【比較】SCHD vs VYM|成長と配当目当てならSCHD、安定を取るならVYM

SCHD VYM ETF

この記事のポイント

SCHDは高配当・高増配率、VYMは分散投資で安定感。
10年以上の長期投資ならSCHD、1~3年ならVYMがリターン優勢。
50年シミュレーションではSCHDが資産成長で上回るが、VYMは低リスク。

SCHDとVYM、どちらがリターンが大きいか(過去実績をもとにシミュレート)

過去実績を元にした場合、どちらが儲かるか?

長期ではSCHDのほうがリターンが大きい

以下はシミュレーション結果(年率リターンは過去実績を基に算出、配当再投資込み、税金考慮せず)。

期間SCHD資産額(万円)VYM資産額(万円)
1年112.9116.1
3年130.2136.4
5年180.5169.8
10年298.7259.3
15年512.3428.1
20年(推定)873.6705.2

SCHDは10年以上の長期投資で高い増配率(10年平均11.1%)がリターンを押し上げます。一方、VYMは短期での安定感が魅力。投資期間や市場環境で選択肢が変わります。

SCHDとVYMの特徴

SCHDは財務健全性と増配実績を重視した約100銘柄に投資VYMは幅広い分散を重視し、約550銘柄をカバー。以下に特徴を比較します。

項目SCHDVYM
運用会社チャールズ・シュワブバンガード
連動指数ダウ・ジョーンズUSディビデンド100FTSEハイディビデンド・イールド
銘柄数約100銘柄約550銘柄
経費率0.06%0.06%
配当利回り(2025年)3.68%2.88%
増配率(10年平均)11.1%6.8%
運用資産総額約658億ドル約600億ドル

おすすめポイント

投資家タイプSCHDのおすすめポイントVYMのおすすめポイント
長期投資家高い増配率で配当成長分散投資でリスク低減
短期投資家ヘルスケア中心の安定性金融・半導体で短期リターン
リスク回避型財務健全性の高い銘柄約550銘柄の幅広い分散

SCHDは増配期待とリターンのバランスが良く、VYMは保守的な投資に適しています。

SCHDとVYMのパフォーマンス比較(株価推移・成長率)

SCHDとVYMの株価推移は、市場環境やセクター構成の違いで異なります。以下は2015年から2024年までの株価成長率(年率、配当再投資込み)と騰落率(年初からの価格変動率)。

SCHD成長率(%)VYM成長率(%)
20152.50.8
201616.717.0
201720.816.4
2018-5.6-5.9
201927.324.2
202015.10.7
202129.726.2
2022-3.20.4
20234.66.6
202412.916.1

SCHDは2019年や2021年の上昇相場で高いリターンを記録。VYMは2022年の下落相場で相対的に安定。騰落率では、SCHDのボラティリティ(標準偏差)は約14%、VYMは約13%で、VYMがやや低リスク

SCHDとVYMのセクター構成比較

SCHDはヘルスケアや生活必需品の比率が高く、ディフェンシブな性格VYMは金融や半導体の比率が高めで、景気敏感な傾向があります。以下は2024年12月末時点のセクター構成(割合は概算)。

セクターSCHD(%)VYM(%)
金融1520
ヘルスケア1812
生活必需品1713
情報技術910
エネルギー1011
産業1210
一般消費財109
通信85
その他2130

SCHDはヘルスケアと生活必需品の割合が高く、景気後退時でも安定した配当が期待できます。VYMは金融セクターの割合が高く、金利上昇局面で有利。情報技術の割合は両者とも低く、GAFAMなどの成長株はほぼ含まれません。

SCHDとVYMの構成銘柄比較

SCHDは約100銘柄VYMは約550銘柄に投資。SCHDは上位10銘柄で約40%を占め、VYMは約25%と分散度が異なります。以下は2025年5月時点の上位銘柄(一部)。

SCHD上位銘柄VYM上位銘柄
コカ・コーラブロードコム
ベライゾンJPモルガン
ブリストル・マイヤーズエクソン・モービル
シェブロンプロクター&ギャンブル
アルトリアホーム・デポ

SCHDは配当成長率と財務健全性を重視し、コカ・コーラやベライゾンなど安定配当企業が中心。VYMはブロードコムやJPモルガンなど、市場平均以上の配当利回りを持つ大型株を幅広く含みます。SCHDは集中投資によるリターン追求、VYMは分散によるリスク低減が特徴です。

SCHDとVYMに投資した場合の成長率シミュレーション比較

長期投資の資産成長をシミュレーションします。初期投資100万円、配当再投資、SCHDの年率リターン11.5%、VYMは9.9%を前提(過去10年平均)。両方投資は50:50で分配。税金は考慮せず。

年数SCHD(万円)VYM(万円)両方(万円)
5年180.5169.8175.1
10年298.7259.3278.5
15年512.3428.1469.7
20年873.6705.2787.5
25年1490.11163.21318.6
30年2541.91918.82216.2
35年4336.53164.93725.1
40年7397.25218.66260.7
45年12617.58607.910520.3
50年21519.814194.517683.9

SCHDは高い増配率とリターンで長期的に大きく成長VYMは安定感があるがリターンは控えめ。両方投資はリスク分散と成長のバランスが取れます。市場環境や増配率の変動に注意が必要です。

SCHDとVYMの配当比較

SCHDとVYMはともに年4回(3、6、9、12月)配当を支払います。2024年の配当実績を基に、1株当たり配当額を円換算(1ドル=150円)。SCHDの株価は約90ドル、VYMは約130ドルで計算。

SCHD配当(円)VYM配当(円)
3月149.85113.25
6月151.50114.75
9月150.75112.50
12月152.25116.25
年間合計604.35456.75

SCHDの年間配当利回りは3.68%(約604円)、VYMは2.88%(約457円)。SCHDは配当額と利回りが高く、増配率もVYMを上回るため、配当収入を重視する投資家に有利です。

SCHDとVYMに投資した場合の配当金シミュレーション比較

100万円を投資した場合の配当シミュレーション。SCHDの増配率11.1%、VYMは6.8%(過去10年平均)、為替レートは150円で固定。配当は再投資せず単利運用。

年数SCHD年間配当(円)VYM年間配当(円)
初年度33,90027,300
5年後47,80034,500
10年後75,20053,800
15年後118,40083,900
20年後186,300130,800

SCHDは高い増配率により配当が急速に成長。VYMは安定した配当成長だが、SCHDに比べると控えめ。配当収入を重視するならSCHDが有利ですが、市場環境の変動に注意が必要です。

SCHDとVYM、おすすめは?

投資家の目的に応じてSCHDとVYMのどちらが適しているか、5つの観点で比較します。

観点SCHDVYM
配当利回り3.68%で高配当、増配率11.1%2.88%で安定、増配率6.8%
長期リターン10年で年率11.5%、成長性高い10年で年率9.9%、安定性重視
分散性約100銘柄、集中度高め約550銘柄、分散性高い
リスク耐性ヘルスケア中心でディフェンシブ金融中心で金利変動に敏感
投資しやすさ楽天・SBIで投資信託購入可SBI・楽天で投資信託、NISA対応

FAQ(よくある質問)

まとめ

SCHDとVYMは米国高配当ETFの代表格。SCHDは高い配当利回りと増配率で長期投資に強く、約100銘柄の集中投資で成長性を追求。VYMは約550銘柄の分散投資で安定感があり、短期リターンも最近は優勢。過去10年ではSCHDがリターンで上回るが、1~3年ではVYMが勝る。セクター構成では、SCHDはヘルスケア中心でディフェンシブ、VYMは金融中心で景気敏感。50年シミュレーションではSCHDが大きく資産を増やすが、VYMはリスク低減に優れる。投資期間や目標に応じて選択を。

執筆者:ぽこ

資産運用に興味がある恐竜。様々な国や商品に投資。投資歴は長い。基軸はインデックス投資での運用。短期売買の頻度は少なく、長期目線での投資をコツコツと実施。

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