【比較】ビットコイン(BTC)とトロン(TRX)はどっちが将来性がある?リターンを過去データから予測

BTC vs TRX 投資

この記事の3ポイント要約

  • シミュレーションではどちらかが勝つのではなく、期間によって主役が入れ替わる
  • BTCは世界共通のデジタル金、TRXは世界一の送金インフラという明確な役割の違いがある
  • トロンは保有するだけで資産が増える「ステーキング」が可能で、複利運用に強い
執筆者:ぽこ

投資歴は数十年。数々の市場の暴落と回復の経験から、インデックス投資を中心にしつつ、道楽で個別株への投資をするコアサテライト戦略で運用するのが基本スタイル。焦らずにのんびりゆったり資産形成中。

BTCとTRX、どちらがリターンが大きいか(過去実績をもとにシミュレート)

過去実績を元にした場合、どちらが儲かるか?
  • 【直近1年の平均リターンベースでは】BTCのほうがリターンが大きい
  • 【直近5年の平均リターンベースでは】TRXのほうがリターンが大きい
  • 【直近10年の平均リターンベースでは】BTCのほうがリターンが大きい

仮想通貨は算出期間によってパフォーマンスが劇的に変わるため、過去1年、5年、10年の平均リターンをベースに3つの視点で20年間のシミュレーションを行っています。

直近1年の平均リターンを適用(BTC:150% / TRX:80%)

直近1年の平均リターンを適用(BTC:150% / TRX:80%)
経過年数BTC資産額TRX資産額
12,500,0001,800,000
597,656,25018,895,680
109,536,743,164357,046,723
2090,949,470,177,293127,482,362,164

過去5年の平均リターンを適用(BTC:60% / TRX:120%)

過去5年の平均リターンを適用(BTC:60% / TRX:120%)
経過年数BTC資産額TRX資産額
11,600,0002,200,000
510,485,76051,536,320
10109,951,1632,655,992,284
2012,089,258,1967,054,294,984,136

過去10年の平均リターンを適用(BTC:80% / TRX:50%)

過去10年の平均リターンを適用(BTC:80% / TRX:50%)
経過年数BTC資産額TRX資産額
11,800,0001,500,000
518,895,6807,593,750
10357,046,72357,665,039
20127,482,362,1643,325,256,730

BTCとTRXの特徴

ビットコインは資産を守るための「金」であり、トロンは経済圏を回すための「インフラ」です。この根本的な違いを理解したうえで投資をしましょう。

比較項目BTC(ビットコイン)TRX(トロン)
誕生の背景中央銀行への対抗・自由な通貨ネットの民主化・エンタメ配信
通貨の性質希少資産(デジタルゴールド)実用通貨(ユーティリティ)
合意形成の仕組みPoW(電気消費で安全を担保)DPoS(投票による高速承認)
最大発行枚数21,000,000上限なし(ただし焼却あり)
処理能力(TPS)約7件/秒約2,000件/秒
送金手数料変動制(数千円になることも)固定に近い(ほぼ無料〜数円)
ステーキング不可可能(年利3-5%程度)
主な保有層機関投資家・富裕層DApps利用者・送金ユーザー

ビットコイン(BTC)の強み

ビットコインの最大の武器は、その「分散性」と「不変性」にあります。特定のリーダーが存在しないため、誰かの独断でルールが変わる心配がありません。また、2,100万枚という厳格な発行上限があるため、法定通貨のようにインフレで価値が目減りすることがないのです。近年では米国で現物ETFが承認されるなど、もはや怪しい投資先ではなく、公的な金融資産としての地位を確立しました。資産のコアに据える銘柄として、これ以上の安心感を持つものは他に存在しません。

トロン(TRX)の強み

トロンの魅力は、何といっても「実際に使われている」という点です。特に世界最大のステーブルコインであるUSDTの送金ネットワークとして、トロンは世界一のシェアを誇ります。ビットコインに比べて送金が格段に速く、手数料が驚くほど安いため、日常的な決済や送金インフラとして不可欠な存在になっています。また、利用されるたびに手数料として払われたTRXが焼却(バーン)される仕組みがあり、利用者が増えるほど市場の供給量が減り、1枚あたりの価値が上がるデフレモデルを採用しています。

Google Finance (チャート)

BTCとTRXの騰落率比較

ビットコインは強気相場で1,000%を超える上昇を見せる一方で、調整局面では大幅な下落を経験してきました。トロンは2017年の誕生直後に爆発的な伸びを記録し、その後は実需の拡大とともに独自の底堅さを見せています。これらの数値は、単なる運ではなく、各プロジェクトのアップグレードや世界経済の動向、規制の影響を色濃く反映した投資家たちの期待値の表れなのです。

BTCとTRXの騰落率比較
BTC騰落率(%)TRX騰落率(%)
2015350
20161200
20171,3002,800
2018-73-90
201995-35
2020300150
202160120
2022-64-28
202315598
202411075
騰落率とは

ある一定期間の間に「何パーセント上昇または下落したか」を示す割合で、投資対象のパフォーマンスやリスク判断をするために使用されます。

BTCとTRXに投資した場合の成長率シミュレーション比較

100万円を元手に20年間運用した場合のシミュレーションです。BTC単体、TRX単体、そしてリスク分散として両方を50%ずつ持った場合の3パターンを用意しました。期待年利はBTCを70%、TRXを60%と設定しています。長期で見ると複利の効果は凄まじく、わずかな利回りの差が将来の資産額に数億円の差を生むことがわかります。また、両方をバランスよく持つことで、一方のプロジェクトに予期せぬトラブルがあった際のリスクを抑えつつ、着実な成長を目指すことが可能になります。

BTCとTRXに投資した場合の成長率シミュレーション比較
経過年BTC単体TRX単体50:50分散
11,700,0001,600,0001,650,000
22,890,0002,560,0002,725,000
34,913,0004,096,0004,504,500
48,352,1006,553,6007,452,850
514,198,57010,485,76012,342,165
10201,599,390109,951,163155,775,276
152,862,423,0301,152,921,5052,007,672,267
2040,642,314,06512,089,258,19626,365,786,131

BTCとTRX、どっちがおすすめ?

保守的な運用を望むならBTCを、技術の実用性や追加報酬を狙うならTRXを多めにするのが良いでしょう。ビットコインは金のように動かない資産ですが、トロンは保有しているだけでステーキング報酬がもらえるという利点があります。このインカムゲインとキャピタルゲインをどう組み合わせるかが判断基準となります。

比較観点おすすめの方メリットデメリット
資産の安全性BTC中心派世界で最も堅牢な防衛資産高額になりすぎて上昇が鈍化
運用の利便性TRX中心派圧倒的な送金速度と実用性運営のリーダーシップへの依存
報酬獲得TRX中心派預けるだけで増える複利運用報酬率の低下リスクがある
市場の普及度BTC中心派機関投資家が資金を投じる個人の購入単位が小さくなる
将来の拡張性TRX中心派DAppsやNFTなど多機能ライバル銘柄との競争が激化

FAQ(よくある質問)

Q
ビットコインは今から買っても遅くないですか?
A

投資に遅すぎるということはありません。特にビットコインは発行上限が決まっているため、将来的な需要増を考えれば、今が最も安いという見方もプロの間では一般的です。

Q
トロンは運営者のジャスティン・サン氏に依存しすぎではないですか?
A

確かに創業者の影響力は強いですが、現在はDAO(分散型自立組織)への移行が進んでいます。個人の影響力を実需のエコシステムが上回りつつあるのが現状です。

Q
ステーキングとガチホ(長期保有)、どちらが良いですか?
A

トロンならステーキング一択です。ただ持っているだけでは勿体なく、預けることで数%のTRXが自動で増えていくため、複利効果を最大化できるからです。

Q
仮想通貨がゼロになるリスクはありますか?
A

理論上はゼロではありませんが、ビットコインは世界中の金融機関が保有しており、トロンは世界一のUSDTネットワークです。実需がある以上、価値がゼロになる可能性は極めて低いです。

Q
税金の計算が難しそうですが、どうすれば良いですか?
A

取引所の履歴を自動で計算してくれるツールが充実しています。利益が出てから考えれば十分ですが、長期保有なら売却しない限り税金は発生しないので安心してください。

まとめ

仮想通貨の世界で長く生き残るためには、ビットコインのような「不変の価値」と、トロンのような「実用的な価値」の両方をポートフォリオに組み込むことが重要です。ビットコインで資産の土台を固め、トロンの利便性と報酬で収益を加速させるのが効果的です。20年という長期シミュレーションはあくまで予測ですが、歴史が示す通り、実需と希少性を持つ資産は時を経て大きな果実をもたらしてくれるでしょう。

執筆者:ぽこ

投資歴は数十年。数々の市場の暴落と回復の経験から、インデックス投資を中心にしつつ、道楽で個別株への投資をするコアサテライト戦略で運用するのが基本スタイル。焦らずにのんびりゆったり資産形成中。

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