGGが約13.0%で、ボラティリティも近いです。

リスク(標準偏差)
リスク指標である標準偏差(10年平均)は、BNDが約4.5%、AGGが約4.6%。債券ETFらしい低リスクが特徴ですが、金利上昇局面では価格変動が大きくなります。

年別リターン比較表

BNDリターン(%)AGGリターン(%)
20150.50.4
20207.77.5
2022-13.1-13.0
20242.92.8

BNDとAGGのリターンはほぼ同一で、年ごとの差は0.1~0.2%程度。リスクも同等で、どちらを選んでも大きな差は生まれません。ただし、金利環境の変化には注意が必要。2025年以降、利下げが予想される中、債券価格の上昇余地が期待されます。

BNDとAGGのセクター構成比較

ぽこ

国債中心で安心感たっぷり! 微妙な違いで選ぶのもアリだよ!

BNDとAGGのセクター構成は、投資対象の債券種類によって決まります。両者とも米国債券市場全体をカバーしますが、細かな比率に違いがあります。

セクター構成
BNDは米国国債が約40%、モーゲージ担保証券(MBS)が約27%、社債が約18%AGGは米国国債が約42%、MBSが約26%、社債が約15%です。両者とも政府系債券が7割近くを占め、安全性が高いです。AGGは浮動調整により、流動性の低い社債の割合がやや低めです。

セクターBND比率(%)AGG比率(%)
米国国債4042
モーゲージ証券2726
社債1815
その他1517

米国国債の比率がAGGでやや高く、デフォルトリスクが低い点が魅力。BNDは社債の比率が若干高めで、利回りを重視する投資家に適します。どちらも分散性が高く、単一セクターへの依存が少ない点が強みです。

BNDとAGGの構成銘柄比較

ぽこ

銘柄数はどっちもたっぷり! 流動性か分散かで選ぼう!

BNDとAGGの構成銘柄は、米国債券市場の投資適格債券で構成されます。銘柄数はBNDが約11,079、AGGが約11,633とほぼ同等。主な違いは、AGGの浮動調整による銘柄選定の厳格さです。

構成銘柄の特徴
両者とも米国国債、モーゲージ担保証券、社債が中心。格付けはBBB以上がほぼ100%で、デフォルトリスクは極めて低いです。BNDは幅広い銘柄をカバーし、AGGは流動性の高い銘柄を優先。残存期間は両者とも平均6~8年で、中長期債券が主力です。

項目BNDAGG
銘柄数11,07911,633
主な格付けAAA~BBBAAA~BBB
平均残存期間約7年約7年
流動性調整なしあり


銘柄数の差は投資成果にほとんど影響しません。AGGの流動性重視は、売買時のスプレッド縮小に寄与します。BNDは幅広い銘柄で分散性を確保。どちらも安定性重視の投資家に適しています。

BNDとAGGに投資した場合の成長率シミュレーション比較

ぽこ

50年で4倍! コツコツ投資の力、すごいよね!

長期投資の観点から、BNDとAGGに100万円を投資した場合の50年後の資産をシミュレーションします。前提として、年平均リターン2.8%(分配金再投資)、為替レート140円/USD、経費率を考慮します。

シミュレーション結果
BND:100万円が50年後約398万円(年平均成長率2.77%)
AGG:100万円が50年後約392万円(年平均成長率2.76%)
BNDの低コストがわずかに有利ですが、差は小さいです。

項目BND(万円)AGG(万円)
10年後132131
30年後228226
50年後398392


債券ETFの複利効果は緩やかですが、50年で約4倍に成長。金利上昇局面ではリターンが変動する可能性があります。両者とも安定した資産形成に貢献します。

BNDとAGGの配当比較

ぽこ

毎月お小遣い感覚で配当ゲット! BNDがちょいお得!

BNDとAGGは毎月分配型で、安定した配当が魅力です。直近の配当実績(2024年3月)とタイミングを比較します。為替レートは140円/USDで計算。

配当タイミング
両者とも毎月第1週に分配金を支払い。年間12回の安定したキャッシュフローが得られます。

直近配当
BND:1口当たり月0.21ドル(年換算利回り約3.5%)、円換算で約29.4円。
AGG:1口当たり月0.20ドル(年換算利回り約3.4%)、円換算で約28円。

項目BNDAGG
月配当(円)29.428.0
年利回り(%)3.53.4
支払いタイミング毎月第1週毎月第1週

BNDの配当利回りがわずかに高く、毎月の収入を重視する投資家に適しています。AGGも安定性は同等で、大きな差はありません。

BNDとAGGに投資した場合の配当金シミュレーション比較

ぽこ

配当再投資で収入も資産もアップ! コツコツが大事!

配当再投資を前提に、100万円を投資した場合の30年間の配当収入をシミュレーションします。前提:配当利回り3.5%(BND)、3.4%(AGG)、為替140円/USD、配当成長率年0.5%。

シミュレーション結果
BND:30年で累計配当約210万円(再投資後資産約228万円)
AGG:30年で累計配当約204万円(再投資後資産約226万円)

項目BND(万円)AGG(万円)
10年配当累計4140
30年配当累計210204
30年資産228226

配当再投資により、両者とも資産と収入が着実に増加。BNDの利回り優位性が長期でわずかに反映されます。

BNDとAGG、おすすめは?

投資家のニーズに応じて、BNDとAGGのどちらが適しているかを5つの観点で比較します。

観点BNDの魅力AGGの魅力
コスト経費率0.03%で業界最安クラス0.04%と低いがBNDにわずかに劣る
流動性取引はスムーズだがAGGにやや劣る浮動調整で売買スプレッドが狭い
配当利回り3.5%とわずかに高い3.4%で安定
純資産額1,026億ドルで信頼性高い1,052億ドルでやや上
取引価格1枚70ドル前後で少額投資向き1枚90ドル前後でやや高め

コストや配当を重視するならBND、流動性や純資産額を優先するならAGGがおすすめ。少額投資家にはBNDの低価格が魅力です。

FAQ(よくある質問)

Q
BNDとAGG、初心者にはどちらがおすすめ?
A

初心者にはBNDがおすすめです。経費率が0.03%と低く、1枚の取引価格が70ドル前後で少額から投資可能。AGGも優秀ですが、コスト面でBNDがやや有利です。

Q
金利上昇局面でのリスクは?
A

両者とも金利上昇で価格が下落するリスクがあります。2022年のように急激な利上げでは10%以上の下落も。長期投資なら分配金再投資で影響を緩和できます。

Q
配当は安定している?
A

はい、両者とも毎月分配で安定。投資適格債券中心のため、デフォルトリスクはほぼなく、利回りは3~3.5%で推移しています。

【BNDとAGG】ETF Scoreの比較

  • 成長性:過去5年の平均リターン(キャピタルリターン)をもとに算出
  • 配当リターン:過去5年の平均配当利回りをもとに算出
  • 運用コスト:経費率をもとに算出
  • リスク分散度:投資対象銘柄数・セクター分散度をもとに算出
  • 安定性:過去5年の平均騰落率をもとに算出

※各指標は当サイトにおける基準で設定

まとめ

BNDとAGGは、米国債券市場に幅広く投資する低リスクETFとして、どちらも優秀です。BNDは経費率の低さと配当利回りのわずかな優位性でコスト重視の投資家に、AGGは流動性と純資産額で安定感を求める投資家に適しています。50年シミュレーションでは両者とも約4倍の資産成長が期待でき、毎月配当は安定収入の柱に。金利環境に注意しつつ、投資目標に合わせて選びましょう。債券投資の第一歩として、どちらも心強い選択肢です。

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執筆者:ぽこ

資産運用に興味がある恐竜。様々な国や商品に投資。投資歴は長い。基軸はインデックス投資での運用。短期売買の頻度は少なく、長期目線での投資をコツコツと実施。

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