この記事のポイント
VOOとVTIのどちらに投資したほうがいいかは好みの問題。実績はほぼ同じ。
米国市場の上位500社に投資したい場合はVOO。米国市場全体に投資したい場合はVTI。
1株あたりの買いやすさはVTIが勝る。米国トップ企業の好調局面においてはVOOが勝る。
VOOとVTIの特徴を簡易的に。大きな違いは投資対象先
- VOOは、S&P500指数構成銘柄である約500銘柄に投資しているETF。
- VTIは、約4,000銘柄の米国全株式に投資しているETF。
その他にも、利回りや運用実績などの細かな違いはあるが、大きな違いは投資対象先の違い。VOOは米国市場における大企業を中心に、VTIは中小企業も含めて網羅的に投資していると覚えておけば十分です。
一応、簡易的に表にまとめておきます。
VOO | VTI | |
---|---|---|
投資対象銘柄数 | 約500銘柄 | 約4000銘柄 |
投資対象企業規模 | 大企業 | 大~小規模企業 |
設立日 | 2010年9月9日 | 2001年5月31日 |
ベンチマーク | S&P 500 Index | CRSP USトータル・マーケット・インデックス |
一株あたり | 507ドル | 270ドル |
経費率 | 0.03% | 0.03% |
配当利回り | 1.40% | 1.40% |
年リターン(5年平均) | 15.04% | 14.05% |
若干、VOOのほうが年リターンが大きいが、もう少し時間軸を伸ばしたらほとんど誤差のようなもの。VTIのほうが高くなることももちろんあるのであまり気にする必要はないです。
では、VOOとVTIのどちらに投資するのが良いのか?
結論としてはどちらでもOK。大した違いがないのが正直なところ。
選定する際の軸を設けるとしたらこの2つがいいと思います。
- どちらが好みか
- どちらのほうが投資を継続し易いか
この2点から判断すればいいだけです。
1. どちらが好みか
- 「米国市場における時価総額TOP500にのみ投資したい!」という人はVOO。
- 「米国市場全体に対して幅広く投資して、頑張っている中小企業も応援したい!」という人はVTI。
ただこれだけです。どちらも超人気のEFTだけあって、好みは結構分かれると思います。
2. どちらのほうが投資を継続し易いか
観点としてはこちらのほうが大事かもしれないです。
投資は継続力が命。投資で成功するには握力(投資し続ける力)が大事。
株価がどうなろうと、金利がどうなろうと淡々と買い増しして持ち続けたほうがいいです。
個別株においてはその限りではないのですが、インデックス投資であるVOOやVTIなどは、中長期で保有することによって大きなリターンを得られます。一度買ったら10年、20年は持ち続けたほうがいい。
- VOOは1株あたり500ドル超えと結構高い。
- 一方でVTIは270ドルとVOOに比べると安く買いやすい。
一般の投資家においては、VTIのほうが買付のハードルが低いこともあり、保有株数が増えやすいです。
淡々と継続的に買うに際して、「増えている」という実感は結構大切です。慣れてくるとその限りではないのですが、初期の頃はこういった感覚を大切したほうがいいです。
この観点においては、個人的にはVTIをおすすめします。
VOOとVTI、それぞれの実績を見てみると
VOO
VTI
見てわかるように、ほとんど同じような推移をたどっています。
Google Financeにて比較チャートで重ねて見てみるとよりわかりやすいのですが、ほぼ同じ曲線をたどっています。
黄色がVOO、青がVTI
投資対象先が異なるのに推移が同じなのは、主要500銘柄が米国株市場全体の約80%を占めているため。
そのため、時価総額トップ数社の企業の株価が極端に高くなったりする場合においてはVOOの方にやや軍配があがります。
まとめ
VOOとVTIはどちらも超優秀なETF。
どちらに投資しても中長期的なリターンはそれほど変わらないと思います。好みや継続し易さを加味し、どちらに投資をするかを決めると良いでしょう。
資産運用に興味がある恐竜。いろんな国や商品に投資。投資歴はまあまあ長め。基軸はインデックス投資での運用。短期売買はあまりせず、長期目線での投資をコツコツと。