この記事のポイント
S&P500とオルカンとは?
S&P500とは?
S&P500はあまり知られていないかもしれませんが、「Standard & Poor’s 500 Index」の略です。
米国株式市場を代表する株価指数で、米国の主要な上場企業500社の株価を基に算出さています。そのなかには、Apple、Microsoft、Amazonなど、世界的に影響力のある企業が含まれており、米国経済全体の健康状態を示す指標として広く利用されています。S&P500は時価総額加重型の指数であり、各企業の株価がその企業の市場価値に応じて指数に反映されます。長期的に見て、S&P500は安定した成長をしているため、多くの投資家にとって人気の投資先となっています。
オルカンとは?
オルカンは、「全世界株式(オール・カントリー)」の略です。
指数として有名なのはMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)で、世界中の株式市場の健康状態を示す指数となっています。具体的には、先進国だけでなく新興国も含む約47か国が対象となっており、合計で約3,000社以上の企業を含みます。オルカンは、特定の国や地域に依存せず、世界全体の経済成長を享受したいと考える投資家にとって、魅力的な選択肢となっています。多くの投資家にとって、シンプルかつ効率的に分散投資を実現できる手段として高く評価されています。
S&P500とオルカンの概要を表にまとめてみると
S&P500(VOO) | オルカン(VT) | |
---|---|---|
設定日 | 2010年9月9日 | 2008年6月26日 |
純資産額 | 477(十億ドル) | 37(十億ドル) |
構成銘柄数 | S&P500種指数の全構成銘柄(約500銘柄) | 全世界の投資可能な市場時価総額の90%以上をカバー(約2,900銘柄) |
ベンチマーク | S&P 500 Index | ftse global all cap index |
ベンチマーク乖離率 | 0.01% | 0.06% |
1株あたり価格 | 486(ドル) | 110(ドル) |
経費率 | 0.03% | 0.07% |
配当利回り | 1.46% | 2.08% |
年利リターン(1年) | 21.38% | 16.14% |
年利リターン(3年) | 8.05% | 4.03% |
年利リターン(5年) | 14.66% | 10.93% |
VOOもVTもバンガード社が出しているETFです。バンガード社だけあって、経費率がものすごく低いですね。
設定日はともに同じくらいで、オルカン(VT)のほうが若干早くに設定されています。1 純資産額をみるとS&P500(VOO)のほうがはるかに人気であることがわかります。設定日がVOOのほうがあとなのにも関わらず、10倍以上も純資産額が違うということからも、その人気度合いがわかります。
投資対象先の構成銘柄においては、VOOが500銘柄なのに対してVTが2900銘柄と分散度合いが異なります。分散効果によるリスク度合いの低減という観点からは、VTのほうが勝るといえるでしょう。
1株あたりの買い易さにおいては、VOOが約500ドル2なので、日本円にして約7万程度で、VTは約2万円となっています。VTのほうが断然買いやすいと思います。配当利回りもVTのほうが高くなっていますね。安定志向での投資方針の方にはVTはもってこいのETFですね。
その分、リターンの高さはVOOのほうが高くなっています。VTは分散している分の安定性はありボラティリティもVOOより低くなりがちですが、リターンもその分さがる結果となっています。
S&P500とオルカンはなぜ人気なのか?
S&P500が人気の理由
広範な分散投資を行えるため
S&P500は、米国の主要企業500社の株価を基にした指数で、これに投資することで一度に幅広い業界やセクターに分散投資できます。特定の企業や業界のリスクが軽減され、ポートフォリオの安定性が向上します。分散投資は、長期的なリターンを得る手段として非常に人気です。
過去実績が高いため
S&P500は長期的に見て、他の多くの投資対象よりも安定したリターンを出しています。過去数十年にわたるデータを見ると、平均年率リターンは約7〜10%であり、インフレを考慮しても資産を増やすのに適した選択肢となっています。20年投資した場合においては、今のところ100%の確率で利益を出しています。
低コストでの投資が可能であるため
S&P500に連動するインデックスファンドやETFは、一般的に信託報酬や手数料が非常に低く設定されています。これは、他のアクティブファンドや個別株投資と比較して、長期的にコストを抑えた運用ができるため、資産形成において非常に有利となっています。
市場を代表する指数としての信頼性が高いため
S&P500は、米国経済の健康状態を反映する最も代表的な指数として広く認識されています。米国の株式市場全体の約80%をカバーしているため、米国経済全体のパフォーマンスを的確に反映し、グローバルな市場の動向にも敏感に反応します。この信頼性が、投資家に安心感を与えています。
長期的な経済成長への期待が高いため
米国経済は、長期的に見て安定した成長を遂げており、その主要な企業群に投資できるS&P500は、未来の経済成長の恩恵を享受できる投資先です。特に米国はイノベーションと技術革新の中心地であり、今後も世界経済のリーダーであり続けると期待されています。
オルカンが人気の理由
グローバル規模での分散投資ができるため
オルカンは、全世界の株式市場に広く分散投資できるインデックスファンドです。日本、米国、新興国を含む50カ国以上の企業に投資することで、特定の地域やセクターに偏らないリスク分散が実現されます。これにより、地域ごとの経済状況や市場の変動に強く、安定したリターンを得やすいというメリットがあります。
過去実績が高いため
オルカンは、全世界の株式市場に分散投資することで、個別の株価変動に対するリスクを軽減し、安定したパフォーマンスを発揮しています。過去のデータでも、全世界の株式市場が長期的に成長していることが示されており、これに連動するオルカンも堅実なリターンを提供しています。長期的な資産形成を目指す投資家にとって、この安定感が大きな魅力となっています。
低コストでの投資が可能であるため
オルカンは、信託報酬やその他の運用コストが低く抑えられており、長期投資を行う上で非常に有利です。低コストで運用できるインデックスファンドは、長期的なリターンを最大化するための重要な要素となります。また、個別株や他のファンドと比べても、運用コストが安いため、投資家にとって魅力的な選択肢となっています。
シンプルで手間がかからないため
投資先の国や企業を選ぶ手間がないため、初心者でも簡単に投資できる点が人気の理由です。また、長期的に市場平均に連動するリターンを狙うだけでなく、リバランスなどの手間も不要です。これにより、投資を始める際の心理的なハードルが下がり、手間をかけずに資産運用が可能になります。
長期的な経済成長への期待が高いため
オルカンは、世界中の企業に投資することで、各国の経済成長の恩恵を幅広く受けることができます。特に、新興国の成長や技術革新がもたらすリターンを取り込むことができるため、将来的な資産増加を期待できる点が支持されています。また、経済成長が見込まれる国々への投資を自動的に行えることも、人気の理由です。
S&P500とオルカンが人気の理由をまとめると
S&P500とオルカンの構成銘柄
S&P500構成銘柄
ティッカーシンボル | 銘柄名 | 構成割合 | |
---|---|---|---|
1 | MSFT | マイクロソフト | 7.23% |
2 | NVDA | エヌビディア | 6.61% |
3 | AAPL | アップル | 6.60% |
4 | AMZN | アマゾン・ドット・コム | 3.85% |
5 | META | メタ・プラットフォームズ | 2.40% |
6 | GOOGL | アルファベット | 2.33% |
7 | GOOG | アルファベット クラスC | 1.95% |
8 | BRK-B | バークシャー・ハサウェイ | 1.60% |
9 | LLY | イーライ・リリー | 1.57% |
10 | AVGO | ブロードコム | 1.52% |
11 | JPM | JPモルガン・チェース・... | 1.26% |
12 | TSLA | テスラ | 1.19% |
13 | XOM | エクソン・モービル | 1.12% |
14 | UNH | ユナイテッドヘルス・グ... | 1.02% |
15 | V | ビザ | 0.89% |
16 | PG | プロクター・アンド・ギ... | 0.85% |
17 | COST | コストコ・ホールセール | 0.82% |
18 | MA | マスターカード | 0.79% |
19 | JNJ | ジョンソン&ジョンソン | 0.77% |
20 | HD | ホーム・デポ | 0.74% |
21 | MRK | メルク | 0.68% |
22 | ABBV | アッヴィ | 0.66% |
23 | NFLX | ネットフリックス | 0.63% |
24 | WMT | ウォルマート・ストアズ | 0.63% |
25 | BAC | バンク・オブ・アメリカ | 0.59% |
26 | CVX | シェブロン | 0.58% |
27 | AMD | アドバンスド・マイクロ... | 0.57% |
28 | KO | コカ・コーラ | 0.54% |
29 | CRM | セールスフォース・ドッ... | 0.54% |
30 | ADBE | アドビ・システムズ | 0.54% |
31 | ORCL | オラクル | 0.49% |
32 | PEP | ペプシコ | 0.49% |
33 | QCOM | クアルコム | 0.48% |
34 | TMO | サーモ・フィッシャー・... | 0.46% |
35 | LIN | リンデ | 0.46% |
36 | WFC | ウェルズ・ファーゴ | 0.45% |
37 | AMAT | アプライド・マテリアルズ | 0.43% |
38 | CSCO | シスコ・システムズ | 0.42% |
39 | ACN | アクセンチュア | 0.41% |
40 | MCD | マクドナルド | 0.40% |
41 | INTU | イントゥイット | 0.40% |
42 | ABT | アボット・ラボラトリーズ | 0.39% |
43 | TXN | テキサス・インスツルメ... | 0.39% |
44 | DIS | ウォルト・ディズニー | 0.39% |
45 | GE | GEエアロスペース | 0.38% |
46 | VZ | ベライゾン・コミュニケ... | 0.38% |
47 | DHR | ダナハー | 0.36% |
48 | AMGN | アムジェン | 0.36% |
49 | IBM | IBM | 0.35% |
50 | NOW | サービスナウ | 0.35% |
51 | CAT | キャタピラー | 0.35% |
52 | PFE | ファイザー | 0.34% |
53 | PM | フィリップ・モリス・イ... | 0.34% |
54 | ISRG | インテュイティブ・サー... | 0.34% |
55 | CMCSA | コムキャスト | 0.33% |
56 | UBER | ウーバー・テクノロジーズ | 0.33% |
57 | NEE | ネクステラ・エナジー | 0.32% |
58 | MU | マイクロン・テクノロジー | 0.32% |
59 | SPGI | S&Pグローバル | 0.31% |
60 | UNP | ユニオン・パシフィック | 0.30% |
61 | LRCX | ラムリサーチ | 0.30% |
62 | HON | ハネウェル・インターナ... | 0.30% |
63 | T | AT&T | 0.30% |
64 | BKNG | プライスライン・グループ | 0.29% |
65 | RTX | レイセオン・テクノロジ... | 0.29% |
66 | COP | コノコフィリップス | 0.29% |
67 | GS | ゴールドマン・サックス | 0.29% |
68 | INTC | インテル | 0.29% |
69 | AXP | アメリカン・エキスプレス | 0.29% |
70 | LOW | ロウズ | 0.27% |
71 | ELV | アンセム | 0.27% |
72 | ETN | イートン | 0.27% |
73 | TJX | TJX | 0.27% |
74 | C | シティグループ | 0.26% |
75 | MS | モルガン・スタンレー | 0.26% |
76 | VRTX | バーテックス・ファーマ... | 0.26% |
77 | PGR | プログレッシブ | 0.26% |
78 | SYK | ストライカー | 0.25% |
79 | BSX | ボストン・サイエンティ... | 0.25% |
80 | ADI | アナログ・デバイセズ | 0.25% |
81 | PANW | パロアルト・ネットワー... | 0.24% |
82 | SCHW | チャールズ・シュワブ | 0.24% |
83 | KLAC | KLAテンコール | 0.24% |
84 | BLK | ブラックロック | 0.24% |
85 | REGN | リジェネロン・ファーマ... | 0.24% |
86 | PLD | プロロジス | 0.23% |
87 | CB | チャブ | 0.23% |
88 | BA | ボーイング | 0.23% |
89 | MDT | メドトロニック | 0.23% |
90 | MMC | マーシュ・アンド・マク... | 0.23% |
91 | LMT | ロッキード・マーチン | 0.22% |
92 | UPS | ユナイテッド・パーセル... | 0.22% |
93 | DE | ディーア | 0.21% |
94 | ADP | オートマティック・デー... | 0.21% |
95 | TMUS | Tモバイル | 0.20% |
96 | AMT | アメリカン・タワー | 0.20% |
97 | CI | シグナ | 0.20% |
98 | SNPS | シノプシス | 0.20% |
99 | NKE | ナイキ | 0.20% |
100 | ANET | アリスタ・ネットワークス | 0.19% |
オルカン構成銘柄
ティッカーシンボル | 銘柄名 | 構成割合 | |
---|---|---|---|
1 | MSFT | マイクロソフト | 3.95% |
2 | AAPL | アップル | 3.64% |
3 | NVDA | エヌビディア | 3.49% |
4 | AMZN | アマゾン・ドット・コム | 2.13% |
5 | META | メタ・プラットフォームズ | 1.31% |
6 | GOOGL | アルファベット | 1.28% |
7 | GOOG | アルファベット クラスC | 1.07% |
8 | LLY | イーライ・リリー | 0.91% |
9 | AVGO | ブロードコム | 0.87% |
10 | BRK-B | バークシャー・ハサウェイ | 0.75% |
11 | JPM | JPモルガン・チェース・... | 0.69% |
12 | TSLA | テスラ | 0.65% |
13 | XOM | エクソン・モービル | 0.61% |
14 | UNH | ユナイテッドヘルス・グ... | 0.55% |
15 | V | ビザ | 0.49% |
16 | PG | プロクター・アンド・ギ... | 0.46% |
17 | COST | コストコ・ホールセール | 0.45% |
18 | MA | マスターカード | 0.43% |
19 | JNJ | ジョンソン&ジョンソン | 0.42% |
20 | HD | ホーム・デポ | 0.40% |
21 | MRK | メルク | 0.37% |
22 | ABBV | アッヴィ | 0.36% |
23 | WMT | ウォルマート・ストアズ | 0.35% |
24 | NFLX | ネットフリックス | 0.34% |
25 | BAC | バンク・オブ・アメリカ | 0.32% |
26 | CVX | シェブロン | 0.32% |
27 | AMD | アドバンスド・マイクロ... | 0.31% |
28 | ADBE | アドビ・システムズ | 0.30% |
29 | CRM | セールスフォース・ドッ... | 0.29% |
30 | KO | コカ・コーラ | 0.29% |
31 | PEP | ペプシコ | 0.27% |
32 | ORCL | オラクル | 0.26% |
33 | QCOM | クアルコム | 0.26% |
34 | LIN | リンデ | 0.25% |
35 | TMO | サーモ・フィッシャー・... | 0.25% |
36 | WFC | ウェルズ・ファーゴ | 0.25% |
37 | ACN | アクセンチュア | 0.23% |
38 | AMAT | アプライド・マテリアルズ | 0.23% |
39 | CSCO | シスコ・システムズ | 0.23% |
40 | DIS | ウォルト・ディズニー | 0.22% |
41 | MCD | マクドナルド | 0.22% |
42 | ABT | アボット・ラボラトリーズ | 0.21% |
43 | GE | GEエアロスペース | 0.21% |
44 | INTU | イントゥイット | 0.21% |
45 | TXN | テキサス・インスツルメ... | 0.21% |
46 | VZ | ベライゾン・コミュニケ... | 0.21% |
47 | AMGN | アムジェン | 0.20% |
48 | DHR | ダナハー | 0.20% |
49 | CAT | キャタピラー | 0.19% |
50 | IBM | IBM | 0.19% |
51 | ISRG | インテュイティブ・サー... | 0.19% |
52 | NOW | サービスナウ | 0.19% |
53 | PFE | ファイザー | 0.19% |
54 | PM | フィリップ・モリス・イ... | 0.19% |
55 | CMCSA | コムキャスト | 0.18% |
56 | GS | ゴールドマン・サックス | 0.17% |
57 | LRCX | ラムリサーチ | 0.17% |
58 | MU | マイクロン・テクノロジー | 0.17% |
59 | NEE | ネクステラ・エナジー | 0.17% |
60 | SPGI | S&Pグローバル | 0.17% |
61 | UBER | ウーバー・テクノロジーズ | 0.17% |
62 | AXP | アメリカン・エキスプレス | 0.16% |
63 | BKNG | プライスライン・グループ | 0.16% |
64 | COP | コノコフィリップス | 0.16% |
65 | HON | ハネウェル・インターナ... | 0.16% |
66 | INTC | インテル | 0.16% |
67 | RTX | レイセオン・テクノロジ... | 0.16% |
68 | T | AT&T | 0.16% |
69 | UNP | ユニオン・パシフィック | 0.16% |
70 | ELV | アンセム | 0.15% |
71 | ETN | イートン | 0.15% |
72 | LOW | ロウズ | 0.15% |
73 | SYK | ストライカー | 0.15% |
74 | TJX | TJX | 0.15% |
75 | BLK | ブラックロック | 0.14% |
76 | BRK-A | Berkshire Hathaway Inc | 0.14% |
77 | C | シティグループ | 0.14% |
78 | PGR | プログレッシブ | 0.14% |
79 | VRTX | バーテックス・ファーマ... | 0.14% |
80 | ADI | アナログ・デバイセズ | 0.13% |
81 | BA | ボーイング | 0.13% |
82 | BSX | ボストン・サイエンティ... | 0.13% |
83 | KLAC | KLAテンコール | 0.13% |
84 | MS | モルガン・スタンレー | 0.13% |
85 | REGN | リジェネロン・ファーマ... | 0.13% |
86 | SCHW | チャールズ・シュワブ | 0.13% |
87 | ADP | オートマティック・デー... | 0.12% |
88 | CB | チャブ | 0.12% |
89 | LMT | ロッキード・マーチン | 0.12% |
90 | MDT | メドトロニック | 0.12% |
91 | MMC | マーシュ・アンド・マク... | 0.12% |
92 | PANW | パロアルト・ネットワー... | 0.12% |
93 | PLD | プロロジス | 0.12% |
94 | UPS | ユナイテッド・パーセル... | 0.12% |
95 | AMT | アメリカン・タワー | 0.11% |
96 | ANET | アリスタ・ネットワークス | 0.11% |
97 | CI | シグナ | 0.11% |
98 | DE | ディーア | 0.11% |
99 | NKE | ナイキ | 0.11% |
100 | PDD | ピンドュオドュオ | 0.11% |
S&P500とオルカンの構成銘柄を比較してみると
ティッカーシンボル | 銘柄名 | S&P500構成割合 | オルカン構成割合 | |
---|---|---|---|---|
1 | MSFT | マイクロソフト | 7.23% | 3.95% |
2 | NVDA | エヌビディア | 6.61% | 3.49% |
3 | AAPL | アップル | 6.60% | 3.64% |
4 | AMZN | アマゾン・ドット・コム | 3.85% | 2.13% |
5 | META | メタ・プラットフォームズ | 2.40% | 1.31% |
6 | GOOGL | アルファベット | 2.33% | 1.28% |
7 | GOOG | アルファベット クラスC | 1.95% | 1.07% |
8 | BRK-B | バークシャー・ハサウェイ | 1.60% | 0.75% |
9 | LLY | イーライ・リリー | 1.57% | 0.91% |
10 | AVGO | ブロードコム | 1.52% | 0.87% |
セクター | S&P500 | オルカン |
---|---|---|
情報技術 | 33.38% | 25.32% |
金融 | 11.99% | 15.27% |
ヘルスケア | 11.74% | 10.75% |
一般消費財・サービス | 10.12% | 10.56% |
通信サービス | 9.34% | 7.52% |
資本財 | 7.56% | 10.88% |
生活必需品 | 5.75% | 5.85% |
エネルギー | 3.65% | 4.41% |
公益事業 | 2.37% | 2.55% |
不動産 | 2.15% | 2.75% |
素材 | 1.95% | 4.14% |
構成銘柄もセクターもほとんど同じです。比率が異なるものの、オルカンはS&P500を内包していると考えるのがいいでしょう。各セクターや構成銘柄の比率の偏りがS&P500のほうが高い分、ボラティリティは大きくなりやすいですが、その分リターンを狙いやすいと言えます。
ともに安定志向型の投資に向いているのですが、オルカンのほうがより安定型となっています。
S&P500とオルカンのパフォーマンス
値動き自体は同じような動きですね。オルカンは米国比率が高いため、そうなるのでしょう。
2004年から比較をしているのですが、初期は伸び率はオルカンのほうが高く、徐々にS&P500のほうが伸びてきて、差が開いている状況です。どちらもこの20年で数倍に跳ね上がっているので投資先としては優良であることは間違いなさそうです。
それぞれの値動きもVOOとVTで載せておきます。やはり似たような動きをしています。
S&P500とオルカンのリターン
S&P500とオルカンの年別リターン
直近数年においては、年間リターンはS&P500のほうが高くなっています。両者とも似たようなリターンの推移であることはかわりないのですが、やはりS&P500のほうがリターンが高くなりがちですね。
S&P500とオルカンの過去平均リターン
年平均でみてもS&P500のほうがリターンは上ですね。結構差が開いていると思います。
月別でのS&P500とオルカンの騰落率
ともに過去15年の平均データをもとに騰落率を出しています。
5月はセルインメイと言われるだけあって両者ともマイナス。8月9月も弱いですね。一方で7月10月11月あたりは好調と言えるでしょう。
S&P500とオルカンに投資した場合のシミュレーション
経過年数 | S&P500 | オルカン | ||
---|---|---|---|---|
5年 | 765,580 | 730,994 | ||
10年 | 1,822,563 | 1,652,106 | ||
15年 | 3,501,120 | 2,996,727 | ||
20年 | 6,166,775 | 4,959,577 | ||
25年 | 10,400,005 | 7,824,905 | ||
30年 | 17,122,646 | 12,007,654 | ||
35年 | 27,798,628 | 18,113,544 | ||
40年 | 44,752,770 | 27,026,799 | ||
45年 | 71,677,029 | 40,038,187 | ||
50年 | 114,434,471 | 59,031,946 |
それぞれ50年運用した金額をみてみると、S&P500が1.1億でオルカンが6000万となっています。
年間のリターンの差でここまで差が開くのは驚きです。今後も同じリターンでいく保証はないですが、これだけみるとS&P500に軍配があがりそうです。
オルカンに投資をするとしたら、安定性や今後の米国経済の不透明さへのリスクヘッジといった観点からが良いでしょう。
S&P500とオルカンに投資する際のメリットとデメリット(注意点)
S&P500に投資する際のメリットとデメリット(注意点)
オルカンに投資する際のメリットとデメリット(注意点)
S&P500とオルカンに関してのよくある質問
-
S&P500とオルカンのどっちを買ったほうがいいの?
-
1番よく見る質問です。回答としては、「どちらでもいい」になります。先程載せたシミュレーションにもあるようにどちらも安定して資産を増やすにはもってこいの投資対象先となります。年間のリターンはS&P500のほうが高いものの今後もそうなる保証はありません。投資対象先やリスクの観点から自分がいいと思うほうを選ぶのをおすすめします。どちらにせよ最上級の優良投資先であることは間違いありません。
-
S&P500はリスクが高い?
-
オルカンと比較をするならやや高いといえるでしょう。ただし、比較対象がオルカンにおいてはそうなだけであって、他の投資先と比較をするとリスクは相当低いです。米国株式市場の80%を網羅しており、パッシブ型です。アクティブファンドと比べてもよっぽどリスクが低いと考えられます。
-
オルカンは絶対に増えるの?
-
過去のデータからはそう言えそうですが、未来はわからないので、絶対とは言い難いです。投資である以上リスクはつきものだと考えるのがよいでしょう。もちろん、増える確率が極めて高い投資対象ではあります。
-
S&P500とオルカンの2つを買うのはよくないの?
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これもよく見かける質問です。いろんなメディアで両方買うのはよくないという煽り文句を見かけますが、別に問題ないと思います。米国株比率が60%のオルカンと100%のS&P500を買うので、結局同じ投資先を買うことになるからよくないと言われることが多いのですが、個別株投資をするよりもリスクヘッジになっているし、何も問題はないです。良し悪しは何と比較をするかによって判断がされるべきなので、投資の世界において超優良であるこの2つの投資先を両方買うのは良い選択だと思います。
まとめ
S&P500もオルカンもともに優良な投資先でです。投資対象が異なるため、多少の違いはありますが、中長期的にみたらどちらとも堅実にリターンを享受できると言えるでしょう。より高いリターンを狙いに行きたいならS&P500で、よりリスクを少なくし着実に積み上げていきたいならオルカンが良いでしょう。
資産運用に興味がある恐竜。いろんな国や商品に投資。投資歴はまあまあ長め。基軸はインデックス投資での運用。短期売買はあまりせず、長期目線での投資をコツコツと。