この記事のポイント
VOOとVUG、どちらがリターンが大きいか(過去実績をもとにシミュレート)
VUGのほうがリターンが大きい
期間 | VOO(最終金額/年率リターン) | VUG(最終金額/年率リターン) |
---|---|---|
1年(2024-2025) | 120万円 / 20.0% | 128万円 / 28.0% |
3年(2022-2025) | 148万円 / 14.0% | 165万円 / 18.2% |
5年(2020-2025) | 190万円 / 13.7% | 225万円 / 17.6% |
10年(2015-2025) | 340万円 / 13.0% | 460万円 / 16.5% |
15年(2010-2025) | 620万円 / 12.8% | 950万円 / 16.2% |
20年(2005-2025) | 1,100万円 / 12.5% | 1,900万円 / 16.0% |
VOOとVUGの特徴

VOOとVUGの特徴をガッツリ比較! どんな投資家にどっちがハマるのか、スッキリ整理します!
VOOとVUGは、同じバンガード社が運用するETFですが、投資対象や性格が大きく異なります。VOOはS&P500全体をカバーする王道のETF。VUGは成長株に絞った攻めのETF。
項目 | VOO | VUG |
---|---|---|
投資対象 | S&P500(米大型株500社) | S&P500内の成長株(約280社) |
経費率 | 0.03%(超低コスト) | 0.04%(低コスト) |
配当利回り | 約1.3%(2025年時点) | 約0.5%(2025年時点) |
リスク | 中(市場全体に連動) | 高(成長株特化で値動き大) |
セクター比重 | テクノロジー26%、金融15%、他分散 | テクノロジー55%、消費財15%、他少なめ |
設定年 | 2010年 | 2004年 |
VOOは、S&P500に連動するETFの代名詞。アップルやエクソンモービルなど、米国の主要企業500社に投資できます。経費率0.03%は業界最安クラスで、長期投資のコストを抑えたい人に最適。セクターが分散されているため、特定の業界の不調に強いのも魅力です。
VUGは、成長株に特化したETF。テクノロジー企業(マイクロソフト、アマゾンなど)が半数以上を占め、成長力が高い一方で値動きも大きいです。経費率0.04%はVOOよりわずかに高いものの、十分低コスト。配当利回りは0.5%と低めですが、株価の上昇でカバーする設計です。過去10年、年率リターン15%以上を維持し、VOOを大きく上回る実績。
VOOとVUGのパフォーマンス比較(株価推移・成長率)

VOOとVUGの10年間の株価推移を年ごとにチェック! 成長率と騰落率で、どっちがどんな時に強いのか丸わかりです!
VOOとVUGの株価推移を過去10年(2015~2024年)で比較します。
年 | VOO(成長率/騰落率) | VUG(成長率/騰落率) |
---|---|---|
2015 | 1.4% / -10%~+12% | 3.2% / -15%~+18% |
2016 | 12.0% / -8%~+15% | 6.1% / -12%~+20% |
2017 | 21.8% / -5%~+25% | 27.8% / -6%~+30% |
2018 | -4.4% / -20%~+10% | -3.3% / -25%~+12% |
2019 | 31.5% / -10%~+35% | 37.2% / -12%~+40% |
2020 | 18.4% / -30%~+50% | 40.2% / -35%~+60% |
2021 | 28.7% / -5%~+30% | 27.3% / -8%~+35% |
2022 | -18.2% / -25%~+5% | -33.1% / -40%~+10% |
2023 | 26.3% / -10%~+30% | 46.8% / -15%~+50% |
2024 | 20.0% / -8%~+25% | 28.0% / -12%~+35% |
VOOはS&P500に連動し、安定した成長が特徴。10年間の平均年率リターンは約13.0%。好調な年(2019年:31.5%)は市場全体の盛り上がりを反映し、下落年(2022年:-18.2%)でもVUGより損失が抑えられています。騰落率は年内で最大30%程度の変動。コロナショック(2020年)のような急落でも、幅広いセクター分散で回復が早かったです。
VUGは成長株特化で、ハイリターン・ハイリスク。10年間の平均年率リターンは約16.5%。2020年(40.2%)や2023年(46.8%)など、テック株が牽引する年は圧倒的なリターン。ただし、2022年のようなテック不況では-33.1%と大きく下落。騰落率は年内で最大60%と、VOOより変動が大きいです。
VOOとVUGのセクター構成比較

VOOとVUGのセクター構成を徹底比較! どんな業界にどれだけ投資してるのか、バッチリわかります!
VOOはS&P500全体をカバーし、幅広い業界に分散。VUGは成長株に特化し、特定のセクターに偏っています。
セクター | VOO(割合) | VUG(割合) |
---|---|---|
テクノロジー | 26.0% | 55.0% |
金融 | 15.0% | 6.0% |
ヘルスケア | 14.0% | 12.0% |
消費財(循環) | 10.0% | 15.0% |
一般消費財 | 8.0% | 5.0% |
産業 | 9.0% | 4.0% |
エネルギー | 5.0% | 1.0% |
その他 | 13.0% | 2.0% |
VOOはテクノロジーが26%で最大だが、金融やヘルスケアもバランスよく含む。エネルギーや産業など、伝統的な業界もカバー。景気循環に強いセクター(金融、エネルギー)が不況時に支えとなり、2022年のようなテック不況でも下落幅を抑えました。分散投資の強みが、VOOの安定感の秘訣です。
VUGはテクノロジーが55%と圧倒的。アマゾンやテスラなど、成長期待の高い企業が多いです。消費財(循環)も15%あり、ナイキやスターバックスなどが含まれる。金融やエネルギーなどの伝統セクターはほぼ無視。テック株が好調な年はリターンが跳ねますが、テック不況では大きく下落。リスクとリターンの両極端さが特徴です。
VOOとVUGの構成銘柄比較

VOOとVUGの主要銘柄をズバリ比較! どんな企業に投資してるのか、トップ10でハッキリさせます!
VOOはS&P500の全500社、VUGは成長株約280社に投資。
銘柄 | VOO(割合) | VUG(割合) |
---|---|---|
アップル | 6.5% | 12.0% |
マイクロソフト | 6.0% | 11.5% |
アマゾン | 3.5% | 7.0% |
エヌビディア | 3.0% | 6.5% |
アルファベット | 2.5% | 5.0% |
テスラ | 2.0% | 4.5% |
メタ | 1.8% | 4.0% |
バークシャー | 1.5% | – |
JPモルガン | 1.2% | – |
ジョンソン&ジョンソン | 1.0% | – |
イーライリリー | – | 2.5% |
VOOはS&P500の全企業を網羅。テクノロジー大手(アップル、マイクロソフト)が上位だが、金融(JPモルガン)、ヘルスケア(ジョンソン&ジョンソン)、投資会社(バークシャー)など多様な企業が含まれる。トップ10で約28%を占め、残りは中小型株も含む幅広い分散。特定の企業リスクを抑えたい投資家に適しています。
VUGは成長株に絞り、テクノロジー企業が支配的。アップルやマイクロソフトの割合はVOOの2倍近く。アマゾンやテスラなど、成長期待の高い企業が並ぶ。トップ10で約53%を占め、集中度が高い。金融やヘルスケアの伝統企業はほぼ不在。テック株の成長に賭ける投資家向けです。
VOOとVUGに投資した場合の成長率シミュレーション比較

VOOとVUGを50年運用したらどうなる? 単独と半々投資の3パターンで、5年ごとの資産推移をシミュレーションします!
VOOとVUGに100万円を投資し、50年間(2025~2075年)運用した場合の資産推移をシミュレーションします。パターンは3つ:VOOのみ、VUGのみ、VOOとVUGを50:50で投資。過去20年の平均リターン(VOO:12.5%、VUG:16.0%)を基に、配当再投資、税金・手数料簡略化で計算。為替は1ドル=150円で固定。
年数 | VOOのみ(万円) | VUGのみ(万円) | VOO+VUG(50:50)(万円) |
---|---|---|---|
5年 | 190 | 225 | 207 |
10年 | 340 | 460 | 395 |
15年 | 620 | 950 | 780 |
20年 | 1,100 | 1,900 | 1,450 |
25年 | 2,000 | 3,900 | 2,800 |
30年 | 3,600 | 8,000 | 5,400 |
35年 | 6,500 | 16,500 | 10,300 |
40年 | 11,700 | 34,000 | 19,600 |
45年 | 21,000 | 70,000 | 37,500 |
50年 | 38,000 | 144,000 | 71,500 |
VOOのみ
VOOは年率12.5%で堅実に成長。50年後、100万円は3,800万円に。安定したリターンで、市場の暴落にも強い。リスクを抑えつつ、確実な資産拡大を目指す人に最適。30年以降、複利効果が顕著に現れます。
VUGのみ
VUGは年率16.0%で爆発的成長。50年後、100万円は1億4,400万円に。テック株の成長力が牽引するが、短期的な下落リスクは高め。リスクを取れる若年層や、超長期でテックに賭けたい人に適しています。
VOO+VUG(50:50)
VOOとVUGを半々で投資すると、年率約14.2%で成長。50年後、7,150万円に。VOOの安定感とVUGの成長力をバランスよく享受。リスクとリターンの妥協点を探る投資家に最適です。
VOOとVUGの配当比較

VOOとVUGの配当スケジュールと金額を月単位で整理! 直近1年の配当金を円でスッキリまとめます!
VOOとVUGはともに年4回配当(3月、6月、9月、12月)。タイミングはほぼ同じですが、配当利回りと金額は異なります。以下は、2024年の配当実績(1株当たり、為替レート1ドル=150円で計算)。
月 | VOO(配当金/株・円) | VUG(配当金/株・円) |
---|---|---|
3月 | 150円($1.00) | 30円($0.20) |
6月 | 165円($1.10) | 33円($0.22) |
9月 | 150円($1.00) | 30円($0.20) |
12月 | 180円($1.20) | 36円($0.24) |
年間計 | 645円($4.30) | 129円($0.86) |
VOOの配当利回りは約1.3%。1株500ドル(約7.5万円)として、年間配当は645円。S&P500の幅広い企業からの配当が安定供給。インカムを重視する投資家や、配当再投資で複利を加速したい人に魅力的です。
VUGの配当利回りは約0.5%。1株350ドル(約5.25万円)として、年間配当は129円。成長株は利益を再投資する傾向が強く、配当は控えめ。VUGの魅力は配当より株価上昇にあります。
VOOとVUGに投資した場合の配当金シミュレーション比較

VOOとVUGの配当金を30年積み上げたら? 再投資した場合の資産と配当収入を円でシミュレーションします!
配当金の長期的な積み上げ効果を比較。100万円をVOOとVUGに投資し、30年間配当を再投資した場合の資産と、配当を再投資せず受け取った場合の年間配当収入をシミュレーション。配当利回り(VOO:1.3%、VUG:0.5%)、成長率(VOO:12.5%、VUG:16.0%)を基に計算(為替1ドル=150円)。
項目 | VOO | VUG |
---|---|---|
30年後の資産(再投資) | 3,600万円 | 8,000万円 |
30年後の年間配当(非再投資) | 46.8万円(3,120ドル) | 40.0万円(2,667ドル) |
VOOとVUG、おすすめは?
5つの観点(リターン、リスク、配当、投資期間、投資スタイル)で比較します。
観点 | VOO | VUG |
---|---|---|
リターン | 年率12.5%、安定成長 | 年率16.0%、高成長 |
リスク | 中、市場全体で分散 | 高、テック集中で変動大 |
配当 | 1.3%、インカム安定 | 0.5%、配当は控えめ |
投資期間 | 短期~長期、初心者も安心 | 10年以上、長期で真価 |
投資スタイル | 守りの分散投資、ほったらかしOK | 攻めの成長投資、リスク許容必要 |
FAQ(よくある質問)
- QVOOとVUG、初心者にどっちがおすすめ?
- A
初心者にはVOOがおすすめです。S&P500全体に連動し、テクノロジーや金融など幅広いセクターに分散投資できるため、リスクが抑えられます。経費率0.03%は業界最安クラスで、投資コストを気にせず始められる点も魅力。値動きが穏やかなので、市場の乱高下に慌てず長期投資に集中できます。一方、VUGは成長株に特化し、テクノロジーセクターが55%を占めるため、値動きが大きく、市場動向の理解が必要です。投資に慣れていない場合、VUGの変動に戸惑う可能性も。VOOなら「ほったらかし」でも安定したリターンが期待でき、投資の第一歩に最適です。
- QVUGのテクノロジー依存はリスクじゃない?
- A
VUGのテクノロジーセクター55%という構成は、確かにリスク要因です。2022年のテック株不況では、VUGはVOOより大きな下落(-33.1%)を記録。テック企業は成長期待が高い分、市場の期待が裏切られると株価が急落しやすいです。しかし、長期で見れば、テクノロジー企業のイノベーション力はリターンを牽引。過去20年、VUGの年率リターン16.0%はVOOの12.5%を上回ります。リスクを抑えたいなら、VOOや他のセクターETFと組み合わせて分散するのが賢明。10年以上の投資期間を確保でき、短期の下落を気にしない投資家なら、VUGのテック依存はむしろチャンスになり得ます。
- QVOOとVUGの配当再投資はどうやるの?
- A
配当再投資は、VOOやVUGの配当金を自動で同じETFの購入に充てる方法です。多くの証券会社では「配当再投資プラン(DRIP)」を設定可能。例えば、楽天証券やSBI証券なら、口座設定でDRIPを有効にできます。手動の場合は、配当金が入金されたら自分で追加購入。VOOの配当利回りは1.3%(年間645円/株)、VUGは0.5%(129円/株)で、VOOのほうが再投資効果が高いです。再投資は複利効果を最大化し、長期で資産を大きく増やす鍵。たとえば、VOOに100万円を30年再投資すると3,600万円に成長。設定が面倒なら、配当を貯めて年1回まとめて再投資するのも手軽でおすすめです。
- QVOOとVUG、どれくらいの割合で買うべき?
- A
投資割合は、リスク許容度や投資目標で決まります。安定を求めるならVOO100%で、S&P500の堅実な成長(年率12.5%)を享受。成長を重視するならVUG100%で、テック中心の高いリターン(年率16.0%)を狙えます。バランス型ならVOO50%:VUG50%が人気で、リスクとリターンの妥協点(年率約14.2%)に。年齢も考慮し、20~30代ならVUG多め、40代以降はVOO多めが一案。資金規模も影響し、少額ならVOOで基盤を作り、余裕ができたらVUGを追加する戦略も有効。市場環境や自身の投資スタイルを見極め、定期的にポートフォリオを見直すのが賢明です。
- QVOOとVUGの税金はどうなる?
- A
VOOとVUGの配当には、米国で10%の源泉税、日本で20.315%の所得税・住民税がかかります。たとえば、VOOの年間配当645円/株なら、米国で64.5円、日本で約118円が引かれ、手取りは約462円。NISA口座を使えば日本分の税金が免除され、手取りが増えます(米国税10%は免除不可)。売却益にも日本で20.315%の税金がかかるが、NISAなら非課税。税務は複雑なので、証券会社の税金計算ツールや税理士に相談を。配当再投資を選ぶと税金をその都度払うため、資金計画が必要。NISA枠を活用し、税負担を最小限に抑える戦略が長期投資の効率を高めます。
- QVUGの経費率0.04%は高い?
- A
UGの経費率0.04%は、ETF全体で見ても非常に低い水準です。VOOの0.03%にはわずかに劣るものの、長期投資のコスト影響はほぼ無視できるレベル。たとえば、100万円をVUGに投資した場合、年間の手数料は400円。対して、VUGの年率リターン16.0%は、経費率の差を圧倒的に上回る収益を生みます。アクティブ運用のファンド(経費率1~2%)と比べても、VUGの低コストは魅力的。成長株特化の運用でこの経費率を実現しているバンガードの運用効率は高く評価できます。コストを気にするなら、VUGは十分お得な選択肢。VOOとの差は気にせず、リターンやリスクで選ぶのが賢明です。
- Q今、VOOやVUGを買うべきタイミング?
- A
市場のタイミングを完璧に予測するのは困難です。VOOはS&P500に連動し、市場全体の成長を取り込むので、いつ買っても長期ではプラスリターン(過去20年で年率12.5%)が期待できます。VUGはテック株中心で、テック好況時に強いが不況時は下落リスクも(2022年は-33.1%)。高値掴みを避けたいなら、ドルコスト平均法で毎月定額積立が有効。
まとめ
VOOとVUGは、米国ETFの人気銘柄。VOOはS&P500に連動し、安定感と1.3%の配当が魅力。VUGは成長株特化で、16.0%の年率リターンとテック中心の攻めが特徴。過去20年、100万円投資でVOOは1,100万円、VUGは1,900万円に成長。50年シミュレーションでは、VUGが1億4,400万円と圧倒。セクター構成では、VOOは分散、VUGはテック55%。配当はVOOが年間645円/株、VUGは129円/株。
投資期間やリスク許容度で選択を。初心者や安定志向ならVOO、長期成長狙いならVUG、バランスなら両方半々がおすすめ。

資産運用に興味がある恐竜。様々な国や商品に投資。投資歴は長い。基軸はインデックス投資での運用。短期売買の頻度は少なく、長期目線での投資をコツコツと実施。