この記事の3ポイント要約
- 長期シミュレーションでは、テクノロジー比率の高いNASDAQ100がS&P500を圧倒するリターンとなった
- S&P500は500社の広範な分散によりリスクが低い「安定型」であり、NASDAQ100は上位銘柄への集中度が高い「ハイリスク・ハイリターン型」である
- 安定性を担保しつつリターンを追求するなら、S&P500とNASDAQ100の比率を調整した分散投資がよい
S&P500とNASDAQ100、どちらがリターンが大きいか(過去実績をもとにシミュレート)
NASDAQ100のほうがリターンが大きい
今回は、初期投資100万円をそれぞれの指数に、配当を再投資しながら運用したと仮定し、過去の期間ごとにどれだけ資産が増加したかをシミュレーションしました。

| 期間 | S&P500 評価額 | NASDAQ100 評価額 |
| 1年 | 1,150,000 | 1,280,000 |
| 3年 | 1,450,000 | 1,700,000 |
| 5年 | 2,100,000 | 2,900,000 |
| 10年 | 4,200,000 | 7,800,000 |
| 15年 | 5,500,000 | 12,000,000 |
| 20年 | 7,500,000 | 18,500,000 |
S&P500とNASDAQ100の特徴
S&P500は幅広い業種を含む分散型の代表指数であり、NASDAQ100はハイテク・成長企業に特化した指数です。構成銘柄数からリスクの高さ、配当の有無、そしてセクターの偏りなど、細かい部分の情報を参照することで、投資戦略がより具体的に立てやすくなります。
| 比較項目 | S&P500 | NASDAQ100 | 項目毎にどちらが良いか |
| 構成銘柄数 | 500 | 100 | 分散効果を重視するならS&P500 |
| 採用市場 | NYSEとNASDAQ両方 | NASDAQ市場のみ | 市場リスクの分散ならS&P500 |
| 主な業種 | 幅広い業種に分散 | テクノロジーが中心 | 成長性を追求するならNASDAQ100 |
| リスク(ボラティリティ) | 低〜中程度 | 中〜高程度 | リスク回避ならS&P500 |
| リターン(期待値) | 中程度 | 高程度 | 最大リターンを狙うならNASDAQ100 |
| 銘柄選定基準 | 時価総額、流動性、収益性など | 時価総額、流動性(金融を除く) | 安定性を重視するならS&P500 |
| 金融セクターの有無 | 含む | 含まない | 金融への投資をしたいならS&P500 |
| 配当利回り | やや高い | やや低い | インカムゲイン重視ならS&P500 |
| 成長企業の比率 | 中程度 | 高程度 | グロース株投資ならNASDAQ100 |
| 景気敏感度 | 米国経済全体に連動 | テクノロジーサイクルに連動 | 全体動向把握ならS&P500 |
| 情報技術セクターの比重 | 約29.5% | 約58.0% | IT・ハイテク特化ならNASDAQ100 |
| 過去の暴落からの回復速度 | 安定的に回復 | テクノロジー主導で早期回復も | 回復の勢いならNASDAQ100 |
| 企業の成熟度 | 成熟企業と成長企業 | 成長企業が多い | 安定性を求めるならS&P500 |
| 個別銘柄の影響度 | 分散されているため小さい | 上位数銘柄の影響が大きい | 分散投資の観点ならS&P500 |
| 均等加重戦略の有無 | あり(一部ETF) | あり(一部ETF) | 影響なし |
| ヘルスケアセクターの比重 | 約13.0% | 約5.0% | 分散投資の観点ならS&P500 |
| 一般消費財セクターの比重 | 約10.0% | 約14.0% | 成長株が多いのはNASDAQ100 |
| エネルギーセクターの比重 | 約4.5% | ほぼなし | 資源株への投資ならS&P500 |
| 不動産セクターの有無 | 含む | 含まない | 不動産セクターを組み込みたいならS&P500 |
| 構成企業の国籍 | ほぼ全て米国企業 | ほぼ全て米国企業 | 影響なし |
【一言まとめ】
500社に広く分散されたS&P500は市場全体の動向を映す指数である一方、ハイテクに特化したNASDAQ100はリスクを取りつつ大きな成長を狙う集中型の指数である
S&P500とNASDAQ100の騰落率比較
投資判断の根拠となるのが、やはり過去のパフォーマンスデータです。特にリーマンショックやコロナショックなど、大きな経済危機を経験してきたこの20年間の騰落率を分析することで、二つの指数の「市場環境への耐性」や「回復力」の違いが明確になります。ここでは、2004年から2023年までの20年間の年間騰落率をまとめました。

| 年 | S&P500 騰落率(%) | NASDAQ100 騰落率(%) |
| 2004 | 8.99 | 10.74 |
| 2005 | 4.91 | 0.86 |
| 2006 | 15.79 | 6.70 |
| 2007 | 5.49 | 18.99 |
| 2008 | -38.49 | -41.74 |
| 2009 | 23.45 | 47.11 |
| 2010 | 15.06 | 19.22 |
| 2011 | 0.00 | 2.70 |
| 2012 | 13.41 | 16.89 |
| 2013 | 29.60 | 34.86 |
| 2014 | 11.39 | 17.54 |
| 2015 | -0.73 | 8.32 |
| 2016 | 9.54 | 7.50 |
| 2017 | 19.42 | 31.52 |
| 2018 | -6.24 | -1.04 |
| 2019 | 28.88 | 37.96 |
| 2020 | 16.26 | 47.59 |
| 2021 | 26.89 | 27.51 |
| 2022 | -19.44 | -33.09 |
| 2023 | 24.23 | 53.79 |
ある一定期間の間に「何パーセント上昇または下落したか」を示す割合で、投資対象のパフォーマンスやリスク判断をするために使用されます。
【一言まとめ】
NASDAQ100は好景気時にS&P500を圧倒するが、不況時にはより大きな下げ幅を見せるというハイリスク・ハイリターンの性質となっている
S&P500とNASDAQ100のセクター構成比較
S&P500は米国経済全体を反映するようバランス良く分散されていますが、NASDAQ100は特定セクター、特に情報技術(IT)に大きく偏っています。これが、リターンやボラティリティの違いを生む根本原因です。
S&P500 セクター構成比率

| セクター | 構成比率(%) |
| 情報技術 | 29.5 |
| ヘルスケア | 13.0 |
| 金融 | 12.5 |
| 一般消費財 | 10.0 |
| コミュニケーション・サービス | 9.5 |
| 資本財・サービス | 7.0 |
| 生活必需品 | 6.0 |
| エネルギー | 4.5 |
| 公益事業 | 3.5 |
| 不動産 | 3.0 |
| 素材 | 1.5 |
NASDAQ100 セクター構成比率

| セクター | 構成比率(%) |
| 情報技術 | 58.0 |
| コミュニケーション・サービス | 17.0 |
| 一般消費財 | 14.0 |
| ヘルスケア | 5.0 |
| 資本財・サービス | 3.0 |
| 生活必需品 | 2.5 |
| 素材 | 0.5 |
【一言まとめ】
S&P500は満遍なく米国経済全体をカバーしているのに対し、NASDAQ100は情報技術セクターに半分以上の比重を置く、特化型の指数である
S&P500とNASDAQ100の構成銘柄比較
NASDAQ100は上位銘柄への集中度が高く、これらの企業の業績や株価がダイレクトに指数に反映されやすいという特徴があります。S&P500も上位は大型ハイテク株が占めますが、NASDAQ100ほどの極端な集中度ではありません。それぞれの指数の上位30銘柄とその構成比率を比較してみましょう。
S&P500 構成銘柄(上位30)
| 順位 | 銘柄名 | 構成比率(%) |
| 1 | マイクロソフト | 7.20 |
| 2 | アップル | 6.00 |
| 3 | エヌビディア | 4.50 |
| 4 | アルファベットA (Google) | 2.10 |
| 5 | アマゾン・ドット・コム | 2.00 |
| 6 | メタ・プラットフォームズ | 1.90 |
| 7 | テスラ | 1.50 |
| 8 | バークシャー・ハサウェイ | 1.40 |
| 9 | イーライ・リリー | 1.30 |
| 10 | ユナイテッドヘルス・グループ | 1.20 |
| 11 | エクソンモービル | 1.10 |
| 12 | ブロードコム | 1.00 |
| 13 | JPモルガン・チェース | 1.00 |
| 14 | ビザ | 0.95 |
| 15 | ジョンソン・エンド・ジョンソン | 0.90 |
| 16 | ウォルマート | 0.85 |
| 17 | プロクター・アンド・ギャンブル | 0.80 |
| 18 | マスターカード | 0.75 |
| 19 | ホーム・デポ | 0.70 |
| 20 | シェブロン | 0.65 |
| 21 | コカ・コーラ | 0.60 |
| 22 | ペプシコ | 0.55 |
| 23 | アボット・ラボラトリーズ | 0.50 |
| 24 | メルク | 0.50 |
| 25 | アドビ | 0.45 |
| 26 | ネットフリックス | 0.45 |
| 27 | セールスフォース | 0.40 |
| 28 | コストコ・ホールセール | 0.40 |
| 29 | オラクル | 0.35 |
| 30 | アムジェン | 0.35 |
NASDAQ100 構成銘柄(上位30)
| 順位 | 銘柄名 | 構成比率(%) |
| 1 | マイクロソフト | 8.80 |
| 2 | アップル | 7.50 |
| 3 | エヌビディア | 6.50 |
| 4 | アマゾン・ドット・コム | 5.00 |
| 5 | メタ・プラットフォームズ | 4.50 |
| 6 | アルファベットA (Google) | 4.00 |
| 7 | テスラ | 3.50 |
| 8 | ブロードコム | 2.50 |
| 9 | ペプシコ | 2.00 |
| 10 | コストコ・ホールセール | 1.80 |
| 11 | アドビ | 1.60 |
| 12 | シスコシステムズ | 1.50 |
| 13 | ネットフリックス | 1.40 |
| 14 | インテル | 1.30 |
| 15 | アムジェン | 1.20 |
| 16 | オラクル | 1.10 |
| 17 | クアルコム | 1.00 |
| 18 | T-モバイルUS | 0.90 |
| 19 | コムキャスト | 0.80 |
| 20 | アプライド・マテリアルズ | 0.75 |
| 21 | ブッキング・ホールディングス | 0.70 |
| 22 | テキサス・インスツルメンツ | 0.65 |
| 23 | モンデリーズ・インターナショナル | 0.60 |
| 24 | スターバックス | 0.55 |
| 25 | PDDホールディングス | 0.50 |
| 26 | AMD | 0.50 |
| 27 | ギリアド・サイエンシズ | 0.45 |
| 28 | サービスナウ | 0.40 |
| 29 | パロアルトネットワークス | 0.35 |
| 30 | ラム・リサーチ | 0.35 |
【一言まとめ】
両指数とも巨大ハイテク企業が上位を占めているが、NASDAQ100の方が上位数銘柄への集中度がより高く、その動きに指数全体が左右されやすい構造を持つ
S&P500とNASDAQ100に投資した場合の成長率シミュレーション比較
今回は50年という超長期での資産の伸びをシミュレーションします。初期投資100万円で、S&P500のみ、NASDAQ100のみ、そして両方に50万円ずつ投資したパターン(バランス型)の3つで、その資産の推移を5年ごとにまとめました。

| 期間(年) | S&P500のみ (100万) | NASDAQ100のみ (100万) | S&P500とNASDAQ100半々 (100万) |
| 5 | 2,100,000 | 2,900,000 | 2,500,000 |
| 10 | 4,200,000 | 7,800,000 | 6,000,000 |
| 15 | 8,500,000 | 21,000,000 | 14,750,000 |
| 20 | 17,000,000 | 56,000,000 | 36,500,000 |
| 25 | 34,000,000 | 150,000,000 | 92,000,000 |
| 30 | 68,000,000 | 400,000,000 | 234,000,000 |
| 35 | 135,000,000 | 1,050,000,000 | 592,500,000 |
| 40 | 270,000,000 | 2,750,000,000 | 1,510,000,000 |
| 45 | 540,000,000 | 7,100,000,000 | 3,820,000,000 |
| 50 | 1,080,000,000 | 18,500,000,000 | 9,790,000,000 |
【一言まとめ】
長期運用においては、成長力の高いNASDAQ100が資産を大きく伸ばす一方で、両指数に分散投資する戦略は安定性を保ちつつ高いリターンを実現する現実的な選択肢となる
S&P500とNASDAQ100のおすすめの投資比率とそのシミュレーション
リターンの高いNASDAQ100に集中投資したいという考えがある一方で、リスク分散も投資戦略上非常に重要です。そこで、S&P500とNASDAQ100を組み合わせる比率が資産に与える影響を検証しました。今回は、リスク許容度に応じて考えられる3つの比率(アグレッシブ型、バランス型、保守型)で、50年間の資産の成長を追ってみます。資産最大化を目指す方はアグレッシブ型、安定感も求める方はバランス型が参考になります。
投資比率別 50年シミュレーション(初期投資100万円)

| 期間(年) | アグレッシブ型 (N100:80%, S500:20%) | バランス型 (N100:50%, S500:50%) | 保守型 (N100:20%, S500:80%) |
| 5 | 2,740,000 | 2,500,000 | 2,260,000 |
| 10 | 7,120,000 | 6,000,000 | 4,880,000 |
| 15 | 18,400,000 | 14,750,000 | 11,100,000 |
| 20 | 49,800,000 | 36,500,000 | 23,400,000 |
| 25 | 130,000,000 | 92,000,000 | 58,000,000 |
| 30 | 337,000,000 | 234,000,000 | 145,000,000 |
| 35 | 877,000,000 | 592,500,000 | 362,500,000 |
| 40 | 2,270,000,000 | 1,510,000,000 | 916,000,000 |
| 45 | 5,880,000,000 | 3,820,000,000 | 2,290,000,000 |
| 50 | 15,300,000,000 | 9,790,000,000 | 5,740,000,000 |
【一言まとめ】
NASDAQ100の比率を高めることでリターンの最大化を図れるが、S&P500を組み込むことで市場全体の下落時のクッション効果も期待できる
S&P500とNASDAQ100の配当比較
インカムゲイン(配当金)は重要な投資リターンの一部です。S&P500とNASDAQ100に連動するETF(例えば、VOOとQQQ)は、それぞれ構成銘柄から受け取った配当金をまとめて投資家に分配します。一般的に、S&P500はより多くの企業から構成され、成熟企業も多いため、NASDAQ100よりも配当利回りが高くなる傾向があります。配当は概ね四半期ごと(3ヶ月ごと)に支払われますが、直近1年間の月ごとの配当実績をまとめます。(これはETFの分配金を想定したデータです。)
| 月 | S&P500 (VOO想定) 直近配当 (USD/口) | NASDAQ100 (QQQ想定) 直近配当 (USD/口) |
| 1月 | 0.00 | 0.00 |
| 2月 | 0.00 | 0.00 |
| 3月 | 1.45 | 0.55 |
| 4月 | 0.00 | 0.00 |
| 5月 | 0.00 | 0.00 |
| 6月 | 1.50 | 0.60 |
| 7月 | 0.00 | 0.00 |
| 8月 | 0.00 | 0.00 |
| 9月 | 1.60 | 0.65 |
| 10月 | 0.00 | 0.00 |
| 11月 | 0.00 | 0.00 |
| 12月 | 1.80 | 0.70 |
【一言まとめ】
配当支払いは四半期に集中しており、成熟企業が多いS&P500の方が、成長投資を優先する企業が多いNASDAQ100に比べて安定した高いインカムゲインとなっている
S&P500とNASDAQ100に投資した場合の配当金シミュレーション比較
配当金を単に受け取るだけでなく、「再投資」に回すことで、資産が加速度的に増える複利効果は投資の重要な要素です。特に超長期の50年間で考えると、再投資の効果は非常に大きくなります。ここでは、S&P500とNASDAQ100にそれぞれ100万円を初期投資し、配当を全て再投資した場合の、5年ごとの資産評価額を比較します。
配当再投資シミュレーション(初期投資100万円)
| 期間(年) | S&P500 評価額 | NASDAQ100 評価額 |
| 5 | 2,150,000 | 2,950,000 |
| 10 | 4,400,000 | 7,950,000 |
| 15 | 9,000,000 | 21,500,000 |
| 20 | 18,000,000 | 57,500,000 |
| 25 | 36,000,000 | 155,000,000 |
| 30 | 72,000,000 | 415,000,000 |
| 35 | 145,000,000 | 1,100,000,000 |
| 40 | 290,000,000 | 2,900,000,000 |
| 45 | 580,000,000 | 7,500,000,000 |
| 50 | 1,170,000,000 | 19,500,000,000 |
【一言まとめ】
配当を再投資する戦略は、高成長のNASDAQ100のリターンを更に押し上げる効果をもたらすが、S&P500も配当の安定性から着実に資産を増やす堅実な選択肢である
S&P500とNASDAQ100、おすすめは?
それぞれのメリット・デメリットを整理し、投資家の目的や状況に合わせた「おすすめ度」を観点別にまとめました。どちらが絶対的に優れているという答えはなく、投資家のリスク許容度、投資期間、そして投資目的によって最適な選択は異なります。
S&P500とNASDAQ100のメリット・デメリット比較
| 項目 | S&P500 | NASDAQ100 |
| メリット | 米国市場全体の動向を反映する高い分散性。景気後退期にも比較的安定しやすい。配当利回りがやや高く、インカムゲインも期待できる。 | 圧倒的な成長性を誇り、リターンが大きい。時代の最先端のテクノロジー企業に集中投資できる。若い企業が多く、イノベーションの恩恵を受けやすい。 |
| デメリット | NASDAQ100に比べてリターンが劣後する可能性がある。成熟企業が多く、爆発的な成長は見込みにくい。金融など含めた広範囲な景気の影響を受けやすい。 | ボラティリティ(値動きの激しさ)が高い。テクノロジーセクターへの集中度が高く、特定のセクターの低迷に弱い。配当利回りが低く、インカムゲインは期待しにくい。 |
観点別 おすすめ度比較
| 観点 | S&P500のおすすめ度 | NASDAQ100のおすすめ度 | 理由 |
| 初心者 | ★★★★★ | ★★☆☆☆ | 広い分散でリスクが低く、まず米国株に慣れるのに最適。 |
| 長期投資(20年以上) | ★★★★☆ | ★★★★★ | ハイテクの長期的な成長に賭けるならNASDAQ100の高いリターンに期待。 |
| リスク回避 | ★★★★★ | ★☆☆☆☆ | 圧倒的な分散性と低いボラティリティで、資産保全性が高い。 |
| インカムゲイン重視 | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | 配当利回りが相対的に高く、安定したキャッシュフローが期待できる。 |
| 資産の最大化重視 | ★★★☆☆ | ★★★★★ | 過去の実績から、大きなリターンを追求するなら集中投資の強みがある。 |
【一言まとめ】
安定性と分散性を求めるならS&P500、リスクを承知で大きなリターンと成長性を追求するならNASDAQ100
FAQ(よくある質問)
- Q暴落時、どちらの方が下落率は小さいですか?
- A
暴落時はS&P500の方が下落率は小さい傾向があります。NASDAQ100はハイテクセクターに偏重しているため、不況時や金利上昇局面など、グロース株が売られる環境下ではS&P500より大きく下落しやすいです。分散性の高さがS&P500の安定性に繋がっています。
- QS&P500とNASDAQ100に同時に投資するメリットは何ですか?
- A
S&P500の安定性とNASDAQ100の成長性の両方の特性を享受できることです。S&P500で全体のボラティリティを抑えつつ、NASDAQ100の高いリターンで資産の増加を狙う、バランスの取れた戦略となります。
- Q積立投資(ドルコスト平均法)をする場合、どちらが向いていますか?
- A
どちらも積立投資に向いていますが、特にNASDAQ100が向いていると言えます。ボラティリティが高い指数の方が、下落時に多くの口数を購入でき、その後の上昇局面で大きな利益を得やすくなるため、積立投資の効果を最大化しやすいです。
- Q日本のNISA口座で投資できますか?
- A
はい、どちらもNISA口座で投資可能です。S&P500やNASDAQ100に連動するETF(例: VOO, QQQ)や投資信託が、NISAの対象商品として主要な証券会社で取り扱われています。税制優遇を受けながら投資を始められるため、活用を推奨します。
- Q構成銘柄はいつ見直し(リバランス)されますか?
- A
どちらの指数も定期的に構成銘柄の入れ替えが行われます。S&P500は四半期に一度、NASDAQ100は年に一度(12月)に銘柄の見直しが行われるほか、特別な事象があった際には臨時の入れ替えもあります。これにより、常に市場を代表する企業で構成され続けます。
まとめ
S&P500は米国経済の幅広い企業を含む指数として、手堅いリターンと高い分散性による安定感が魅力です。一方、NASDAQ100はハイテク企業に集中投資する指数として、高いリスクと引き換えに高いリターンが期待できる指数です。
どちらの指数も米国の成長を享受できる優れた投資対象であるという事実は変わりません。
最終的な選択は、投資スタイル、すなわち「どれくらいリスクを取れるか」「どれくらいの期間投資するのか」によって決定してください。

投資歴は数十年。数々の市場の暴落と回復の経験から、インデックス投資を中心にしつつ、道楽で個別株への投資をするコアサテライト戦略で運用するのが基本スタイル。焦らずにのんびりゆったり資産形成中。





