XYLDはS&P500に投資する毎月配当型のETF。配当金生活を狙う人におすすめ

XYLD ETF
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この記事の3ポイント要約

XYLDはS&P500の現物保有とオプション売却を組み合わせ、毎月高い分配金を出すことを狙うETF
年利回りは10%前後と高いが、上昇相場では市場平均に劣後するという特性がある
20年以上の長期でもリターンはプラスだが、VOO等の現物保有にはトータルで及ばない傾向にある
執筆者:ぽこ

投資歴は数十年。数々の市場の暴落と回復の経験から、インデックス投資を中心にしつつ、道楽で個別株への投資をするコアサテライト戦略で運用するのが基本スタイル。焦らずにのんびりゆったり資産形成中。

XYLDのリターンはどんなものか

XYLDは設定が2013年のため、それ以前は指数のバックテストを含めた数値で見ていきましょう。カバードコール戦略の特性上、上昇相場での爆発力はありませんが、配当再投資を含めると着実に資産は積み上がります。ただ、S&P500単体への投資に比べると、リターンがマイルドになる点は理解しておく必要がありますね。

XYLDのリターンはどんなものか
期間最終評価額年平均リターン
1年1,085,4008.54
3年1,126,8004.06
5年1,421,5007.28
10年1,985,0007.09
15年2,754,3006.98
20年3,852,1006.95

XYLDの特徴

XYLDの最大の特徴は、S&P500指数を買いつつ、そのコールの売りでプレミアムを得る仕組みです。これにより、市場が横ばいや緩やかな下落の時でも分配金を捻出できる強みがあります。一方で、強気相場での上昇益を放棄している側面もあるため、インカムゲインを重視する人向けの少し特殊な道具といえます。経費率も少し高めです。

項目内容
正式名称Global X S&P 500 Covered Call ETF
運用会社グローバルX
経費率0.60
対象指数Cboe S&P 500 BuyWrite Index
分配頻度毎月
主な戦略カバードコール戦略
Google Finance

XYLDの騰落率

市場全体が大きく上昇する年は、プレミアム収入以上の値上がり益を取れないため、指数に劣後します。逆に、2022年のように相場が苦しい時期でも、オプション料によってマイナス幅が少し抑えられる傾向があります。

XYLDの騰落率
騰落率
200610.2
20075.5
2008-28.4
200922.1
20109.8
20114.5
20128.3
201311.2
20147.5
20152.1
20167.8
201712.4
2018-4.2
201915.6
20206.2
202116.1
2022-12.1
202310.8
20248.5
20257.2
騰落率とは

ある一定期間の間に「何パーセント上昇または下落したか」を示す割合で、投資対象のパフォーマンスやリスク判断をするために使用されます。

XYLDのセクター構成

XYLDの中身はS&P500ですので、セクター比率も基本的にはそれに準じます。情報技術やヘルスケア、金融といった米国の成長を支える主要産業がバランスよく含まれていますね。

XYLDのセクター構成
セクター名構成比率
情報技術30.2
金融13.1
ヘルスケア12.0
一般消費財10.5
通信サービス8.9
工業8.3
生活必需品5.8
エネルギー3.7
不動産2.2
公益事業2.1
素材2.1
その他1.1

XYLDの構成銘柄

アップルやマイクロソフト、エヌビディアといった巨大テック株の比率が高いですね。これらの企業の株価変動から得られるオプションプレミアムが、私たちの受け取る分配金の源泉になります。

順位銘柄名構成比率
1アップル6.8
2エヌビディア6.5
3マイクロソフト6.2
4アマゾン・ドット・コム3.5
5メタ・プラットフォームズ2.4
6アルファベット クラスA1.9
7アルファベット クラスC1.7
8バークシャー・ハサウェイ1.6
9イーライリリー1.4
10ブロードコム1.4
11テスラ1.3
12JPモルガン・チェース1.2
13ユナイテッドヘルス・グループ1.1
14ビザ1.0
15エクソンモービル0.9
16プロクター・アンド・ギャンブル0.9
17マスターカード0.8
18コストコ・ホールセール0.8
19ジョンソン・エンド・ジョンソン0.8
20ホーム・デポ0.8
21アッヴィ0.7
22オラクル0.7
23メルク0.7
24バンク・オブ・アメリカ0.6
25シェブロン0.6
26ネットフリックス0.6
27セールスフォース0.6
28コカ・コーラ0.6
29アドビ0.5
30ウォルマート0.5

XYLDに投資した場合のシミュレーション

100万円を元手に50年間、年利7%(配当再投資)で運用した場合のシミュレーションです。もちろん、XYLDには価格の減価リスクもあるため、実際にはこれほど綺麗にはいきませんが、分配金をコツコツ積み上げることの凄みが伝わる数値になります。

XYLDに投資した場合のシミュレーション
経過年数資産評価額
5年1,402,551
10年1,967,151
15年2,759,031
20年3,869,684
25年5,427,432
30年7,612,255
35年10,676,581
40年14,974,457
45年21,002,511
50年29,457,025

XYLDの配当タイミングと直近の配当

XYLDの魅力は何といっても毎月分配です。直近1年間の1株あたり分配金を1ドル150円で計算しました。月によって多少の増減はありますが、毎月一定の現金が入ってくるのは、生活費の足しにする上でも精神衛生上とても良いものです。利回りとしては、年率で概ね10%前後を推移していることが多いですね。

支払い月1株あたり分配金
1月53
2月51
3月58
4月52
5月55
6月50
7月54
8月52
9月51
10月53
11月56
12月55

XYLDで配当金生活は可能か?

XYLDを使って「配当金生活」をするための必要資金を算出しました。税引き後の利回りを約7%と仮定し、月々に必要な手取り額から逆算しています。毎月20万円を得るには約3,400万円の投資が必要になります。全額をXYLDに突っ込むのはリスクがありますが、目標設定の目安として参考にしてください。

目標月収(手取り)必要投資額年間配当受取額
50,0008,571,428600,000
100,00017,142,8571,200,000
150,00025,714,2851,800,000
200,00034,285,7142,400,000
300,00051,428,5713,600,000

XYLDとよく比較される指数・ETFは?

XYLDを検討する際、必ず候補に上がるのがQYLDJEPIです。QYLDはナスダック100を対象とするため、XYLDよりボラティリティが高く利回りも高めです。一方、JEPIは独自の低ボラティリティ戦略をとっており、下落耐性に定評があります。

ETF名対象指数・戦略経費率直近配当利回り
XYLDS&P500・カバコ0.609.2
QYLDNASDAQ100・カバコ0.6011.5
JEPI低ボラティリティ株・ELN0.357.4
VOOS&P500(現物)0.031.3
VYM米国高配当株0.062.8

XYLDとよく比較される指数・ETFとの成長率比較

過去20年の成長率を比較すると、VOO(S&P500)のような現物保有が最も資産を伸ばしています。XYLDは分配金として利益を出してしまうため、資産残高の増え方は緩やかになります。成長を求めるならVOO、今すぐ使える現金が欲しいならXYLDという使い分けが非常に重要だということがこの表からも見て取れますね。

年数XYLD(再投資)VOOQYLD(再投資)
1年8.524.214.1
3年12.632.515.2
5年42.195.448.5
10年98.5225.1115.4
20年285.2580.4310.2

XYLDと合わせてポートフォリオに加えたほうがいいETFは?

XYLDは「横ばい相場」に強いですが、強い上昇相場には乗り切れません。そのため、成長を補う銘柄や、異なる動きをする銘柄を組み合わせるのおすすめです。例えば、増配が期待できるVIGや、債券のBNDを組み合わせることで、ポートフォリオ全体の安定感と将来の成長性を両立させることができます。

併用ETF役割理由
VIG連続増配・成長XYLDの成長性の低さをカバー
VOO市場平均・値上がり王道の成長力を取り込む
BND債券・クッション暴落時の資産減少を抑える
SCHD高配当・増配質の高いインカムを追加

まとめ

このETFは「今現在のキャッシュフロー」を最大化したい人にとって、非常に心強い味方になります。一方で、資産を最大化したい若い世代にとっては、少し物足りない部分もあるでしょう。自分のライフステージに合わせて、適切な割合で取り入れていくのが賢い投資の進め方ですよ。

執筆者:ぽこ

投資歴は数十年。数々の市場の暴落と回復の経験から、インデックス投資を中心にしつつ、道楽で個別株への投資をするコアサテライト戦略で運用するのが基本スタイル。焦らずにのんびりゆったり資産形成中。

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