【比較】JEPQ vs JEPI|リターン狙いならJEPQを。安定狙いならJEPIがおすすめ

JEPQ JEPI ETF

この記事のポイント

過去1~20年リターン比較でJEPQが優勢。JEPIは下落相場で強い。
セクター構成はJEPQがハイテク集中、JEPIが分散型でリスク低減。
50年シミュレーションではJEPQが圧倒、両方投資でバランスも可能。

JEPQとJEPI、どちらがリターンが大きいか(過去実績をもとにシミュレート)

過去実績を元にした場合、どちらが儲かるか?

JEPQのほうがリターンが大きい

配当は再投資し、複利効果を最大限に活かす前提です。ただし、JEPQは2022年5月開始のため、5年以上のデータはJEPIのみで推定値を交えて比較します。

期間JEPQ(万円)JEPI(万円)
1年137.7125.0
3年159.8140.5
5年190.5162.8
10年310.2259.4
15年505.4400.2
20年823.5617.9

JEPQとJEPIの特徴

ぽこ

JEPQとJEPIの特徴を徹底比較! 投資対象や戦略の違いを整理し、どんな投資家におすすめかを解説します。

JEPQとJEPIは、J.P.モルガンが運用する高配当ETFですが、投資対象や戦略が異なります。JEPQはナスダック100をベースにハイテク株中心で、カバードコールでプレミアム収入を確保。JEPIはS&P500を対象に、幅広いセクターで安定感を重視します。

項目JEPQJEPI
投資対象ナスダック100(ハイテク株中心)S&P500(幅広いセクター)
配当利回り約11.49%(2025年)約8%(2025年)
戦略カバードコール+成長株投資カバードコール+安定株投資
経費率0.35%0.35%
開始年2022年5月2020年5月
ボラティリティ高(ナスダック依存)低(S&P500の分散効果)

JEPQは、テクノロジーセクターの成長を信じる投資家や、多少のリスクを取ってでもリターンを追求したい人に最適です。一方、JEPIは、市場の変動を抑えつつ毎月の配当を重視する投資家にぴったり。

JEPQとJEPIのパフォーマンス比較(株価推移・成長率)

ぽこ

JEPQとJEPIの株価推移を10年間で比較。年ごとの成長率と騰落率を表で示し、市場環境との関係を解説します。

JEPQは2022年開始のため、それ以前はナスダック100の成長率を参考に推定。JEPIは2020年開始で、過去データとS&P500を基に補完します。

JEPQ(成長率/騰落率)JEPI(成長率/騰落率)
201612.5% / +10.2%10.8% / +9.1%
201729.8% / +27.4%21.5% / +19.8%
2018-1.2% / -3.5%-4.8% / -6.2%
201935.6% / +33.1%28.7% / +26.4%
202043.2% / +40.8%12.4% / +10.9%
202126.5% / +24.3%25.9% / +23.7%
2022-32.4% / -34.1%-12.5% / -14.2%
202344.8% / +42.3%15.6% / +13.8%
202437.7% / +35.2%25.0% / +22.9%
2025*20.1% / +18.5%14.3% / +12.8%

JEPQはナスダック100の影響で、上昇相場(2019、2023)で大きく伸びますが、下落相場(2022)では大きく落ち込みます。JEPIはS&P500の安定性で、2022年の下落幅が小さく、コンスタントな成長が特徴です。長期ではJEPQの成長率が上回る傾向ですが、短期のリスク管理ではJEPIが有利です。

JEPQとJEPIのセクター構成比較

ぽこ

JEPQとJEPIのセクター構成を比較! 投資対象の違いがどうリターンやリスクに影響するかを解説します。

JEPQはナスダック100を基盤とし、ハイテク株が中心。JEPIはS&P500を対象に、幅広いセクターで分散投資を行います。

セクターJEPQ(割合)JEPI(割合)
情報技術50.2%28.5%
通信サービス15.8%9.2%
一般消費財12.4%10.8%
ヘルスケア6.5%12.3%
金融2.3%13.7%
資本財4.8%10.5%
その他8.0%15.0%

JEPQは情報技術(アップル、マイクロソフトなど)が半分以上を占め、成長性が高い一方、ハイテク市場の変動に敏感です。JEPIは金融やヘルスケアなど守備的なセクターが多く、市場の下落時にも安定感を発揮します。2022年のようなハイテク株の下落局面では、JEPIの分散効果が光りました。

ハイテクの成長を信じるならJEPQ、バランスを重視するならJEPIが適しています。セクターの偏りを理解することで、ポートフォリオのバランスを考える手助けになります。

JEPQとJEPIの構成銘柄比較

ぽこ

JEPQとJEPIの主要構成銘柄を比較。具体的な企業名とその影響を整理し、投資判断のヒントを提供します。

以下に主要銘柄(2025年時点、割合上位)を比較します。

銘柄JEPQ(割合)JEPI(割合)
アップル12.5%6.8%
マイクロソフト11.8%6.5%
エヌビディア10.2%4.2%
アマゾン8.5%3.8%
メタ7.2%2.5%
ビザ2.8%
ジョンソン&J2.6%

JEPQは「FAANG」などの成長株が上位を占め、AIやクラウドのトレンドに乗る企業が多いです。これがJEPQの高リターンの源泉ですが、ハイテク市場の調整時には影響を受けやすいです。JEPIはビザやジョンソン&ジョンソンなど安定企業を含み、配当の安定性に寄与します。

銘柄の重複はあるものの、JEPQの集中度が高く、JEPIは分散が進んでいます。

JEPQとJEPIに投資した場合の成長率シミュレーション比較

ぽこ

JEPQとJEPIに100万円を投資した場合の50年後をシミュレーション! 単独投資と半々投資の資産額を表で比較します。

以下は、100万円を初期投資し、配当再投資で50年間運用した場合のシミュレーションです。JEPQは年率12%、JEPIは10%の成長率を仮定。両方投資は50万円ずつ分配します。

年数JEPQ(万円)JEPI(万円)両方(万円)
5年190.5162.8176.7
10年310.2259.4284.8
15年505.4400.2452.8
20年823.5617.9720.7
25年1342.1953.81147.9
30年2187.61473.01830.3
35年3565.92275.22920.5
40年5812.83512.74662.7
45年9473.25424.07448.6
50年15442.38376.611909.4

JEPQ単独は、ハイテクの成長性で50年後に圧倒的な資産額にJEPIは安定成長で、リスクを抑えつつも堅実な成果を上げます。両方投資は、リターンをJEPQ寄りにしつつ、JEPIの安定感を取り入れるバランス型です。

JEPQとJEPIの配当比較

ぽこ

JEPQとJEPIの配当タイミングと2024年の月次配当額を円で比較。実際のキャッシュフローをイメージしやすくします。

JEPQとJEPIは毎月配当が魅力。配当タイミングは両者とも月初の権利確定、月中頃に支払いです。以下は2024年の1株当たり配当額(ドル)を円換算(1ドル=150円)で示します。

JEPQ(円)JEPI(円)
1月67.5054.15
2月66.3053.85
3月68.1054.60
4月66.9054.00
5月64.6553.70
6月67.4554.30
7月68.2554.45
8月67.8054.15
9月66.6053.85
10月67.9554.60
11月68.4054.30
12月67.2054.00

JEPQの配当は月平均67円前後で、JEPIの54円を上回ります。JEPQはナスダックのプレミアム収入が反映され、変動幅もやや大きいです。JEPIは安定した配当で、月々のキャッシュフローを重視する投資家に適しています。

JEPQとJEPIに投資した場合の配当金シミュレーション比較

ぽこ

JEPQとJEPIに100万円投資した場合の年間配当をシミュレーション。円換算で、配当収入の違いを明らかにします。

2025年時点の配当利回り(JEPQ: 11.49%、JEPI: 8%)を基に、100万円投資時の年間配当を円換算(1ドル=150円)で比較します。

項目JEPQJEPI
投資額100万円100万円
株価(2025年)約54ドル約55ドル
購入株数約1234株約1212株
年間配当(ドル)約6659ドル約4848ドル
年間配当(円)約99.9万円約72.7万円

JEPQは高利回りで、年間約100万円の配当を生み、JEPIを約27万円上回ります。ただし、JEPQの配当は市場環境に左右されやすく、ハイテク株の下落で変動する可能性があります。JEPIは安定した配当で、毎月の生活費補填などに適しています。配当再投資を考慮すると、JEPQの複利効果がより大きくなります。

JEPQとJEPI、おすすめは?

以下に、5つの観点でどちらが適しているかを比較します。

観点JEPQJEPI
リターン高成長のハイテク株でリターン大安定成長でリターンは控えめ
リスクハイテク依存で変動大分散投資でリスク低
配当収入高利回りでインカムゲイン多安定配当でキャッシュフロー確保
市場環境上昇相場で優位下落・横ばい相場で安定
投資期間長期で複利効果を最大化中短期で安定収入を重視
  • JEPQ:若い投資家やリスクを取れる人、ハイテクの成長を信じる人におすすめ。
  • JEPI:退職者や安定収入を求める人、リスクを抑えたい人におすすめ。

FAQ(よくある質問)

Q
JEPQとJEPIの違いは何ですか?
A

JEPQはナスダック100を基盤に、ハイテク株中心でカバードコール戦略を採用。高い成長性と約11%の配当利回りが特徴です。一方、JEPIはS&P500を対象に、幅広いセクターで安定性を重視し、約8%の利回り。JEPQはリスク高めでリターン追求、JEPIは安定志向の投資家向け。市場環境やリスク許容度で選び分けが重要です。両方を組み合わせることで、成長と安定のバランスも取れます。

Q
配当は毎月もらえますか?
A

はい、JEPQとJEPIはどちらも毎月配当です。権利確定は月初、支払いは月中頃で、投資家にとって定期的なキャッシュフローが魅力。2024年のJEPQの月配当は平均約67円、JEPIは約54円(1株、1ドル=150円換算)。配当額は市場環境で変動しますが、毎月安定して受け取れるため、インカムゲインを重視する人に最適です。

Q
どの市場環境で有利ですか?
A

JEPQは上昇相場で強みを発揮。ナスダック100のハイテク株が牽引し、2023年のような成長相場で高リターン。逆にJEPIは下落や横ばい相場で安定感があり、2022年の市場調整時に下落幅が小さかった。投資家の市場見通し次第で選択が分かれます。上昇期待ならJEPQ、守りを重視するならJEPIが適しています。

Q
長期投資に適しているのはどちらですか?
A

JEPQはハイテクの成長性で長期リターンが高い。50年シミュレーションでは、100万円が1.5億円超に。一方、JEPIは安定成長でリスクが低く、同じ条件で約8400万円。JEPQは複利効果が大きいが変動リスクあり。JEPIは安心感を求める人に最適。投資期間や目標で選ぶのが賢明です。

Q
配当の税金はどうなりますか?
A

米国ETFの配当には、まず米国で10%の源泉徴収税がかかります。その後、日本で20.315%(所得税・復興税・住民税)の税金が課税。100万円の配当なら、米国で10万円、日本で約18.3万円が引かれ、手取りは約71.7万円。税金を考慮し、投資計画を立てることが大切です。NISA活用で税負担軽減も可能です。

Q
少額投資でも始められますか?
A

はい、JEPQもJEPIも1株(約8000円、2025年時点)から購入可能。少額でも毎月配当を受け取れ、配当再投資で複利効果を狙えます。例えば、10万円投資でJEPQなら約150株、年約1.5万円の配当。初心者でも気軽に始められ、徐々に投資額を増やす戦略も有効です。

Q
両方に投資するメリットは何ですか?
A

JEPQとJEPIを組み合わせると、成長性と安定性のバランスが取れます。JEPQのハイテク成長でリターンを追求し、JEPIの分散投資でリスクを軽減。50年シミュレーションでは、両方に50万円ずつ投資で約1.2億円に。市場環境の変動に対応しやすく、ポートフォリオの安定感が増すのが魅力です。

まとめ

JEPQとJEPIは、高配当ETFとして魅力的な選択肢ですが、投資対象やリスク・リターンの特徴が異なります。JEPQはハイテク中心で成長性と高利回りを追求、JEPIは幅広いセクターで安定感を重視。過去リターンではJEPQが優勢ですが、JEPIは下落相場での安心感が強みです。50年シミュレーションではJEPQが大きくリードする一方、両方投資でバランスを取る選択も有効。配当収入や市場環境、投資期間に応じて選びましょう。

執筆者:ぽこ

資産運用に興味がある恐竜。様々な国や商品に投資。投資歴は長い。基軸はインデックス投資での運用。短期売買の頻度は少なく、長期目線での投資をコツコツと実施。

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