【比較】ビットコイン(BTC)とドージコイン(DOGE)はどっちが投資対象として優れているか?特徴・リスク・リターンを解説

BTC vs DOGE 投資

この記事の3ポイント要約

  • BTCは希少性を武器にした資産、DOGEはコミュニティ主導の決済通貨
  • DOGEはビットコインより承認が速く手数料が安いため実需が期待できる
  • 両銘柄を分散して持つことで、安定性と爆発力のバランスを最適化できる
執筆者:ぽこ

投資歴は数十年。数々の市場の暴落と回復の経験から、インデックス投資を中心にしつつ、道楽で個別株への投資をするコアサテライト戦略で運用するのが基本スタイル。焦らずにのんびりゆったり資産形成中。

BTCとDOGE、どちらがリターンが大きいか(過去実績をもとにシミュレート)

過去実績を元にした場合、どちらが儲かるか?

DOGEのほうがリターンが大きい
※ただし、過去実績によるもので今後もその限りとは限らない

時価総額の王者ビットコインと、圧倒的な知名度を誇るドージコインでは、成長の性質が大きく異なります。今回は、過去の異なる期間から算出した平均リターンをベースに、20年間の資産推移をシミュレーションしました。仮想通貨は算出に使う期間によって結果が劇的に変わるため、短期的な勢いと長期的な安定感のどちらが自分の運用スタイルに合っているか、数値で比較してみてください。

直近1年の平均リターンを適用(BTC:150% / DOGE:250%)

直近1年の平均リターンを適用(BTC:150% / DOGE:250%)
経過年数BTC資産額DOGE資産額
12,500,0003,500,000
597,656,250525,218,750
109,536,743,164275,854,735,351
2090,949,470,177,29376,095,836,253,889,100

過去5年の平均リターンを適用(BTC:60% / DOGE:500%)

過去5年の平均リターンを適用(BTC:60% / DOGE:500%)
経過年数BTC資産額DOGE資産額
11,600,0006,000,000
510,485,760777,600,000
10109,951,163604,661,760,000
2012,089,258,196365,615,844,006,298,000

過去10年の平均リターンを適用(BTC:80% / DOGE:150%)

過去10年の平均リターンを適用(BTC:80% / DOGE:150%)
経過年数BTC資産額DOGE資産額
11,800,0002,500,000
518,895,68097,656,250
10357,046,7239,536,743,164
20127,482,362,16490,949,470,177,293

BTCとDOGEの特徴

ビットコインとドージコインは、どちらもプルーフ・オブ・ワーク(PoW)という仕組みを採用していますが、その設計思想は対極にあります。ビットコインが「デジタルゴールド」として価値を貯めることに特化しているのに対し、ドージコインは「日常的な決済」を目指して高速かつ安価な送金を実現しています。

比較項目BTC(ビットコイン)DOGE(ドージコイン)
核心的役割価値保存(資産の避難先)実用通貨(小額決済・投げ銭)
通貨の発行モデルデフレ(2,100万枚上限)インフレ(上限なし・定額発行)
セキュリティ圧倒的な計算力による堅牢性ライトコインとの協力的な仕組み
ネットワーク実需機関投資家・ETF・国家採用オンライン決済・SNS・小売店
取引の承認速度約10分(慎重な確認)約1分(素早い確認)
取引処理能力約7件/秒約33件/秒
開発コミュニティ保守的・厳格なプロトコル変更柔軟・ユーモア重視・草の根支援
主な変動要因マクロ経済・現物ETF流入SNSトレンド・著名人の支持

ビットコイン(BTC)の特徴

ビットコインの最大の特徴は、誰にも支配されない「不変性」にあります。発行上限が決められているため、法定通貨のようにインフレで価値が目減りすることがありません。2025年現在、米国の現物ETFや企業の財務資産としての採用が加速しており、もはや個人の投機対象ではなく、世界的な金融インフラとしての地位を確立しました。安定して価値を保存し、長期的な資産形成のコアに据える銘柄として、これ以上の選択肢はありません。

ドージコイン(DOGE)の特徴

ドージコインはジョークから始まりましたが、現在は独自の決済インフラへと進化しています。承認速度が10倍速く、手数料が圧倒的に安いため、日常的な支払いに適しています。また、ドージコインは毎年一定数が発行され続けるため、適度なインフレが消費を促し、決済通貨としての流動性を保つ設計になっています。強力なコミュニティと低コストな送金性能が、将来的なデジタル決済のスタンダードになる可能性を秘めています。

発行モデルの違い

ビットコインは発行上限があることで希少価値が高まる設計ですが、ドージコインはあえて上限を設けず、毎年50億枚ずつ発行されます。これによりドージコインは、失われたコインを補填しつつ、決済通貨としての利用を促進します。投資家から見ればBTCは「持ち続ける資産」、DOGEは「使うことで回る通貨」という側面が強いです。この性質の差が、相場環境の変化におけるそれぞれの価格維持力や上昇率の違いとして現れます。

技術基盤とセキュリティの違い

両者はともにPoWを採用していますが、ドージコインはライトコインと同じアルゴリズム(Scrypt)を利用する「マージマイニング」を行っています。これにより、ドージコイン単体でハッシュレートを稼ぐ必要がなく、ライトコインの強固なセキュリティの恩恵を受けています。一方、ビットコインはSHA-256アルゴリズムにおいて世界最大の計算資源を有しており、地球上で最もハッキングが困難なネットワークと称されています。

ユースケースの違い

ビットコインはエルサルバドルでの法定通貨採用や、大企業の資産としての蓄積が進んでいます。対してドージコインは、テスラ社の一部商品決済や、X(旧Twitter)での投げ銭利用が期待されるなど、より身近な経済活動への浸透を目指しています。BTCがマクロな経済動向に左右されやすいのに対し、DOGEは個別の商用利用のニュースやイーロン・マスク氏などの著名人の動きに敏感に反応する傾向があります。

Google Finance

BTCとDOGEの騰落率比較

ビットコインは強気相場で1,000%を超える上昇を見せる一方で、調整局面では大幅な下落を経験してきました。ドージコインは特定のニュースをきっかけに数千パーセント上昇するという、極めて尖った推移を見せる年があります。

BTCとDOGEの騰落率比較
BTC騰落率(%)DOGE騰落率(%)
201535-30
201612010
20171,3003,300
2018-73-90
201995-15
202030025
2021603,500
2022-64-60
202315530
2024110150
騰落率とは

ある一定期間の間に「何パーセント上昇または下落したか」を示す割合で、投資対象のパフォーマンスやリスク判断をするために使用されます。

BTCとDOGEに投資した場合の成長率シミュレーション比較

100万円を元手に20年間運用した場合のシミュレーションです。BTC単体、DOGE単体、そして両方に50%ずつ投資した際の推移を算出しました。期待年利はBTCを70%、DOGEを90%と設定しています。

BTCとDOGEに投資した場合の成長率シミュレーション比較
経過年BTC単体DOGE単体50:50分散
11,700,0001,900,0001,800,000
22,890,0003,610,0003,250,000
34,913,0006,859,0005,886,000
48,352,10013,032,10010,692,100
514,198,57024,760,99019,479,780
10201,599,390613,106,626407,353,008
152,862,423,03015,181,114,6469,021,768,838
2040,642,314,065376,147,902,467208,395,108,266

BTCとDOGE、どっちがおすすめ?

ビットコインはすでに「信頼の盾」として機能しており、ドージコインは「成長の矛」としての爆発力を備えています。初心者はビットコインをコアに据え、余剰資金の範囲内でドージコインをスパイスとして加えるのが、最も合理的な投資判断です。

比較観点おすすめの方メリットデメリット
将来の確実性BTC重視派価値保存の地位が確立値上がり益が鈍化傾向
決済の実用性DOGE重視派手数料が安く日常に強い発行上限がなく価値が薄まる
報酬獲得DOGE重視派投げ銭等の活動に便利著名人の発言に左右される
市場の流動性BTC重視派全ての取引所で即時換金混雑時の送金遅延
心理的満足度DOGE重視派少額で大量の枚数を持てる流行終了時の下落が激しい

FAQ(よくある質問)

Q
ドージコインの「発行上限なし」は致命的な欠陥ではないですか?
A

いいえ、これは設計上の意図的な選択です。ドージコインは毎年固定で50億枚発行されますが、全体の流通量が増えるにつれて、その割合(インフレ率)は相対的に低下していきます。これにより、ビットコインのような溜め込む資産ではなく、積極的に「流動する通貨」としての性質を維持でき、将来の決済インフラとして適した環境を作っています。

Q
DOGE-1ミッションが遅延したり失敗したりした場合、どうなりますか?
A

宇宙事業は技術的なハードルが高いため、遅延は価格に一時的な調整を招く可能性があります。しかし、このミッションの本質は「仮想通貨による宇宙経済の決済」を実証することにあり、たとえ失敗してもドージコインの知名度や実需の証明としての価値は残ります。むしろ、打ち上げ成功時の価格上昇(ファクト買い)を期待する投資家が多く、大きな材料であることに変わりありません。

Q
ドージコインは、ビットコインのように1枚数千万円になる可能性はありますか?
A

数学的に不可能です。ビットコインの発行上限は2,100万枚ですが、ドージコインは既に1,400億枚以上流通しています。もしドージコインが数千万円になれば、その時価総額は全世界の富の合計を遥かに超えてしまいます。ドージコインの現実的な目標は、1ドル(約150円)や2ドルといったラインであり、そこを目指す過程での「上昇率」に注目すべきです。

Q
どちらを先に買うべきでしょうか?投資の優先順位を教えてください。
A

まずは仮想通貨市場の基軸通貨であるビットコインを保有することをおすすめします。BTCは市場全体の「バロメーター」であり、多くのアルトコイン(DOGE含む)の価格にも影響を与えます。土台としてのBTCを固めた上で、ポートフォリオに刺激と高いリターン期待値を加えるために、余剰資金の10〜20%をドージコインに充てるのがプロの投資戦略です。

Q
ドージコインのガチホ以外に賢い運用方法はありますか?
A

保有するだけでは勿体ないと感じるなら、取引所のレンディング(貸仮想通貨)サービスを利用するのが手です。DOGEを貸し出すことで、数パーセントの利息をDOGEで受け取ることができます。長期保有を前提とするなら、枚数を自動的に増やせるこの方法は非常に相性が良いです。また、最近ではドージコインを担保に法定通貨を借りるなどの分散型金融(DeFi)への活用も進んでいます。

まとめ

仮想通貨市場において、ビットコインとドージコインはそれぞれ「信頼の盾」と「夢の矛」としての役割を持っています。ビットコインは、機関投資家の資金が流入する現物ETFの承認などを経て、もはや怪しい投資先ではなく、伝統的な金融資産と肩を並べる「確固たる避難先」となりました。一方のドージコインは、ジョークから始まったミームという殻を脱ぎ捨て、SpaceXの月面ミッションやXでの決済期待、そして金融機関との連携を強めるD-IBANといった最新技術を武器に、実利を伴うインフラへと変貌を遂げつつあります。

この二つをどうポートフォリオに組み込むかは、リスク許容度次第です。ビットコインで資産を堅実に守り、インフレから身を守る。その一方で、ドージコインという加速装置を少しだけ加えることで、数年後に訪れるかもしれない爆発的な資産増加のチャンスを手に入れる。20年という長期的なシミュレーションが示す通り、最も大きな利益を享受するのは、目先の乱高下に一喜一憂せず、そのコインが持つ「役割」を信じて持ち続けた人です。デフレ型のBTCと、適度なインフレを許容するDOGE。

この異なる特性を持つ二つのコインを組み合わせることこそが、これからのデジタル資産時代を生き抜くための、現代の黄金ポートフォリオと言えるでしょう。

執筆者:ぽこ

投資歴は数十年。数々の市場の暴落と回復の経験から、インデックス投資を中心にしつつ、道楽で個別株への投資をするコアサテライト戦略で運用するのが基本スタイル。焦らずにのんびりゆったり資産形成中。

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