【ETF比較】VOOとBNDは合わせて保有するのがおすすめ

VOO BND ETF

この記事のポイント

VOOはS&P500に連動し、成長性重視。BNDは債券市場全体をカバーし、安定性が強み。
過去10年でVOOは約2.5倍、BNDは約1.2倍に成長。リスクとリターンの違いが明確。
成長志向ならVOO、安定志向ならBND。両方を活用すればリスク分散とリターンの両立が可能。

VOOとBNDの特徴

ぽこ

VOOとBNDの基本をサクッと比較! 投資スタイルに合う特徴や強みをチェックできますよ!

VOOはS&P500指数に連動し、米国の主要企業500社に分散投資できるETFです。

BNDは米国債や社債など幅広い債券市場をカバーし、安定性を重視する投資家に人気です。

まず、VOOの最大の魅力は、米国の経済成長をそのまま取り込める点にあります。アップルやマイクロソフトといった大型株が中心で、経費率は0.03%と非常に低コスト。長期的な値上がり益を狙いたい投資家にとって、成長性とコストのバランスが優れています。

一方、BNDは債券市場全体に投資することで、安定した収益を目指します。経費率は0.035%とこちらも低く、株価の急落時にも値動きが穏やか。配当利回りは約3~4%で、定期的なインカムゲインを重視する投資家に適しています。

どちらもバンガード社が運用し、信頼性は高いですが、投資目的によって使い分けが重要です。VOOは成長志向、BNDは安定志向と、ポートフォリオのバランスを考える際の組み合わせとしても優秀です。

VOOとBNDの特徴比較表

項目VOOBND
投資対象S&P500(米国大型株500社)米国債・社債(約1万銘柄)
経費率0.03%0.035%
配当利回り約1.3%(2025年時点)約3.5%(2025年時点)
リスク高い(株式市場の変動に連動)低い(債券中心で安定)
運用開始2010年2007年

おすすめポイント比較表

項目VOOBND
成長志向米国経済の成長を直接反映成長性は控えめ
安定性市場変動に敏感値動きが穏やか
インカム配当は控えめ定期的な配当が高め
初心者向けシンプルで長期投資に最適リスクを抑えたい人に好適

VOOは攻めの投資、BNDは守りの投資と、目的に応じた選択が可能です。

VOOとBNDのパフォーマンス比較(株価推移・成長率)

ぽこ

VOOとBNDの過去10年のパフォーマンスをズバリ解説! 表で成長率や騰落率をチェックして、投資のイメージを掴んでくださいね!

VOOはS&P500に連動するため、米国経済の好調な時期には高いリターンを記録します。特に2010年代後半から2020年代初頭は、テック企業の成長に牽引され、年平均成長率は約12~14%と堅調でした。ただし、2022年のような金利上昇局面では一時的に下落。騰落率の変動幅が大きい点は、株式ETFの特徴です。

対してBNDは、債券市場の特性上、株価の上下が穏やかです。年平均成長率は約2~4%で、VOOほどの爆発力はありませんが、コロナショックや2022年の市場混乱時でも下落幅は小さめ。金利が低い時期にはリターンが伸び悩む一方、安定性を求める投資家には安心感があります。

VOOとBNDの10年パフォーマンス表

VOO終値(ドル)VOO成長率(%)VOO騰落率(%)BND終値(ドル)BND成長率(%)BND騰落率(%)
2015188.61.4-0.780.80.6-0.5
2016205.59.011.980.7-0.1-0.1
2017245.319.421.881.61.13.5
2018229.7-6.3-4.479.9-2.1-0.1
2019295.828.831.584.05.18.7
2020343.716.218.488.25.07.5
2021436.727.128.784.7-4.0-1.9
2022351.3-19.6-18.172.2-14.7-13.1
2023436.824.426.377.77.65.7
2024478.19.58.879.52.32.5

VOOは10年間で約2.5倍に成長し、BNDは約1.2倍

VOOとBNDのセクター構成比較

ぽこ

VOOとBNDの投資先って何が違うの? セクター構成を表で比較して、どんな企業や債券に投資してるかまるわかりです!

VOOはS&P500の株式で構成され、特定の業界に偏りつつも幅広いセクターをカバー。BNDは債券市場全体を対象とし、発行体の種類や債券の特性で分類されます。

VOOのセクター構成は、情報技術(約30%)が最大で、アップルやエヌビディアなど成長企業の影響が強いです。次いで金融(13%)、ヘルスケア(12%)、消費財(10%)が続き、米国の主要産業を網羅。エネルギーや公益事業は比率が低く、成長志向のポートフォリオといえます。

一方、BNDは債券ETFなので、セクターは債券の発行体で分類されます。約65%が米国政府債(財務省証券など)、20%が投資適格社債、15%がモーゲージ担保証券(MBS)です。政府債の比率が高いため信用リスクは低めですが、金利上昇局面では価格が下落しやすい。社債は金融やエネルギー企業が多く、景気動向にやや敏感です。

セクター構成比較表

セクターVOO(%)BND(%)
情報技術30
金融1310(社債)
ヘルスケア125(社債)
消費財10
政府債65
モーゲージ担保証券15

VOOとBNDの構成銘柄比較

ぽこ

VOOとBNDの中身をのぞいてみよう! どんな企業や債券が入ってるのか、比べて投資のイメージを掴めますよ!

VOOの構成銘柄は、時価総額加重で選ばれ、上位はGAFAM(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト)やエヌビディアが占めます。トップ10銘柄で全体の約30%を占め、特にアップル(7%)とマイクロソフト(6.5%)の影響が大きいです。金融ではJPモルガン、ヘルスケアではイーライリリーなど、米国のリーダー企業が揃います。この集中度の高さが、VOOの成長性とリスクの両方を生み出しています。

BNDは債券ETFのため、個別銘柄というより発行体や債券タイプで構成が決まります。米国政府債が65%を占め、残りはバンク・オブ・アメリカやファイザーなどの社債、住宅ローン担保証券など。債券は満期やクーポン率が多様で、個々の影響は小さいですが、金利環境や発行体の信用力がパフォーマンスに影響します。

構成銘柄比較表

VOO上位銘柄(比率)BND主要発行体(比率)
アップル(7%)米国政府債(65%)
マイクロソフト(6.5%)バンク・オブ・アメリカ社債(1%)

VOOとBNDに投資した場合の成長率シミュレーション比較

ぽこ

VOOとBNDに長期間投資したらどうなる? 50年のシミュレーションを表で比較して、資産の増え方が見えますよ!

ここでは、VOOとBNDにそれぞれ100万円、または両方に50万円ずつ投資した場合の50年間(2025~2075年)の資産推移を5年ごとに計算します。過去の平均リターン(VOO: 10%、BND: 4%)と配当再投資を前提に、複利効果を考慮します。

VOO単独の場合、株式市場の成長を背景に資産は大きく増加します。10%の年平均リターンなら、20年で約672万円、50年で約1.17億円に

BND単独では、4%のリターンで安定成長。20年で約219万円、50年で約710万円。値動きは穏やかで、債券の利回りが安定収入を生みます。

VOOとBNDを50:50で組み合わせると、リスクとリターンのバランスが取れます。20年で約400万円、50年で約3,300万円

年数VOO(万円)BND(万円)VOO+BND(50:50)(万円)
5161121141
10259148203
20672219400
301,745324805
404,5264781,620
5011,7397103,300

VOOとBNDの配当比較

ぽこ

VOOとBNDの配当ってどんな感じ? 2024年の配当タイミングと金額をまとめて、収入のイメージを掴めます!

VOOとBNDはともに年4回の配当を提供し、タイミングは3月、6月、9月、12月です。ここでは、2024年の直近配当実績を基に、1株あたりの配当額を円(1ドル=150円で計算)でまとめます。

VOOの2024年配当は、1株あたり約1.5ドル(年間約6ドル)。S&P500の配当利回り(約1.3%)を反映し、成長企業が多いため控えめです。円換算で年間約900円。

BNDは1株あたり約0.25ドル(年間約3ドル)、利回りは約3.5%。債券のクーポン収入を基に、安定した配当が特徴。円換算で年間約450円。

2024年配当タイミングと金額表

VOO配当(円/株)BND配当(円/株)
3月225112.5
6月225112.5
9月225112.5
12月225112.5
年間合計900450

VOOとBNDに投資した場合の配当金シミュレーション比較

ぽこ

VOOとBNDの配当を長期間受け取ったら? 50年の配当シミュレーションを円で比較して、収入の違いがわかりますよ!

VOOとBNDに100万円ずつ投資し、50年間の配当総額をシミュレーションします。配当再投資はせず、年利回り(VOO: 1.3%、BND: 3.5%)と株価成長率(VOO: 10%、BND: 4%)を基に、円(1ドル=150円)で計算します。

VOOは初期投資100万円で1,000株(1株約15,000円)。初年度配当は約90万円(1株900円)。株価が10%成長すると、50年後には配当も増加し、年間約8,100万円に。50年間の累計配当は約1.2億円。

BNDは1,000株(1株約12,000円)。初年度配当は約45万円。株価が4%成長し、50年後の年間配当は約320万円。累計配当は約4,800万円。

年数VOO年間配当(万円)BND年間配当(万円)
514555
1023567
2062099
301,620146
404,200215
508,100320

VOOとBND、おすすめは?

投資家ごとに目的やリスク許容度が異なるため、VOOとBNDを5つの観点(成長性、安定性、配当収入、コスト、インフレ対応力)で比較し、どちらが適しているかを整理します。

観点VOOBND
成長性高い(年10%程度)控えめ(年4%程度)
安定性市場変動に敏感値動き穏やか
配当収入低め(1.3%)高め(3.5%)
コスト経費率0.03%(優秀)経費率0.035%(優秀)
インフレ対応株式の成長で強い債券はインフレに弱い

FAQ(よくある質問)

Q
VOOとBNDの違いは何ですか?
A

VOOはS&P500に連動する株式ETFで、米国の主要500社に投資。成長性が高く、年10%程度のリターンが期待できるが、市場変動リスクも大きい。BNDは米国債券市場全体をカバーするETFで、約3.5%の配当利回りと安定性が特徴。金利変動に影響を受けやすい。投資目的やリスク許容度で使い分けが重要。両者を組み合わせると、成長と安定のバランスが取れる。

Q
初心者はどちらを選ぶべきですか?
A

投資初心者なら、長期的な資産成長を目指す場合はVOOがおすすめ。米国経済の成長を取り込みやすい。一方、安定した収入やリスク抑制を重視するならBNDが適している。両方を50:50で組み合わせるのも、初心者向けのバランス型ポートフォリオとして有効。自身の目標やリスク許容度を考慮して選ぶとよい。

Q
配当には税金がかかりますか?
A

VOOとBNDの配当には、米国で10%の源泉徴収税がかかり、日本でも所得税・住民税(約20%)が課税される。ただし、NISA口座を利用すれば日本の税金が非課税に。税引き後の実質リターンを計算し、投資計画を立てることが大切。確定申告で外国税額控除を活用するのも有効。

Q
金利上昇時にどうなりますか?
A

金利上昇時、VOOは株式市場への影響が限定的だが、成長株が下落する場合がある。BNDは債券価格が下落しやすく、短期的な損失リスクが高まる。ただし、長期保有なら配当再投資で影響を緩和可能。金利環境を考慮し、ポートフォリオのバランスを調整するとよい。

Q
VOOとBNDの経費率は高いですか?
A

VOOの経費率は0.03%、BNDは0.035%と、業界でも非常に低い水準。低コストで運用できるため、長期投資のリターンを最大化しやすい。バンガードの信頼性も高く、コスト意識の高い投資家に最適。手数料を抑えるため、取引手数料無料の証券会社を選ぶとさらにお得。

Q
どの証券会社で買えますか?
A

VOOとBNDは、SBI証券、楽天証券、マネックス証券などの主要ネット証券で購入可能。多くの証券会社が米国ETFの取引手数料無料キャンペーンを実施中。為替手数料や口座管理料も比較し、コストを抑えた証券会社を選ぶのが賢明。事前に口座開設を済ませておくとスムーズ。

Q
短期投資に向いていますか?
A

VOOとBNDは長期投資向けに設計されており、短期投資には不向き。VOOは株価変動が大きく、BNDも金利変動で価格が動く。短期では損失リスクが高まるため、5年以上保有を前提に計画を立てるのが理想。市場のタイミングを気にせず、積立投資でリスクを分散させるとよい。

まとめ

VOOとBNDは、米国市場への投資をシンプルかつ低コストで実現するETFです。

VOOはS&P500の成長性を活かし、長期的な資産拡大を目指す投資家に最適。一方、BNDは債券市場の安定性を重視し、定期収入やリスク分散を求める人に適しています。過去10年のパフォーマンスやセクター構成、配当シミュレーションを見ても、両者は補完関係にあり、組み合わせることでバランスの取れたポートフォリオが構築可能です。投資目的やリスク許容度に応じて、VOOで攻め、BNDで守る戦略を検討しましょう。

執筆者:ぽこ

資産運用に興味がある恐竜。様々な国や商品に投資。投資歴は長い。基軸はインデックス投資での運用。短期売買の頻度は少なく、長期目線での投資をコツコツと実施。

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