この記事の3ポイント要約
FANG+とSOXの主要項目比較
| 項目 | iFreeNEXT FANG+インデックス | ニッセイSOX指数インデックスファンド |
| 設定日 | 2018/01/31 | 2023/03/31 |
| 純資産総額 (百万円) | 285,400 | 115,600 |
| 流動性 | 非常に高い | 高い |
| 連動指数 | NYSE FANG+指数 | PHLX半導体株指数 |
| 投資対象銘柄数 | 10 | 30 |
| ウェイト方式 | 等金額加重 | 時価総額加重 |
| 銘柄選定基準 | テクノロジー・成長性 | 半導体の設計・製造・販売 |
| リバランス頻度 | 四半期ごと | 四半期ごと |
| 利回り・配当頻度 | 年1回 (分配金なし) | 年1回 (分配金なし) |
| 信託報酬 (年率) | 0.7755% | 0.1815% |
| ETF種別 | パッシブ | パッシブ |
| 過去リターン1年 | 16.64% | 38.90% |
| 過去リターン3年 (年率) | 62.51% | 28.50% (指数参考) |
| 過去リターン5年 (年率) | 30.05% | 26.80% (指数参考) |
FANG+は10銘柄という相当尖った指数のため、リスクも高いですが、相場が良いときのリターンの爆発力に凄まじいものがありますね。
一方でSOXは信託報酬が圧倒的に安く、月々の積立を少しでも効率化したい投資家にとってはいいですね。リターンもFANG+に見劣りしないくらい高いです。
FANG+とSOXの他項目比較(玄人向け)
企業の稼ぐ力を定量的に見ることも大切です。
(各指標で何がわかるかは下にまとめているので参考にしてください)


| 項目 | FANG+指数平均 | SOX指数平均 |
| ROE | 34.20% | 28.50% |
| EPS成長率 | 22.50% | 18.20% |
| 売上総利益率 | 62.40% | 55.80% |
| 純利益率 | 26.80% | 21.30% |
| PER | 31.20 | 25.80 |
| PBR | 12.40 | 7.90 |
| シャープレシオ (3年) | 1.45 | 1.12 |
FANG+のROEがこれほど高いのは、ネットフリックスやメタのように設備投資負担が比較的軽く、高い収益性を誇るソフトウェア・サービス企業が多いためでしょう。
SOXはハードウェア製造を伴う企業が多い分、利益率はやや下がりますが、それでも一般のS&P500銘柄と比べれば十分に高い水準にあると思います。
指標の正確な説明は抜きにして、各項目で何がわかるかをまとめておきます。
- ROE:会社の稼ぐセンスはどんなものか(高い方が良い)
- EPS成長率:投資家に還元される利益が増加しているか(増加していればいい)
- 売上総利益率:ブランド力や技術力による永続的競合優位性はどうか(高い方が良い)
- 純利益率:収益の質の高さはどうか(高い方が良い)
- PER:投資家から期待されすぎていないか(目安15~20)
- PBR:その会社が倒産したらどれくらい戻って来るか(1がしきい値)
- シャープレシオ:リターンの再現性どんなものか(1がしきい値で高いほうがいい)
各項目の5年推移
各項目を年単位の推移でもみていきましょう。
両方とも経営がしっかりしている企業で構成されていることがわかります。少し期待されずぎているところはありますが、稼ぐ力や利益率は申し分ないので、長期でみても安心できます。


| 項目 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 |
| ROE | 31.50% | 28.40% | 33.10% | 35.20% | 34.20% |
| EPS成長率 | 35.20% | -12.40% | 25.60% | 28.40% | 22.50% |
| 売上総利益率 | 60.20% | 59.50% | 61.30% | 63.10% | 62.40% |
| 純利益率 | 24.10% | 21.20% | 25.40% | 27.80% | 26.80% |
| PER | 45.20 | 25.60 | 32.40 | 34.50 | 31.20 |
| PBR | 15.60 | 9.80 | 11.20 | 13.50 | 12.40 |
| シャープレシオ | 1.65 | -0.42 | 1.85 | 1.55 | 1.45 |


| 項目 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 |
| ROE | 25.40% | 26.80% | 24.20% | 27.50% | 28.50% |
| EPS成長率 | 42.10% | 15.60% | -8.40% | 22.10% | 18.20% |
| 売上総利益率 | 52.40% | 53.10% | 52.80% | 54.20% | 55.80% |
| 純利益率 | 18.50% | 19.80% | 18.20% | 20.40% | 21.30% |
| PER | 32.40 | 18.50 | 28.40 | 30.20 | 25.80 |
| PBR | 8.20 | 5.40 | 7.20 | 8.50 | 7.90 |
| シャープレシオ | 1.32 | -0.65 | 1.42 | 1.25 | 1.12 |
2022年の下落局面では、どちらの指数もシャープレシオがマイナスに沈んでいますね。あの時にどれだけ平然と買い増しを続けられたかが、現在のリターンの差になっているというわけです。
結局のところ、ファンダメンタルズが壊れていない限り、PERの調整は絶好の仕込み場になるということですね。
FANG+とSOXの騰落率比較
過去10年の騰落率を振り返ると、テクノロジー株がいかに激しい浮き沈みを経て成長してきたかが分かりますね。暴落中は不安になるのですが、このボラティリティはテクノロジー株の宿命だと思ったほうがいいでしょう。

| 年 | FANG+指数 (円建て) | SOX指数 (円建て) |
| 2016年 | 12.40% | 35.20% |
| 2017年 | 52.10% | 48.60% |
| 2018年 | -2.50% | -8.40% |
| 2019年 | 40.20% | 58.40% |
| 2020年 | 85.60% | 62.10% |
| 2021年 | 32.40% | 45.80% |
| 2022年 | -38.50% | -35.20% |
| 2023年 | 102.40% | 75.20% |
| 2024年 | 35.60% | 42.10% |
| 2025年 | 16.64% | 38.90% |
FANG+の2023年の102%超えという数字は、集中投資の凄みを象徴しているデータだと言えるでしょう。
ある一定期間の間に「何パーセント上昇または下落したか」を示す割合で、投資対象のパフォーマンスやリスク判断をするために使用されます。
FANG+とSOXの暴落からの回復期間
| 暴落イベント | 指数名 | 下落率 | 回復期間 (月数) |
| コロナショック (2020) | FANG+ | -31.20% | 4ヶ月 |
| コロナショック (2020) | SOX | -35.40% | 5ヶ月 |
| 金利上昇局面 (2022) | FANG+ | -45.60% | 18ヶ月 |
| 金利上昇局面 (2022) | SOX | -42.10% | 16ヶ月 |
| 2018年米中摩擦 | FANG+ | -22.50% | 8ヶ月 |
| 2018年米中摩擦 | SOX | -25.80% | 7ヶ月 |
ITバブル崩壊のような特殊なケースを除けば、巨大テック企業は驚くべき速さで回復する傾向にあります。
特に2022年の大暴落は、回復までに1年半近くを要しましたが、それでもその後の上昇幅を考えれば、耐える価値は十分にあったと判断できますね。
FANG+とSOXのセクター構成比較

| セクター名 | 構成比率 |
| 情報技術 | 50.20% |
| 通信サービス | 30.10% |
| 一般消費財 | 19.70% |

| セクター名 | 構成比率 |
| 半導体・半導体製造装置 | 100.00% |
SOXは当然ながら半導体一色ですので、特定の業界リスクを丸抱えすることになります。
一方のFANG+は、アマゾンのような小売やネットフリックスのようなエンタメも含まれるため、技術セクター内での分散が多少は効いていると言えるでしょう。
FANG+とSOXの構成銘柄比較
| 銘柄名 | 比率 |
| エヌビディア | 10.50% |
| パランティア・テクノロジーズ | 10.30% |
| アドバンスト・マイクロ・デバイセズ | 10.20% |
| ブロードコム | 10.10% |
| クラウドストライク | 9.90% |
| アルファベット | 9.85% |
| アマゾン・ドット・コム | 9.80% |
| メタ・プラットフォームズ | 9.80% |
| ネットフリックス | 9.78% |
| アップル | 9.77% |
| 銘柄名 | 比率 |
| エヌビディア | 9.20% |
| アドバンスト・マイクロ・デバイセズ | 8.50% |
| ブロードコム | 8.20% |
| テキサス・インスツルメンツ | 6.40% |
| クアルコム | 5.80% |
| インテル | 4.90% |
| アプライド・マテリアルズ | 4.50% |
| ラムリサーチ | 4.30% |
| ASMLホールディング | 4.10% |
| マイクロン・テクノロジー | 3.80% |
FANG+はリバランスによって各銘柄がほぼ10%ずつに調整されるため、特定の巨大企業の株価に指数が引きずられすぎない設計になっています。
SOXの方は、時価総額が大きいエヌビディアやAMDなどの比率が高くなりがちですが、それでも30銘柄に分散されている安心感はあると思います。
FANG+とSOXに投資した場合のシミュレーション比較
FANG+のほうがリターンが大きい
過去5年の平均リターンを元に、初期費用100万円を20年間運用し、配当をすべて再投資したシミュレーションを行いました。

| 運用年数 | FANG+ (年率30.05%) | SOX (年率26.80%) |
| 1年目 | 1,300,500 | 1,268,000 |
| 5年目 | 3,717,800 | 3,277,400 |
| 10年目 | 13,822,500 | 10,741,600 |
| 15年目 | 51,391,300 | 35,204,400 |
| 20年目 | 191,061,000 | 115,380,000 |
もちろん、今後20年間もこの高い成長率が維持される保証はないのですが、過去のデータから計算すると、わずか3%の年率差が20年後には7,000万円以上の差になることがわかります。
FANG+とSOXと合わせて保有したほうがいいETFは?
特定のセクターに偏る投資をしていると、市場全体が好調な時に置いていかれたり、逆に暴落時に大ダメージを受けたりします。バランスを取るために、守りの資産や異なる性質の資産を組み合わせるのがおすすめです。
私自身も、成長株だけでなく、安定したキャッシュフローを生む商品をポートフォリオに混ぜるようにしています。
| 商品名 | 役割 |
| iFree年金 (債券型) | 暴落時のクッションとなる |
| 楽天・高配当株式 (VYM) | 利益の確定と安定性 |
| ゴールド (GLD) | 通貨価値の下落対策・安全資産 |
| 商品名 | 役割 |
| eMAXIS Slim S&P500 | 汎用的な成長(安心を買うということ) |
| 景気敏感株以外のディフェンシブ株 | 景気後退対策 |
| 外貨預金/MMF | 待機資金(何かあったとき用) |
FANG+とSOX、おすすめは?
私なりの視点で、5つの項目で評価してみました。
| 評価項目 | iFreeNEXT FANG+ | ニッセイSOX指数 |
| 成長性 (キャピタル) | ★★★★★ | ★★★★☆ |
| 収益性 (インカム) | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ |
| 安定性 (ボラティリティ) | ★☆☆☆☆ | ★★☆☆☆ |
| 回復力 (暴落から) | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
| 健全性 (コスト等) | ★★☆☆☆ | ★★★★★ |
圧倒的な過去実績と、AI時代をリードするトップ企業への集中投資を好むなら、迷わずFANG+でしょう。
一方で、コスト面での健全性や分散数という意味での安定性を求める場合はSOXでしょう。
まとめ
FANG+とSOXを比較しましたが、どちらもS&P500を凌駕する高いリターンを叩き出しております。継続的にこのリターンを出せるとは限らないですが、リスクをとってでも資産を急増させたい方には向いている商品だと思います。
大切なのは、これらが高いボラティリティを伴う資産であることを自覚し、暴落時でも淡々と積み立てを続ける覚悟を持つことです。
投資に正解はありませんが、客観的な数値を武器に、自分の納得感を持って投資をしてください。

投資歴は数十年。数々の市場の暴落と回復の経験から、インデックス投資を中心にしつつ、道楽で個別株への投資をするコアサテライト戦略で運用するのが基本スタイル。焦らずにのんびりゆったり資産形成中。


















